シングルマザーで正社員になるいくつかの方法

シングルマザーの多くは、非正規で収入の低い事務職やサービス業に従事しているので、就労収入はそれほど多くありません。

正社員として就業できれば、収入や福利厚生が向上しますが、子育てと仕事の両立の難しさや、自身の能力不足などからシングルマザーが正社員になるのは容易ではありません。

子育てと仕事の両立には事業主の理解が不可欠ですが、現状は、理解が十分とは言えません。また、スキルアップを図ろうと考えても経済的な余裕がありません。

◆正社員になることを諦める必要はありません
でも、このような理由で正社員を諦める必要はないのです。
国では、シングルマザーの就業支援として「職業能力開発」「ジョブ・サーチ支援」「ひとり親を雇用する事業主が活用できる助成金や奨励金」などの施策を行っていますので、ぜひ、活用しましょう。
それでは、主な支援策をご案内します。

◆シングルマザーは就労率が高いのに低収入
平成23年度全国母子世帯等調査結果(厚生労働省)によると、母の就業状況は80.6%で、このうち「正規の職員・従業員」が39.4%、「パート・アルバイト等」が47.4%となっています。

平均年間収入(世帯の収入)は291万円、このうち母の年間就労収入は181万円です。シングルマザー世帯の平均年間収入は国民生活基礎調査による児童のいる世帯の半分以下です。

また、預貯金額は「50万円未満」が47.7%となっています。子どもの最終進学目標については、38.5%のシングルマザーが「大学・大学院」を希望していますが、収入も預貯金も少ないとなると子どもを大学等へ進学させるのは経済的に無理なことがわかります。

◆職業能力開発

●自立支援教育訓練給付金
雇用保険に加入していないシングルマザーが指定の教育訓練講座を受講し、終了した場合に、受講料の2割相当額(4千円超で10万円を上限)が支給されます。

●高等職業訓練促進給付金
就職の際に有利になる看護師、保育士等の専門資格を取得する際の生活費の負担を軽減するため、月額10万円(住民税課税世帯は月額7万500円)が支給されます。

支給期間は2年間です。また、入学金の負担を軽減するため、高等職業訓練修了支援給付金が5万円(住民税課税世帯は2万5千円)支給されます。3年目以降は母子父子寡婦福祉資金でお金の調達が可能です。

●母子父子寡婦福祉資金
無利子で生活資金と技能習得資金を借りることができます(返済義務あり)。

●ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援金
高卒認定試験合格のための講座修了時に受講費用の20%、高卒認定試験合格時に受講費用の40%(受講修了時給付金と合わせて上限15万円)の支給を受けられます。

◆ジョブ・サーチ支援

●マザーズハローワーク
子育てをしながら就職を希望している方々に対して、個々の希望やニーズに合ったきめ細かい就職支援を無料で行っています(子ども同伴可)。

●母子父子自立支援プログラム策定
福祉事務所等がひとり親の状況・ニーズに対応した自立支援プログラムを策定し、きめ細やかな自立支援を行い、ハローワークとの連携による就労支援が受けられます。

●母子家庭等就業・自立支援センター
生活相談、養育費相談、面会交流支援、相談支援員のための研修会、情報提供、就労支援など総合的にサポートを行っています。

◆ひとり親を雇用する事業主が活用できる助成金や奨励金

●特定求職者雇用開発助成金
ハローワークなどの紹介で、ひとり親を雇い入れた事業主に賃金の一部が助成されます。たとえば、中小企業が短時間労働者(1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者)を雇いれた場合、60万円、短時間労働者以外は90万円の助成金が支給されます。

●トライアル雇用奨励金
ハローワークの紹介で、ひとり親を一定期間(原則3か月)試行雇用する事業主に、対象者1人当たり月額最大4万円(最長3か月)の奨励金が支給されます。

●キャリアアップ助成金の加算
正規雇用等転換コースや短時間正社員コースを実施する際に、対象労働者がひとり親の場合に助成金が加算されます。

それぞれの支援策の詳細に関してはお住いの自治体の窓口にお問い合わせください。なお、上記の支援策は父子家庭の方でも利用できます。


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