尿から分かる健康状態|色・量・泡を観察して異変をチェック!

古くなった赤血球の成分は肝臓、腎臓を経て黄色く腎臓でろ過・再吸収される血液。血液成分のヘモグロビンから変化した黄色い物質がおしっことして排泄される

おしっこは血液からつくられる

毎日何回もトイレへ行って排泄するおしっこ。それが血液からつくられるものだということはご存じでしょうか。それなのにどうして赤い色をしていないのか、その疑問について説明していきましょう。全身を巡る血液の役割は、体に必要な酸素や栄養素を細胞に届けること。また、細胞の新陳代謝で産み出され不要になった老廃物や余分な水分、塩分などを腎臓に運び込むこと。

腎臓に送り込まれた血液は、無数の糸球体(しきゅうたい:毛細血管が毛玉のように集まったいわばフィルター)で老廃物などがろ過されます。尿の元となるろ過された液体(原尿=げんにょう)はさらに尿細管(にょうさいかん)というところで、今度は体に必要な水分、ナトリウム、カリウムなどが血液中に再吸収され、その残りが膀胱(ぼうこう)にためられておしっことして排泄されます。成人の場合、1日150~200Lもの原尿が作られますが、再吸収の結果、おしっことして体外に排泄されるのは1.5Lほどに過ぎません。

健康なおしっこは透明で濁りがなく、淡い黄色

ところで、血液の色が赤いのは赤血球に含まれるヘモグロビンという成分によります。ヘモグロビンの色は赤。しかも赤血球に大量に含まれているので血液は赤く見えるのです。ヘモグロビンにも寿命があり、それは約120日。古くなったヘモグロビンが脾臓や肝臓で分解されてビリルビンという物質に変わり、その一部は腎臓にたどり着いてウロクロームという物質になっておしっことして排泄されます。このウロクロームの色は黄色なので、おしっこも黄色い色をしているのです。

健康な人のおしっこは、濁りのない淡い黄色です。この色が薄まって無色に近い色になるときは体内の水分が多い場合。ウロクロームの量は一定なので、水分を多く摂取するとおしっこの量が増えてウロクロームの濃度は薄まり、おしっこの黄色も薄くなります。逆に濃い黄色になるのは体内の水分が減ったとき。運動などをして汗をたくさん出した後のおしっこの色が濃いのはこのためです。

おしっこの色から体の状態が分かることも

健診などでは必ず尿検査があります。おしっこに含まれている成分から、体内で起きていることがある程度推測できるのです。しかし、そのような専門的な検査でなくても、毎日トイレでおしっこを観察すれば、異常の発見につながることがあります。朝の寝起きのおしっこの色が濃いのは、睡眠中にはおしっこの量を減らす体の仕組みが働くためで、心配はありません。しかし、起きて活動しているときでも濃い色なら脱水気味の証拠。すぐに水分を補給してください。レバーをたくさん食べたりビタミンB群の入ったサプリメントを飲んだりした後にもおしっこの色は濃くなることがあります。

黄色ではなく、血液の赤い色が混じったおしっこが出たときは、腎臓や膀胱の炎症やがん、尿路結石などの可能性が。白っぽく濁った色になるときは、膀胱炎などによる細菌感染があることもあります。また、泡が多くなかなか消えないときは、たんぱく質や糖分が出ている可能性があり、腎炎や糖尿病などが疑われます。このように、おしっこの色を毎日ウオッチングすることで健康管理に役立てることができますから、水洗で流してしまう前にちょっと観察をしてみてはいかがでしょうか。

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