夏風邪と冬風邪の違いは?原因を知って備えるあなたの風邪対策

7月に入り、気温と湿度もぐんとも高くなり、夏風邪が本格的に流行しだす気候になりました。

風邪は一年中ひく可能性はありますが、夏場と冬場の風邪ではどのような違いがあるのでしょうか?

医師に夏風邪と冬風邪の特徴を、分かりやすく解説をしていただきました。
夏風邪と冬風邪の症状の違い
風邪とは本来、咳・くしゃみ・鼻水・喉の痛みといった上気道(鼻・喉など空気の通り道のうち外に近い部位)の炎症と発熱を主にした、様々なウイルス感染症の総称です。

夏風邪と冬風邪では、感染するウイルスに違いがあります。

夏風邪

■ 原因ウイルス
・アデノウイルス
・コクサッキーウイルス
・エンテロウイルス
など

■ 特徴
夏のウイルスは高温多湿の環境を好みます。

夏バテで体力が落ちていたり、食欲がなくなり抵抗力が落ちているとかかりやすくなります。

夏風邪は上気道炎症状に加え、皮膚の発疹や下痢・腹痛、結膜炎などの症状が見られることがあります。


■ 感染経路
冬風邪と同様の感染経路(飛沫、接触、糞口)の他、プールでのアデノウイルスの感染が見られます。

冬風邪

■ 原因ウイルス
・インフルエンザウイルス
・RSウイルス
・ライノウイルス
・コロナウイルス
・ノロウイルス
・ロタウイルス

■ 特徴
冬のウイルスは低温で乾燥した環境を好みます。
また、ノロウイルスやロタウイルス胃腸風邪も冬に多い傾向があります。

体温調節がうまくできず、体が冷えてしまったり、風邪をひいている人と接する機会が多いとかかりやすくなります。

保育園や学校など集団生活の場で食事前の手洗い・うがいを励行することが予防に有効です。

■ 感染経路
・飛沫感染:咳やくしゃみのしぶきを吸い込むことによる感染
・接触感染:ドアノブなどに付着したウイルスを体内に入れて起こる
・糞口感染:便や嘔吐物の飛沫が口に入る感染で、胃腸風邪については糞口感染が多い
・空気感染:一部では乾燥した飛沫が広範囲に飛び散ることによる空気感染に近い感染例もある


子どもに多い特徴的な夏風邪
「三大夏風邪」と言われているのが、手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱になります。

手足口病

・原因:エンテロウイルス、コクサッキーウイルス
・症状:手・足・口を中心に白い水疱性の発疹が現れる
・潜伏期間:3~5日
・感染経路:飛沫感染、接触感染、糞口感染
・好発年齢:5歳以下の乳幼児
・注意点:主に乳幼児の間で流行することが多く、保育園などでの集団感染も見られる

ヘルパンギーナ

・原因:主にコクサッキーウイルス
・症状:39度以上の高熱、口の中や喉に水泡ができ、喉の粘膜が真っ赤になって強い痛みを伴う
・潜伏期間:2~3日
・感染経路:飛沫感染、接触感染、糞口感染
・好発年齢:乳幼児(1歳)が多く感染するのが特徴
・注意点:口の中の水疱が破れると痛みが出るため、食事がとれなくなることもある

プール熱(咽頭結膜熱)

・原因:主にアデノウイルス
・症状:38~40度以上の高熱、結膜炎、喉の炎症(重く、強い痛みがあることが多い)
・潜伏期間:4日~5日
・感染経路:プール、飛沫感染、接触感染
・好発年齢:幼児、学童
・注意点:喉の痛みが酷いと水分補給が困難になる為、脱水症状に気を付けることが重要
夏風邪と勘違いされやすい疾患

夏型過敏性肺炎
■ 原因
夏型過敏性肺炎はカビや細菌を吸い込むことで、肺の壁に炎症が起こる病気です。

古い木造住宅やエアコンの内部に多いトリコスポロンというカビが原因となりますが、トリコスポロンは高温多湿の環境を好むため、梅雨から夏にかけて多くなります。

■ 症状
家に長時間いると咳や息切れが生じますが、家を離れて入院したり旅行したりすると症状が軽くなり、秋から冬にも症状が出にくいという特徴があります。

家に長時間いる主婦に多い傾向があります。同じような症状は加湿器内で繁殖するレジオネラ菌によっても起こります。

■ 治療
掃除や転居で原因菌に接する機会を減らし、免疫の過剰反応を抑えるステロイド薬を使用することもあります。

溶連菌感染症
■ 原因
連鎖球菌という細菌の感染症で、飛沫感染や口や食べ物に触れた手を介する経口感染が原因です。

■ 症状
強い喉の痛みと発熱が見られます。子どもで体中に赤い発疹が現れ、舌が赤くぶつぶつしたイチゴ状になると猩紅熱とも呼ばれます。

■ 治療
検査は迅速診断キットや血液検査などを行い、治療には抗生物質を使用します。
効果的な夏風邪対策

食事前にはうがい・手洗いをし、共有部分(ドアノブ、手すりなど)を触った手で顔周辺を触る癖をなくすようにします。

睡眠・食事に気を付け、抵抗力を保つようにしましょう。


最後に医師から一言

風邪ウイルスは多種多様であり、すべてを予防することはできませんが、普段から免疫力を高め、体調が悪い時には他人にうつさないようにマスクや咳エチケットに注意しましょう。

(監修:Doctors Me 医師)

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