幸せ呼ぶ猫神の呟き シニア世代の新・男女関係「ソフレ」って何なの?
                 


シニア世代の新・男女関係「ソフレ」って何なの?

「セックスレス夫婦」が社会問題となって久しい。そんな中、「ソフレ」なる関係が老境を迎える男女の新たな“性のかたち”となっているという。

「あの人知ってる?」
「誰?」
「貝田英信。彼女のソフレ」
「ソフレって何?」
「添い寝フレンド」

 ──大人気ドラマ『やすらぎの郷』(テレビ朝日系)のワンシーンだ。藤木孝(77)演じるピアニストだった貝田は、元シャンソン女王・及川しのぶ(有馬稲子・85)の「ソフレ」として登場する。

 台詞の通り、ソフレは「添い寝フレンド」の略。肉体関係を持たずに傍にいて、ただ添い寝するだけの異性を指す。

 セックスフレンドを意味する「セフレ」は知られていても、「ソフレ」とは耳慣れない言葉だ。『友達以上、不倫未満』(朝日新書)の著者でフリージャーナリストの秋山謙一郎氏が解説する。

「ソフレはもともと性行為を求めない草食系の若者の増加とともに生まれた男女関係。それが、体力や性機能の低下でセックスが難しくなったシニア世代にも普及した。初めはお互い性交渉を持とうと試みたものの成功に至らず、それでも精神的なつながりはなくしたくないと考える高齢者も多い。そのような場合、肉体的な満足の代わりに、添い寝をすることで精神的な充足や安心を得る人が多いようです」

◆セックスをしない安心

 妻と死別した後、仕事先で同年代の女性と出会った50代男性・A氏はいう。

「初めは食事をするだけの仲でしたが、私は妻がいない寂しさ、彼女は仕事が忙しい夫に相手にされない寂しさを埋めるため、夜も一緒に過ごすようになりました。何回か性行為を試みましたが、私は年のせいか、最後までできないことが多かった。それでも、彼女が『夜隣で一緒に寝られるだけで安心する』と言ってくれたのです。それからは『添い寝するだけ』の関係になりました」

 このようにして「ソフレ」になるケースが多いというが、初めから性交渉を持とうとしないカップルも少なからずある。高校の同窓会で再会した既婚女性とソフレ関係になったという60代既婚男性・B氏が語る。

「彼女と会ったのは20年ぶりぐらいでしたが、お互いに映画鑑賞が趣味とわかって意気投合し、後日、映画デートをすることになりました。

 以後、映画デートを重ねていましたが、ある日、ディナーを楽しんだ後にかなり会話も弾んでいい雰囲気に。酔いが回った勢いもあり、彼女に『抱きたい』と思い切って伝えました。すると、『抱いたらこの関係は終わりに向かいますよ。体ではなく、心を抱いてください。体はいつでも抱けますから』といわれたのです。でも不思議と『拒絶された』という感情は沸かず、簡単に体を許さない行動に新鮮さを覚えました」

 それからB氏と女性の距離はさらに近くなり、昼間にシティホテルで2人きりの時間を持つようになったが、肉体関係を結ぶことはないという。

「服を着たまま添い寝するだけです。でも、女房とはもう何年も別々の部屋に寝ていて、異性として見られていないことに寂しさを感じていたので、女性と寄り添う温もりを思い出させてくれた彼女に感謝しています」

 ソフレがいるおかげで「夫婦関係がかえって円満になる」という声もある。職場で出会った40代のソフレを持つ50代男性・C氏がいう。

「同じ職場なので、僕の仕事内容をよく理解してくれている。添い寝しながら女房にはいえない愚痴も聞いてくれる。ストレスが解消されたからか、帰宅後もリラックスできている。そのおかげで夫婦ゲンカが減り、妻にも優しく接することができるようになりました」

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