疲れたら甘いもの…に実は“落とし穴■愛松直子女医

この季節は疲労が重なっている方もいるかもしれません。そこで疲労について考えましょう。

 まず医学的概念から。

 「肉体的、精神的な過度の活動により生じた独特の病的不快感と、休養を欲求するほどの身体的減退状態」

 これが疲労です。すぐにも作業を中止して早急に休息をとる必要がある状態です。

一時的な疲労が重なり過労や慢性疲労状態にならないように早めの対処を心がけたいものですね。

 慢性疲労になると脳の疲れが改善されなくなり、自律神経系の失調や大脳抑制なども加わり、免疫、内分泌系の失調からホルモン分泌異常なども起こりやすくなります。

 日常生活が送りにくいほどの疲労を感じる場合には、慢性疲労症候群の可能性がありますので内科を受診してくださいね。

その診断基準は、「6カ月以上続く疲労感を主症状として、微熱・筋肉・関節痛・咽頭通などを副症状とする」ものです。

 最近のデータでは何と6割の人が疲労を感じており、うち約半数が過労状態。お心あたりの方は十分ご注意ください。

 疲労には、食事も大いにかかわってきます。

 疲れたら甘いものを-と考えるようですが、ここが落とし穴。摂りすぎると急激な高血糖を是正する身体メカニズムから低血糖傾向をきたして疲れを感じやすくなります。

 また野菜不足では慢性的にビタミン、ミネラルが不足して免疫低下に陥ったり、イライラしやすくなったりします。

 特にビタミンB群は私たちの身体のエネルギー源である3大栄養素の糖質、脂質、タンパク質をエネルギーそのものに変換することに必要です。

 このビタミンB群が不足すると乳酸という疲労物質が身体にたまりやすいので要注意です。

 さらに同じ姿勢でデスクワーク、運転姿勢などで長時間過ごすと、筋肉の持続的な緊張から血行障害を引き起こして身体に疲労物質がたまりやすくなります。

 こまめなストレッチなどで予防を心がけましょう。身体の冷えも血行障害となるので、気をつけましょう。

 筋肉性疲労には42~43℃のお湯に10分程度の半身浴がおすすめです。血行、リンパの流れを促します。

42℃以上だと交感神経系が刺激され、新陳代謝促進で疲労物質の排泄を助けるので疲れが取れやすいです。

 また、38~41℃のぬるめのお湯では、副交感神経系の働きで心のリラックスになります。症状に応じてぬるめ、熱めを使い分けるなど、様々な工夫で乗り切りましょうね。

■愛松直子(あいまつ・なおこ) 大阪市生まれ。高知大学医学部卒業後、大阪大学医学部付属病院で研修。民間病院を経て、大阪府下のリハビリテーション専門病院勤務。日本内科学会会員。現役美人女医ユニット「Joy ☆Total Clinic」(カロスエンターテイメント)のメンバー。ジャズボーカリストとしても活動中。
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