「ミスター特区」竹中平蔵悪徳教授が諮問会議議員の利益相反

加計学園問題をきっかけに、国家戦略特区の実態が明らかになってきた。「岩盤規制の打破」を名目に、仲間内や特定企業に利益を分配してきた疑惑である。それを、わずか4人の閣僚と、5人の民間議員がトップダウンで決めてしまうのだ。

 実に問題の多い制度なのだが、“ミスター特区”ともいえる存在が、東洋大教授の竹中平蔵氏である。

「小泉政権の構造改革特区の時代から、常に特区制度に寄り添い、レントシーカー(利権屋)として暗躍してきた。安倍首相に特区制度を提言した張本人ともいわれ、もちろん国家戦略特区の諮問会議にも名を連ねています」(自民党関係者)

 昨年7月、神奈川県の特区で「家事支援外国人受入事業」が規制緩和された。その事業者に認定されたのが、大手人材派遣会社のパソナだ。竹中氏はパソナグループの会長を務めている。諮問会議のメンバーが、自分の会社に有利になるような規制改革をし、実際に受注しているわけだ。

「国家戦略特区の正体」の著者で立教大教授の郭洋春氏が言う。

「神奈川県の家事支援外国人受け入れは、これまでにダスキンやポピンズ、ニチイ学館など6社が認定されていますが、パソナは最初から決まっていて、受け入れ予定人数も多い。李下に冠を正さずということからすると、お手盛り感は否めず、利益相反に見えます。竹中氏は強硬な新自由主義者で、『完全自由競争が最も経済を発展させる』が口癖ですが、実際にやっていることは、コネや肩書を利用した非・自由競争によるビジネスです」

 竹中氏は一体、どういう立場で諮問会議に参加しているのか。学者なのか、企業の代表者なのか。内閣府に質問状を送ったが、期限までに回答はなかった。 

■与党議員も問題視

 農業特区に指定された兵庫県養父市でも、竹中氏が社外取締役を務めるオリックスの子会社「オリックス農業」が参入している。この企業による農地所有は加計学園と同様、内閣府が「官邸の意向」をチラつかせて、かなり強引に進めたようで、農水省は不満をため込んでいるという。

 今国会で成立の国家戦略特区改正案は、多分に竹中氏の“特区ビジネス”を意識したものだ。民進党議員が「竹中外しの声は与党からも上がった」と明かす。

 改正案の付則には「民間議員が私的な利益の実現を図って議論を誘導し、または利益相反行為に当たる発言を行うことを防止」「民間企業の役員等を務めまたは大量の株式を保有する議員が、会議に付議される事項について直接の利害関係を有するときは、議決に参加させない」と明記された。特区ビジネスで私腹を肥やしてきた政商への退場勧告といえる。

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