あくび、鼻をなめる… 犬のしぐさ「カーミングシグナル」で、犬の気持ちがわかる?

自分がどんな気持ちでいるのかを相手に伝えたり、相手とのコミュニケーションをとる際に人間なら音声として言葉にする場合がほとんどだ。犬は人間とは違い、音声よりも、体の動きを使って“言葉”を発している。そんな犬が発する“言葉”の中でも、カーミングシグナルと呼ばれているものがある。カーミングとは「落ち着かせる」という意味を示す。

【写真特集】カーミングシグナルいろいろ

 犬はもともと群れをつくる習性があり、他者とどう関わるかによって生き延びてきた動物。他者との不要な争いを避けるために、これらを犬の“共通言語”として使い、コミュニケーションをとっているのだ。

 普段、何気なく見ている愛犬のしぐさや行動の中にも、愛犬が発する“言葉”が隠されている。どんな気持ちなのかよく観察してみよう。

(1)自分を落ち着かせる

 犬がボディランゲージで気持ちを表現する場合、まず『自分に対するもの』が挙げられる。以下のようなしぐさや行動が見られる時は、怖い、嫌い、緊張など何らかのストレスを感じている場合が多い。自分の気持ちを落ち着かせるために行っているのだ。例えば、散歩中に向こうから苦手な犬がやってきて緊張している、掃除機など大きな音が怖い、自分はもう飽きているのに飼い主がまだトレーニングを続けている、など、ストレスと感じる理由・原因はさまざま。どんなことをストレスに感じるかは、犬によって個体差がある。見極めてあげよう。

・鼻を舐める
 ペロペロと自分の鼻を舐めるのも、犬が何らかのストレスを感じた時によく見せる行動のひとつ。

・体を掻く
 とくに体に異常がないのに、やたらと足で体を掻く。緊張した時や興奮した気持ちを体を掻くことで静めている。

・あくびをする
 眠くないはずなのに、大きなあくび。あくびをすることで、自分の気持ちを落ち着かせている。

・半目になる
 怖いこと嫌いなことから気持ちをそらしたい時に、半目になることも。ある意味自分の世界に閉じこもった状態!?

・片前足を上げている
 こんなしぐさもカーミングシグナルの意味を示している。ただ、この場合は軽度のストレスのことが多い。

・フリーズする
 嫌いなものを見た時、逃げ出す場合もあるが、体が固まってしまうことも。これもカーミングシグナルのひとつ。

(2)敵意がないことを示す

 犬はもともと他者との不要な争いを好まない動物。そのため、相手に対して「あなたに敵意はありませんよ」とボディランゲージで伝えることがある。相手の犬がどういう行動に出るかわからない、でも自分は一緒に遊びたいor刃向かうつもりはない、などの場合に、以下のようなしぐさや行動が見られる。また、カーミングシグナルは自分の敵意がないことを示すだけでなく、相手に「落ち着いてくださいね」と伝えている場合もある。犬のシグナルが誰に向けて発信されているのかは、その犬の置かれている状況で判断する必要がある。

・人の顔や口を舐める
 相手の顔や口を舐めるのは、親しみを込めていることもあるが、興奮している相手を落ち着かせる意味の場合も。

・フセをする
 フセをして体を低くするのは、私は何もしませんよと相手に服従している気持ちを示している。

・目をそらす
 初めての相手にいきなり目を合わせると相手に警戒されることもあるため、最初は目をそらしていることが多い。

・シッポを下げて振る
 犬はシッポでもさまざまな気持ちを表現する。シッポを下げて振る場合は、敵意がないことを示している。

・においを嗅ぐ
 においを嗅ぎながら相手に近づくというのも、相手に警戒されないために行うカーミングシグナルのひとつ。

・体を縮める
 自分の体を縮め、自分の存在を小さくすることで、相手に警戒心を与えないようにしている。

(辰巳出版「チワワスタイル」から/中村太監修)

関連記事
最新記事