【家計】パパ・ママのおこづかい格差はどれくらい? 夫婦円満になれる「適正価格」をFPが指南

パパママのおこづかいは70%も差がある?なんで?

4月28日に発表された明治安田生命の調査が、改めてびっくりする結果でした。「家計に対するアンケート調査」の結果によれば、夫のおこづかいは「31,764円」、妻のおこづかいは「18,424円」で、調査開始から最低金額だったというのです。

金額が減り続けているという現実はもちろん気になるのですが、私がより気になったのは夫婦間の格差が大きいということです。

女性のおこづかいより70%も多く男性の自由に使えるお金が多い、というのはいかにも多すぎるような気がします。

似たような調査を調べてみたところ、新生銀行「2016年サラリーマンのお小遣い調査」によると、男性会社員のおこづかいは平均「37,873円」で、女性会社員のおこづかいは平均「33,502円」となり、その差はずいぶん小さくなっています。

新生銀行の調査では、それぞれ配偶者のおこづかいも聞いており、男性会社員の妻は平均「26,001円」と下がるものの、女性会社員の夫は平均「39,223円」と男性会社員の平均とほぼ同じ数字になりました。

要するに、夫婦ともに正社員であった場合は、夫婦間の年収比程度のおこづかい金額差はあっても70%も差がつきません。おそらく「妻が正社員ではない場合」のケースではおこづかいの差が大きくなるものと思われます。

今回は、パパママのおこづかいのありかた、おこづかいはどれくらいが適当なのか、について考えてみたいと思います。

そもそもおこづかいはどれくらいがいいのか?

おこづかい、というのは家計に占める「自由に使える予算」ということです。毎月の給料からまず、税金や社会保険料が引かれます。これは会社員なら強制です。

残ったお金(手取り)から必ず引かれるのは「固定費」です。家賃や住宅ローンの返済額、公共料金や通信費などは必ず引かれます。

次に「日常生活にかかる費用」として食費や日用品、衣料品等にかかるお金があります。また、これらとは別にがんばるべき費用としては「貯蓄」があります。

家庭ごとの状況によって異なるものの、手取りの給与をおおまかに分類するなら、以下のようなイメージをしてみるといいでしょう。

家賃や住宅ローン、公共料金等 3~4割食費や日用品 3~4割貯蓄 1~2割おこづかい 1割くらい

「おこづかいは1割」というのがおおむねの目安です。実際には「昼食代がおこづかいに入っている」というようなケースもあります。

また、「食費や日用品はそのつどパパママが出すがママの負担が多めである。しかし家賃や公共料金は全部パパが出す」のように生活費の負担割合がちゃんと分かれていないケースもあります。

それぞれの夫婦の家計状況によっておこづかいのちょうどいい割合を決めてください。

働き方別に夫婦間のおこづかいの決め方を考える

「おこづかいは手取りの1割」といっても、共働きでパパママの収入額の違いがある場合、また専業主婦である場合、パパのほうが無条件でおこづかいが多くなってしまいます。これは不公平になってしまいます。

前提として、おこづかいは夫婦それぞれ同額あってもおかしくないと思います。そのうえで差がつくとすれば、その差がいかに合理的な理由があるか、ということになります。

それでは夫婦間での納得のいくおこづかいの決め方を働き方のパターンで考えてみましょう。

パターン1・夫婦とも正社員の共働きの場合

夫婦の年収差がある場合、多くの場合は男性のほうが年収が高く、その分おこづかいも多く使っていたりします。「それぞれ手取りの1割」ルールは働くママにとって不利です。

しかし、年収が低いといってもその分家事や育児の負担をしているわけですから、ここはがんばって話し合いたいところです。

ヒントとしてはおこづかい額そのものを減らす話をするより、
「パパの日常家計費負担を少し増やしてもらう(ママの負担を軽くしその分おこづかいを増やす)」
「パパの貯金ノルマを増やしてもらう(あるいはママのノルマを減らす)」
などの方法で夫婦間おこづかい額の調整をするやり方が考えられます。

また、おこづかい額を減らせない場合でも、
「パパのおこづかいが多い分について、昼食代が具体的にいくら含まれているか、などを明確にしておく(正味のおこづかいは実際にはもっと少ないかもしれない)」
「家で飲むビール代などパパのみの支出についておこづかいに含めてもらう(個人的な出費はおこづかいに含める)」
などの方法で実質的に差を埋める方法などもあります。

共働きの場合、それぞれの銀行口座はそれぞれが管理していることが多く、おこづかいについて話し合うことが、家計の分担や貯蓄の分担の議論になれば有意義です。

パターン2・共働きだが妻がパート等の非正規社員の場合

夫婦間の年収差が大きい場合、おこづかい差も大きくなります。たとえば、パパが年収500万円以上あって、ママはパートなので年収100万円程度でらう場合など、ママはパパのおこづかいの半分以下、というのことはしばしば起こります。

この場合、パパのおこづかいを把握し、いかにママのおこづかいを近づけるかが交渉のポイントということになります。

女性がパートで働く場合によくありますが、女性の給料は全額子どもの学費等に召し上げられて、おこづかいが自分の稼ぎから1円も出せていないケースは好ましくありません。これでは働きがいもありません。

しっかり自分の稼ぎからおこづかいを自分向けに確保し、残りのお金が夫婦協同の家計に回るような体制を作っておきましょう。

パターン3・妻は専業主婦の場合

夫婦間のおこづかい闘争において妻の立場が一番弱くなるのは「夫は会社員、妻は専業主婦」というケースでしょう。

夫婦の役割分担として「夫が仕事100%、妻が家事育児100%」という分担をしているだけですから、おこづかいは同額もらえてもおかしくないのですが、「オレがひとりでカネを稼いでいる」という男性の立場が強くなり、おこづかい差が大きくなってしまいがちです。

ひどい場合は妻のおこづかいが認められてないこともあるそうです。

専業主婦の場合、明確なおこづかいが存在せず、日常の家計のやりくりのために渡された予算をやりくりし余裕が出たらそれを自分のおこづかいとしたり、スーパーの買い物の際に食事とお菓子をまとめ買いして自分のための買い物を混ぜてしまうことがしばしばです。

これはこれで、それなりに自由な金額が確保できるのならおこづかいを確保する選択肢のひとつかもしれません。

家計のために渡されている金額が十分にあり、へそくり貯金もできるほどであればいいのですが、なかなかそんな余裕はないはずです。

やはり、認められた形でおこづかいが確保されるほうが理想的です。

先ほどの調査のママの平均おこづかい18,424円のうち、半分の1万円でもいいので、「おこづかい」を確保する交渉を行ってみましょう。

日頃食べるお菓子やママ友同士のランチやお茶のお金の一部は日々の家計から1万円くらいひねり出せれば、合計で「実質的に」2万円のおこづかいということになります。

おこづかいはきちんと決めて「使い方は不問」にすることがコツ

おこづかい問題は、夫婦間の不満の温床でもあります。多くもらっているほうは基本的に不満を感じないでしょうから、少なくもらっているほうのママさんのほうに不満が一方的にたまる構図です。

おこづかいの不満は、ママがパパに怒りをぶつけない限り、パパのほうから見直しが起きることはありません。「仕事の年収では確かに差があっても、家事や育児負担もあるのだから、おこづかい格差はおかしい」という不満をパパ側にぶつけて、ストレスの解消に取り組みたいところです。

こういう衝突は毎日夫婦喧嘩をするものではなく、ときどき徹底的に話し合って解決するべきものです。またときどきしっかりケンカしておけばむしろ毎日のケンカは減るはずです。

夫のおこづかいがどうしても多くなる場合は、その理由をはっきりさせれば、納得(譲歩)もできます。

例えば昼食費用の一部を含めたり、仕事の延長としてどうしても必要な飲み会的費用、専門知識を深めるために必要となる書籍代等について一定の枠を認めれば、少しおこづかい枠が増えることも説明ができます。(もちろん、ママを納得させられるだけの説明をするのはパパ側の仕事です)

そしておこづかいについてそれなりに話し合い、妥協点を見いだすことができたら、あとは「細かいところはお互い言いっこなし」がルールです。

自由に使える枠なのですから、趣味に使うもよし、飲みに使うもよし、ということです。「なんでそんなお金の使い方を…」と思うのはお互い様。「使い道はお互い不問」にすることが夫婦円満の秘訣なのです。

(ハピママ*/山崎 俊輔)

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