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泳ぎ方よりも●●が大事!子どもに教えておきたい溺れたときの3つの対処法

毎年夏を迎えると、後を絶たない溺死事故。海やプール、川遊びを楽しむはずが、悲しい事故へと結びつかないためにも、事前に正しい知識を知っておきたいと思いますよね。そこでここでは、「子どもが溺れたときの対応法」と、泳ぎ方を教える前に子どもに教えておきたい「溺れてしまったときの対処法」をご紹介します。

◆子どもに教えておきたい溺れたときの3つの対処法
溺れてしまったときは、パニックになって思うような行動がとれません。まずは冷静になることが大切です。そのためには次の3つのポイントを覚えておきましょう。

●1:あおむけで浮く
溺れてしまったときに一番大切なことは、「浮くこと」です。このとき、あおむけになって呼吸を確保するようにしてください。溺れてしまうと、つい自分自身の力で助かろうとしてもがいてしまいます。もがくことで体力を消耗し、鼻や口に水が入りさらに苦しくなります。もともと人間の身体は水に浮くようにできているので、浮力を使ってうまく水面に浮かび、助けがくるまで待つことが助かることへの一番の近道です。

●2:服は脱がない
また、着衣をしたまま水中に落ちた場合、慌てて服を脱ごうとすることもあるかもしれません。水難事故のうち、7割以上は服を着たままの状態です。無理に服を脱いで浮かび上がろうとすると体力を消耗し、体温が奪われてしまいます。また、衣服は水を含んで重くなるため、動こうとすると余計に沈んでしまいます。

最初のうちは服を脱ごうとしてもがくのではなく、服は脱がずにあおむけになって浮くようにしましょう。落ち着くことができた場合は服を脱ぎ、衣類に空気を含ませて浮き輪の代わりにしてお腹で抱えるようにすると、より浮きやすくなります。

●3:水中で静かに足を動かす
溺れるとパニックになり、身体が硬直してしまうこともありでしょう。溺れたときにバタ足やクロールをし、空中に足を出すと沈んでしまいます。溺れたときは水の上に手足を出し入れする動作は控え、水中でゆっくりと静かに足を動かすようにすることが大切です。
大事なことは「沈まずに浮くこと」です。浮くためにはもがくのではなく、水中で最小限の動きをすることが望まれます。

◆泳げる子どもほど要注意!
「うちの子は泳げるから大丈夫」という考えは危険です。泳ぎが苦手な子よりも泳ぎが得意な子どものほうが溺れてしまいやすいと言われています。これは、泳げる子ほど水に対しての恐怖心が少なく、足の立たない場所へもどんどん泳いでしまうことが原因です。

水流が激しくなっている場所や、遠く離れたことに気づいてはじめて大変な状況だとパニックになり、慌てて引き返そうとします。その間、足をつってしまったり、海であれば流されてしまったりする危険があります。泳げる子にほどよく言い聞かせましょう。

◆もしも子どもが溺れてしまったら…?
子どもを水のなかから引き上げたものの、ぐったりして意識がない場合はどう対応すればいいのか困ってしまいますよね。周りの人に助けを呼び、救急車を呼びましょう。そして、次の対応が望まれます。

・1:子どもを仰向けに寝かせる
・2:子どものあご先を持ち上げて気道を確保する
・3:子どもの鼻をつまんで口全体を覆い、1.5~2秒かけて人工呼吸を2回する
・4:人工呼吸のあとは、頸動脈で脈を確認する
・5:反応がなければ心臓マッサージを5回行う

心臓マッサージをするときは、子どもの胸の下半分に指2本を当て、2cmほど沈むよう強めに押すのがポイントです。これを心臓が動き出す、もしくは救急車が到着するまで続けてください。

◆泳ぎを教える前に「浮き方」を教えよう!
溺れたときは仰向きの状態で力を抜いて、手足を広げて浮かぶ「背浮き」が基本的なスタイルです。無理に顔を水面からあげたり、身体を曲げたり腕を振ったりすると腰が落ちて沈んでしまいます。クロールや平泳ぎといった泳ぎ方を子どもに教えるよりも先に、浮き方を教えることを優先しましょう。

「水は怖くない」「人間の身体は浮く」ということを教えることができれば、いざというときにも冷静に対処できるはずです。

参考:溺れたときの対応法
http://www.kodomo-care.net/accident/drown.html

監修:坂本忍(医師)

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