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児童ポルノ逮捕でも甘い処分 わいせつ教師がはびこる元凶

 どんなわいせつ教師でも、懲戒免職になって教員免許を取り上げられない限り、都道府県を移れば“現場復帰”の目があると、本紙は7日、報じた。教員免許が失効したという情報は全国の教育委員会で共有しているが、停職や減給、戒告の処分歴については、現状では「個人情報」の壁に阻まれ、都道府県をまたいで照会できないからだ。

 勤務先の小学校の女子児童にわいせつな行為をしたとして、5月30日に強制わいせつ容疑で愛知県警に逮捕された同県知立市立小臨時講師の大田智広容疑者(29)が、まさにそうだった。大田容疑者はもともと埼玉の小学校教諭で、13年にも児童ポルノ画像をメールで送って神奈川県警に逮捕され、停職6カ月の懲戒処分に。ところが、依願退職した後、埼玉から愛知に移り、まんまと教壇に返り咲いた。

 文科省は「停職以下の処分歴についても全国の教委で共有すべきでは、という協議は進められています」(教職員課担当者)と説明するが、腰が重すぎる。そもそも、だ。児童ポルノで警察に捕まった時点で、小学校教諭としては明らかに「不適格」だろう。それなのに、ロリコン教師の大田容疑者が停職処分で済んだこと自体が、おかしくないか。

 文科省の15年度の「公立学校教職員の人事行政状況調査」によると、わいせつ行為等で懲戒処分を受けた教師は、計224人(女性1人)。そのうち免職=クビになったのは118人いるが、裏を返せば、残り106人のわいせつ教師たちは何食わぬ顔で現場復帰し、教壇に立ち続けている可能性が高い。

 ちなみに、「自校の児童や生徒」(41%)に手を出す教師が最も多く、「体に触る」(30%)、または「盗撮・のぞき」(22%)をしたり、「性交」(18%)するというから、ゾッとする。「どの業界でも“商品”に手を出したらプロ失格でしょうが、教師の場合は『身内の処分が甘すぎる』という批判が以前から根強くあります」(文科省担当記者)

 15年度のわいせつ教師224人は、全在職者の0・02%だ。まだ発覚していない連中を含めれば、教師の5000人に1人以上は性的に逸脱していると考えていい。多いと見るか少ないと見るか、議論が分かれるところだろうが、いずれにせよ、不適格の教師に傷つけられるのは、子供たちだ。

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