保育士の採用が難しい理由1位「給料の安さ」 月給「15~17万円」も当たり前、休日出勤も

保育士・幼稚園教諭などの人材サービスを行うウェルクスは6月6日、保育士に関するアンケートの結果を公開した。

調査は5月16日から21日かけて、ベビーシッターサービスを運営するキッズラインと共同で実施。調査対象はウェルクスの「保育のお仕事レポート」の読者、キッズラインを利用する保護者ら計159人を対象にインターネットでアンケートを行った。

理想月収「19~21万」とそれでも大卒初任給レベル

保育士の採用が難しい理由を聞くと、1位は「給料の安さ」(72%)となった。賃金の低さが保育士不足の原因だと回答した保育士に実際の給与額を聞くと、最も多かったのが「15~17万円未満」(22%)。次いで「17~19万円未満」「19~21万円」(同18%)、「13~15万円未満」(12%)と続く。「25万円以上」(7%)もいたが、「11万円未満」という人も10%いるようだ。

同回答者に希望給与額を聞くと1位が「19~21万円未満」「25~27万円未満」(同26%)、次いで「29~31万円未満」(21%)となっている。ただ「15万円未満」に3%、「15~17万円未満」に7%、「17~19万円未満」に4%の人が回答しているという事実も衝撃的だ。

政府は保育士の処遇改善として2015年度の「子ども・子育て支援新制度」で3%の処遇改善を実施している。さらに2017年4月からは2%の上乗せも実施したが、更なる処遇改善が必要とされるだろう。

給料が上がったとしても保育士は簡単には増えない

保育士の採用が難しい理由の2位は「残業など勤務時間の長さ」(58%)で、そのうちの34%が現在の勤務時間は「10~11時間未満」だという。希望勤務時間で最も多かったのが「8~9時間未満」(56%)と、雇用条件と同等の勤務時間で働きたいと考えている人が過半数に及ぶようだ。

以降、3位「人間関係の難しさ」(48%)、4位「保護者対応の大変さ」(42%)、5位「モチベーションが続かない」(25%)と続く。

6位は「休日出勤の多さ」(21%)で保育士の約9割は2日以上休日出勤をしている。希望の休日出勤日数は「なし」が最も多く79%。それでも約2割は休日出勤をやむなしと考えているところに保育士の激務さが垣間見える。

現在、特に都心部で待機児童の多さが問題となっているが、有効な対策法として「待遇改善などによって保育士を増やす」(84%)が最も多く支持されていた。しかし「給料さえ上がれば保育士が確保できる」とは言い難く、多面的な労働環境の改善が必要だ。まずは国や自治体、事業者がしっかりと把握し、対策を検討することが重要になってくるだろう。

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