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「お金持ちになれる人は『良いウソ』をつける」ってどういうこと?

■お金持ちになれる人がつく「良いウソ」とは?

 伸びる人、引きあげられる人は、平気でウソをつきます。たとえば、ある上場企業の子会社社長に抜擢された人が係長だったときのことです。その係長は、課長と部長の仲がとても悪いことに困っていました。そこで部長と一緒にいるときに、彼はこう言いました。

 「課長が部長のことを、とても尊敬しているって言っていましたよ」
 「ええ? あいつがそんなこと言うわけないだろう」
 「なかなか素直になれないだけで、本心は尊敬しまくっているみたいですよ」
 「そうかあ~?(嬉しそう)」

 そして別の場で、当の課長といるときにこう言いました。

 「部長が課長のことを、すごいヤツだってほめていましたよ」
 「へっ? あの部長がそんなこと言うわけないよ」
 「あれは部長の照れ隠しみたいですよ。とても頼りにしているって」
 「そうか? まあ、そうだろうな(嬉しそう)」

 二人とも悪い気はしませんから、少しずつわだかまりも和らいだ、という話です。もちろん、こううまくいくばかりではないですが、険悪な関係をなんとかしたいという彼の配慮です。そんな姿勢があちこちで発揮され、見事に子会社の社長の椅子を手に入れたというわけです。

 ここで注目したいのは、ウソの本質です。「ウソは良くない」と一般的には言われますが、それは見え透いた言い訳だったり、ダマすなど人を不幸にするウソだからです。しかし前述のように、みんながハッピーになるウソというのもあります。

 そしてこれは、人間心理に配慮する必要がありますから、相当な頭の鋭さが必要です。もっと簡単なことでもいいのです。たとえば、あなたがあるサークルの部長だとします。「このサークル大好き!」という部員と、「つまんねえサークルだよな」という部員とでは、どちらを信頼するでしょうか。

 同じように、どんな経営者も上司も「会社が好きだ!」と言ってくれる社員はかわいいものです。だから「俺はこの会社が好きだ」という人にはチャンスが回ってきます。

上司から「疲れたか?」と言われて、本当に疲れていても、「そうですね」とは言わない。「いえ、大丈夫です!」というウソは、上司にはそれが強がりだとわかっていても、頼もしく映ります。

 また、幹部から「A社を(営業をかけて)落とせないか?」と相談されたとき、「うーん、むずかしいと思いますよ」と本音は言わない。やらずして、努力を尽くさずして「できない」という志の低さにがっかりされるだけです。

そこで、「やってみます!」と言う。幹部は、仮にうまくいかなくても、覇気があってチャレンジする部下の姿勢を頼もしく思うものです。

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