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1か月健診で告げられた「ポンぺ病」の疑い。初めて聞く病名に戸惑い、泣き崩れた日

長女が生まれた病院は、周産期センターという高度治療も行ってくれる大きな病院でした。出生後、新生児の色々な検査の申込書や同意書が配布され、一応読みはしたものの、「どうせ、大丈夫だろう」なんていう軽い気持ちでサインしていました。退院してから娘はすくすく育ち、順調に体重も増えてほっと胸をなでおろしながら受けた1か月健診での出来事です。

産院での集団の1か月健診だったのですが、予約表の下に「ライソゾーム科」との見慣れない文字がありました。通常通りの健診を終え皆が帰っていく中、何のことか分からないまま私と娘は「ライソゾーム科」へ呼ばれます。そこで担当医の口から出た言葉は思いもよらないものでした。

「スクリーニングの結果、娘さんに“ポンぺ病”の疑いがあります。」

「ポンぺ病?」初めて聞く病名に戸惑いました。これから娘に何が起こってしまうのだろう…と不安になり、胸がドキドキし、こらえようとしても涙が溢れてきてしまいます。

ポンぺ病とは先天代謝異常疾患で、簡単に言うと、ある遺伝子の欠陥により筋肉の衰えや呼吸困難、心臓肥大などの症状が出てしまう病気のことだそうです。有病率は4万人に1人とされており、日本でも300人~500人の患者がいるとのこと。「非常に珍しい病気ですが、特に乳幼児期に発症すると病状の進みが早くなります。今はスクリーニングの段階なので、もう一度しっかり検査をさせてください」と、医師に言われました。「よろしくお願いします」以外の言葉は見つからず、そのまま娘は採血室へ運ばれました。


「少し多めに採血させてもらいますね」と医師。
赤ちゃんの採血ってどうやるのだろう…と思っていると、突然カーテンが閉められてしまいます。

「お母さんが見えるところにいると、なんで助けてくれないの?って、赤ちゃんが悲しい思いをするので、こちらでお待ちくださいね」と言われ、カーテンの外に立っていると、後から何人もの大人がカーテンの中に入っていきました。そして、気休めにしかならないようなメリーの音楽が鳴る中、娘の悲鳴の様な泣き声が響き渡りました。

きっと、このカーテンの中で沢山の大人に押さえつけられて、血を採られているんだ…と思うと、娘の泣き声につられて私もとうとうその場で泣き崩れてしまいました。採血の結果待ちの2週間、本当に生きた心地がしませんでした。何度も何度も「ポンぺ病」を調べては、落胆したり前向きになったり…。夫婦で涙した時間でした。結局、「ポンぺ病の遺伝子は持っているけれど、発症しないタイプの遺伝子でした」との結果。その言葉を聞いた瞬間の気持ちは今でも忘れられません。

娘は今、4歳になり毎日元気に幼稚園に通っています。ただ、ポンぺ病自体がまだまだ解明の必要な病気なので、「何年かに一度は診せにきてくださいね」と医師に言われています。元気な娘の姿を見ながらも、いつも頭の片隅で「ポンぺ病」の事は考えてる日々です。

著者:いもむー
年齢:35歳
子どもの年齢:1歳と4歳

1歳と4歳の女の子のママ。ニコニコ笑顔が溢れる毎日希望!


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