1

児童心理の専門家から見た「うんこ漢字ドリル」の良い面、気になる点

子供は「うんこ」という言葉が大好きな理由を紹介した記事を先日リリースしたが、子供の「うんこ」好きを生かした小学生向けの教材があるのをご存じだろうか。その名も「うんこ漢字(1、2年生向けは「かん字」)ドリル」(文響社)。3月下旬の発売からわずか2カ月で180万部を超す大ベストセラーになっているそうだ。児童心理カウンセラーの横山人美先生に大ヒットした理由と使用するときの注意点を聞いた。

■子供の「うんこ」好きは万国共通

問題の例文にすべて「うんこ」が登場し、答えを書くマス目も「うんこ」形。そして、問題の合間に「うんこ先生」がアドバイスを贈る。子供たちが飛びつくのも無理はない。入学から卒業まで「うんこ」尽くしの教材と共に歩めるとはうらやましい限りだ。

横山先生は「『うんこ』を題材にした絵本は世界各国にたくさんあり、親しまれています」と話す。「うんこ」に国境はない。子供の「うんこ」好きは万国共通だった。

「それを教材として利用するという奇抜さや新鮮さに加え、子供たちが大好きな『うんこ』という言葉をストレートに使ったネーミングがよい」と横山先生。「苦手な勉強との橋渡し役となっているのではないでしょうか」と評価する。

■心地よい語呂合わせが大好き

公式サイトなどに出ている例文を紹介する。「田んぼのどまん中でうんこをひろった」(1年生)、「うんことかぶと虫を対決させています」(3年生)、「私がうんこ担当の運古田(うんこだ)と申します」(6年生)。このような例文が6冊で計3018題も出てくる。

勉強が嫌いだった子供が自分からドリルを開いたり、一気に終わらせてしまうなど如実に変化が現れたというが、横山先生は「子供たちは耳に楽しく、心地よい語呂合わせや響きが大好きで、すぐに覚えて真似をします。それが効果を挙げる一因になっているのかもしれません」と分析する。

擬人化した「うんこ」が虫と戦っているシュールな情景には、もう笑いが止まらない。確かにこれなら勉強が嫌いな子供でも飽きることなく最後までやり通せるだろう。

■真似したら大変なことに

一方、横山先生は「例文の中には真似たら大変なことになるものもあるようです」と注意を促す。「水田にうんこをなげ入れる」のことかな? それとも「ベッドの左右にうんこをおいてねよう」のことだろうか? どちらも楽しそうだけど、確かに真似しちゃいけないことだが……。

とはいっても、子供が喜ぶせっかくの教材だ。ユーモアを忘れてはいけない。「安易に批判するのではなく、親子で上手にコミュニケーションを取りながら学習されると、ますます身近で楽しい教材になるのではないでしょうか」と横山先生も話している。

最後に横山先生から「子供たちにとって、永遠の魔法の言葉『うんこ』が正しく世の中に生き続けてほしいと願っています」との言葉があった。「うんこ漢字ドリル」もその一助になるに違いない。

●専門家プロフィール:横山人美
新潟県出身。短大卒業後、幼稚園教諭、英会話教室・専門学校講師を経て、心理学者・晴香葉子さんに師事し成城心理文化学院認定講師となる。Keep Smilingを起業。個別コンサルティング、講演、セミナー講師を中心に活動中。


関連記事
最新記事