幸せ呼ぶ猫神の呟き 大人のための真面目な「性教育サイト~OMGYes~」は使えるのか? 使えないのか?
                 


大人のための真面目な「性教育サイト~OMGYes~」は使えるのか? 使えないのか?

 海外ではすでに話題沸騰中であるという、女性が性的快感を得るためのテクニックを紹介したり、実際に触り方をシミュレーションでレクチャーしたりする真面目な「性教育サイト~OMGYes~」の日本版がローンチされ、ネットで拡散、Twitterでも多くの反響の声があがっている……のだそう。はたして、どこらへんがどれくらい画期的なのか? なんかこーいうのって、昔からよくあったような印象で、正直「またかよ?」って感じだったりもするんですけど……?

 あのハリーポッターで有名な女優、エマ・ワトソンが「もっと早くに欲しかった。絶対にオススメ!」と絶賛し、有料購読までしているんだとか……。「だからなに?」といった気もしなくはないが、なんとなくすごいっぽい気もしなくもない。

 紹介サイトによると、

[女性が性的快感を得るための詳しい情報に関して18歳~95歳の2000人以上のリサーチを行い、その結果から得たテクニックを動画で紹介している。]

……らしい。

[現在、サイトには「シーズン1」と題して「クリトリスへの外部刺激」をテーマに、50本のショートムービーと、実写の女性器を見ながらクリックしたりドラッグ操作で女性器のタッチ方法が練習できる11本のタッチビデオが並んでおり、(サンプル動画以外の)すべての動画を見るには3400円の登録料が必要となる。]

……らしい。

 ちなみに、もっとも「画期的」とされているのが、前述した「タッチビデオ」の精密さ。[女性器の実写画像が画面いっぱいに広がり、指示された内容どおりに女性器画像をクリックしたりドラッグすれば女性の声で「その調子よ。いい感じ」と褒めてもらったり、指示どおりできていなかった場合には「ここをタッチするように」とサポートポインタが表示されたりする。]

 ……らしい(※日本版は音声が英語で日本語の字幕付き)。まるで、ピンローで女性器を愛撫しているみたいな要領……ではないか。 さて。では、このOMGYes、実際問題として、男性と女性どっちが観るほうが、より高い効果を生むのだろう?

◆「教科書」でムラムラしてしまいがちだった従来の性教育ムービー

 たとえば、

[ショートムービーでは女性器のどの部位をどのように触れば感じるのかを、実際にマスターベーションしながら説明している。ちなみに動画に出ている女性はすべて一般人で、年齢・人種・セクシャリティ問わず、さまざまな方々が笑顔で出演している。]

……らしい。

 もちろん、自慰好きな女性にはとても役に立ちそうだが、セックスという“共同作業”において女性が快感を得ることを旨とするならば……やはり、男性が観て(理想なのは「カップル」で)“学習”しなければ、話は始まらない。しかし、従来にあったこの手の性教育動画の最大の弱点は、観ているうちにムラムラしてしまい、学習どころじゃなくなってくる点にある。つまり、「教科書」が「ズリネタ」と化してしまうわけだ。

 そういう意味で、僕ゴメス記者は「タッチビデオ」よりむしろ「さまざまな人種の女性が笑顔で出演している」ところに注目したい。我々日本人(男性)にとって「屈託のない満面の笑みで性を語る外国人女性」は、あまりのリアリティーの欠如から“性欲の対象”として、ほとんど“使えなく”なってしまうからである。パートナーに悦んでいただけるよう、OMGYesから「大人の性教育」を真摯に受け、今後のセックスライフに活かそうとする前向きな姿勢は、たしかに素晴らしい。ただ、その性教育の内容が下手に充実しすぎているがゆえ、これに依存しきってしまうのはいただけない。

 「2000人以上のリサーチを行っている」とは謳っている。だが、逆の見方をすれば「たかが2000人」でしかないのだ。女性の性感帯は十人十色、千差万別。そして、いざ肌を合わせたときに相手の反応をじっくりと観察し、そこから個人個人で違う“ツボ”を発見して、その女性に最適で、最良の技術を提供する感性こそが“床上手”への道、ひいては“パートナーへの思いやり”へとつながっていく……。 「このとおりヤッとけば、もう大丈夫!」といった油断は、単なる傲慢、手抜きでしかないのである。

【山田ゴメス】

1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」http://nikkan-spa.jp/gomesu(PC版)も配信中。著書『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)

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