約9割のフリーランスが「保活に苦労」 「深夜早朝、時にはおんぶしながら仕事」「会社員と同じ労働時間でもポイントつかない」

小さな子どもを抱えて「保育園が見つからない」と嘆く人も多い。特にフリーランスとして働く母親は、受け入れてもらえる保育園を探す活動「保活」をするにあたって厳しい状況に直面することもあるようだ。

フリーランスで働く人を支援するプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会は5月2日、「#フリーランスが保活に思うこと」というアンケートの結果を発表した。調査期間は2月20日~3月15日、会社員以外の働き方をしている保活経験者78人を対象に行った。

都心部では入園希望申請「10件以上」が最多

それよるとフリーランスで保活している人の67%は「週5~6日」働いている。平均労働時間も最多が「6~8時間」(51%)と、一般的な会社勤めの人と拘束時間に大差はないようだ。会社員との大きな違いは「働く場所」で一番多かったのは「自宅」(57%)だった。

直近の保活で入園希望を申請した園・施設の数を聞くと、一番多かったのは「1~3件」(32%)、次いで「4~6件」(26%)、「10件以上」(22%)と続く。東京都23区・横浜・川崎在住者のみに絞ると最多が「10件以上」(27%)となった。さらに同エリアでは85%が「直近の保活で苦労した」と答えており、大都市の保育園不足とそれによる負担の重さが明らかとなった。

また認可保育園に入れるか否かで月々の保育費用は大きく変わってくる。調査によると「3万円未満」が28%、「3~4万円台」が23%という一方で「7~8万円台」が20%、「9万円以上」と回答した人も11%いる。

売上を証明するため銀行通帳のコピー提出を求められた人も

フリーランスで保活を行う大変さについて聞くと「時間が自由に調整できそうと思われ、収入を得る切迫感が伝わらない」という点を挙げる人が多かった。認可保育園の選考基準はポイント制となっており、点数が高いほど入園しやすくなる。しかし、

「会社員と同時間、もしくはそれ以上の長時間働いているのに、時間に融通がきくと思われてポイントを低く付けられてしまう」
「『家でこれだけ稼げるならそれでいいじゃない』と自治体担当者に思われる。一度離れたクライアントに戻ってきてもらうのがどれだけ大変かをなかなか理解してもらえない」

と自治体担当者自体がフリーランスの働き方に理解がないと感じている人が多い。ある人は売上の入金を証明するために銀行通帳のコピーまで提出を求められたことがあるという。

保育園に預けられなかったという人からは次のような体験談が寄せられた。


「夜中や早朝など、子どもが確実に寝ている間に仕事をし、それでも回らない時はおんぶしながら仕事をした」
「自営業(会社役員)で育休もないためベビーシッターと一時保育、子連れ出社で半年間乗り切った」

他にもベビーシッターや子連れで行けるワーキングスペースを活用したという人もおり、基本的に「綱渡り」状態で乗り切った人が多いようだ。

最後に、柔軟な働き方と保育の在り方のために求めるものを聞くと「打ち合わせ先のオフィス街での一時預かり」等の託児システム、「認可、認証、認可外と分けて保活しなくてもいい応募の一元化」等の親の労力を減らせるシステム、「複業でクライアントが多数いることでポイントがつくようにする」等の自治体への理解と配慮を求める声があがっていた。

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