年金額をキープ!? ワーママの報酬減に有効な“養育特例”の基礎知識

こんにちは、金融コンシェルジュの齋藤惠です。

働くパパママのみなさん、養育特例という制度をご存じですか?

制度自体は以前からありましたが、平成29年1月1日から新たな項目が追加されたことで再び注目を集めることとなりました。

具体的には、養子縁組をした人や里親になった人もこの制度を利用できることになったのですが……そもそもどんな制度なのか分からないという人もいるでしょう。

今回は、養育特例について詳しくお伝えしたいと思います。

●養育特例とは?

この制度の対象となるのは、厚生年金に加入している3歳未満の子どもを持つ親です。

養育期間中(子育て期間中のこと)に労働時間の短縮などの理由で標準報酬月額が少なくなった場合、事業主に養育期間標準報酬月額特例申出書を提出すれば将来の年金に影響しない というものです。

通常は標準報酬月額が下がれば、その分老後に受け取れる年金額も少なくなってしまいます。

しかし、それでは養育期間中の標準報酬額の減額は避けられませんから、働きながら子育てを頑張ろうとする親でも、将来が不安で積極的に子どもを産めない社会 になってしまいます。

そんなことにならないよう、養育特例を利用することで養育期間中も以前の標準月額報酬をキープするのです。実際にお給料が増えるわけではありませんが、将来の年金を養育期間前のより高い標準報酬で計算してくれます。

●手続き方法

この制度は厚生年金を納めている本人が事業主に養育特例の利用を申告するところから始まります。

性質上、会社が進んで手続きを打診してくれるものではないようなので、該当する人は忘れないように申告したいですね。

具体的な手順は、本人が必要書類(戸籍謄(抄)本または戸籍記載事項証明書、住民票など)と養育期間標準報酬月額特例申出書を事業主経由で年金事業所へ提出 しなければいけません。

ちなみに平成29年1月1日からは、追加で家庭裁判所や児童所からの証明書も必要になる場合があるので、該当の可能性があれば早めに各機関へ相談する方が良いかも知れません。

●どんな条件で申請できるの?

この養育特例が受けられるのは単に労働時間が短くなった場合だけではありません。

他にも引っ越しによる通勤手当の減少や各種手当の削減、残業代の削減などでも適用されるようです。養育期間中に標準報酬月額が少なくなってしまう要因は一つではありません。

さまざまな条件の変更によって生じるものですから、労働時間が育児期間前と変わらなくても養育期間標準報酬月額特例申出書を提出してみる価値はあるでしょう。

さらに、すでに退職した人でも申請が可能です。その場合には社会保険事務所に直接問い合わせて、養育特例を利用することを伝えましょう。

【参考リンク】
・養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置 | 日本年金機構(http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/hoshu/20150120.html)

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