「目覚ましのスヌーズ機能」は睡眠の質を下げる。すっきり起きる3つのコツ

とにかく「朝、すっきり起きたい」。毎朝ぐずぐずベッドから出られず、朝ごはんやメイクをする時間もなく、いつもバタバタ……。そんな朝から卒業したい。

そんな貴女のために、今回は睡眠研究の最高峰、スタンフォード大学の現役医学部教授・西野精治(にしの・せいじ)先生に、「すっきり起きるためのコツ」を教えていただきました。
1.スヌーズ機能をやめて、2段階アラームにする
「朝は、起きやすいレム睡眠時に起きるのがベストです。1度目に目覚ましのアラームが鳴った時にパッと起きられなくて、スヌーズ機能を使っている人もいると思いますが、あれは寝起きにはよくありません。

というのも、二度寝でうとうとしているノンレム睡眠時に無理やり起こされ、かえってボーっとしてしまう場合があるから。そこで私がおすすめしているのが、アラームを2つの時間でセットすること。1回目は微音で短く、2回目は20分後に通常のアラームでセットします」
2.熱がこもりにくいパジャマや寝具を使う
「すぐにぐっすり眠るなら、まず意識するべきは『体温』です。睡眠中は臓器や筋肉、脳を休めるために、深部体温(体内温度)が下がります。同時に、熱を下げるためのサポートとして、手足や体の表面で“熱放散”が起こります。子どもは眠くなると手足が温かくなりますね。あれが熱放散です。子どもほど極端ではありませんが、大人にも同様のことが起こっているのです。

最も眠気が強くなるのは、深部体温と皮膚温度の差が小さくなる時ですから、“熱放散”を妨げないようにすれば、寝つきは良くなります。つまり、パジャマや寝具は、熱がこもりにくいものを選べばいいわけです」
3.入浴で深部体温を調節する
「眠気を促すために深部体温と皮膚温度の差を小さくするには、就寝90分前の入浴が効果的です。人間の体は自律神経の働きでホメオスタシス(恒常性)が保たれているので、暑いところや寒いところに行ったからといって、深部体温が突然変わることはありません。

しかし私たちの実験データによると、40度のお風呂に15分入ると深部体温が約0.5度上がることがわかっています。体温は、上がった分だけ下がろうとする性質を持っているので、深部体温を入浴で意図的に上げると約90分かけて下がり続け、入眠や熟睡しやすくなるのです」
ゴールデンタイムはやっぱり大事
「この3つのメソッドを毎日続けるだけでも、朝はかなりすっきり起きられるようになると思いますよ」と西野先生。

でも、働く女性の中には「そもそも十分な睡眠時間がとれなくて……」というお悩みも聞かれます。週末は昼前までゆっくり眠れるけれど、平日は6時間を切ってしまうこともしばしば。

「もちろん7時間くらい眠れるに越したことはありませんが、やっぱり睡眠は“量より質”。短い時間でもちょっと意識するだけで、質はぐっと上げられます」

西野先生によると、そこでポイントになってくるのが、“入眠後の90分”なんだそう。

「寝ついた後にすぐ訪れるのが、脳も体も眠っているノンレム睡眠。成長ホルモンが最も多く分泌される時です。成長ホルモンには大人の細胞の増殖や正常な代謝を促す効果があります。

睡眠時間が思うように取れない人こそ、睡眠における黄金の90分“ゴールデンタイム”を意識するようにしましょう。そして、このゴールデンタイムの質を上げてくれるのが、最初に紹介した2つ目と3つ目のメソッドなんです。忙しい人こそ、今日からでもすぐに取り入れてほしいですね」

“量”を変えられないから、まずは“質”から。前回の記事にあったように、睡眠の質は肌質や体型にもそのまま影響します。今回は忙しい女性に快眠の3つのポイントをお届けしました。

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