料金は5000ドル程度 NYで「新卵子凍結サービス」が快調

コラム【ニューヨークからお届けします】

 ニューヨークにオープンした卵子凍結専門クリニック「Extend Fertility(エクステンド・ファーティリティー)」が話題になっています。通常のクリニックの半分の5000ドル程度で卵子凍結サービスが受けられるなど、これまでの不妊治療クリニックとは違い、20~30代前半の若い世代をターゲットに、卵子凍結に特化しているのが特色です。

 クリニック内は医療施設というよりも、若い女性が気軽に足を踏み入れることを狙ったハイテクでおしゃれな雰囲気。

 背景には、ここ数年飛躍的に進化した卵子凍結技術があります。2012年、米生殖医学会が「もはや卵子凍結の実験段階は終わった」と宣言。卵子凍結が、若い女性の人生の「選択」のひとつとして認知されるようになってきているのです。

「アップル」や「フェイスブック」をはじめ、企業が費用を負担するところも。18年までに7万6000人が施術を受けると予測されており、これは、実に13年の実施数の15倍に当たります。

 こうしたニーズを見越して、同様のクリニックやサービスが全米で立ち上がっています。

「Prelude(プレリュード)」は各クリニックと提携してサービスを提供。元アップルのマーケティングディレクターを起用し、対象者を集めてカクテルパーティー形式で説明会を開催しています。費用面では一定の頭金を支払った後、月々200ドル程度で購読サービスが受けられるなどの工夫がされています。

 1つの卵子が赤ちゃんに育つ確率は2~12%。1ダースの卵子を採取しても25~50%という確率です。それでも、利用する女性たちからは「ブランド物のバッグを買うより、自分の将来の幸せのための贈り物としてずっと価値がある」などのコメントが聞かれます。

 一方、こうした傾向に対し「卵子凍結はライフスタイルではなく医療の問題。もっとシリアスに扱うべきでは」という批判の声も上がっています。

(シェリーめぐみ/ジャーナリスト、テレビ・ラジオディレクター)

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