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糖尿病で起こる頻尿 心筋梗塞や心不全との関係も指摘される

 臨床医学的には、1日に10回以上トイレに行くと“頻尿”と定義される。正常の範囲は1日に7~8回だ。頻尿と糖尿病との関係について警鐘を鳴らすのは糖尿病専門クリニック「にしだわたる糖尿病内科」院長の西田亙(わたる)氏である。

「寝ている間に喉の渇きとともに何度もトイレに立つようなら、糖尿病の可能性が高いと言えます。私が診てきた患者では血糖値が300mg/dlを超えると夜中1~2時間ごとに起きてトイレに立ち、その度に渇いた喉を潤すため水を飲んでいた人が大半です。少しでも心当たりがあれば、すぐに専門機関への受診を勧めます」

 糖尿病になると血糖値が上昇し、体が血液中の糖量を薄めようとして頻尿が起こり、脱水症状から喉が渇く。この傾向は、就寝中のほうが顕著に出るという。

 心筋梗塞や心不全とも関係が指摘されている。順天堂大学医学部附属順天堂医院泌尿器科の磯谷周治氏はこう説明する。

「本来、心臓は立った状態で血液を全身に循環させる強力なポンプ役を果たしています。しかし心機能が低下すると起立状態では血液をうまく全身に送れなくなり、横臥状態になった時に初めて血流が回復する。

 横になることで血が回って活性化した腎臓で作られる尿が増えるため、夜中に起きてトイレに行くことが増えるのです」

※週刊ポスト2018年12月21日号

現役僧侶「自動搬送式納骨堂は節度を超えている!」

「本を読んで、ようやくお墓を改葬する決心がつきました」などの感想が続々と届いている単行本『いまどきの納骨堂』(小学館)。その発売を記念して、著者の井上理津子さんが、大阪大学医学部教授の仲野徹さん、應典院住職の秋田光彦さんと公開鼎談を行った。意見の異なる3人が繰り広げたお墓と終活に対する本音の数々。大いに盛り上がったその模様をお届けする。

【議題】いまどきの納骨堂は是か非か?

 墓じまいした後の引っ越し先として注目を集めるのが自動搬送式の納骨堂だ。『いまどきの納骨堂』では《首都圏には、建設中のところも含めると約30カ所に及び、完売すれば12万~15万人が使用することになるらしい。都立霊園8か所の使用者数の合計は約28万人だから、今や自動搬送式の納骨堂は誕生して約20年で、なんとその半数に届こうとしている》というほど、増えてきているという。しかし、これまでのいわゆる「土の上に立つお墓」との違いから抵抗感のある人もいて、3人の意見も真っ二つに割れた──。

井上:自動搬送式の納骨堂は、立体駐車場と倉庫が合体したような形です。外観はオフィスビルかミュージアムみたいな建物で、ロビーにあるパネルにカードをピッとかざす。そうすると、空いているブースが示されて、そこが今日の参拝所になるんですね。保管庫からコンピュータ制御のベルトコンベアでお骨が運ばれてきて、共用の墓石にセットされるんです。

 購入されたかたが満足を得ているというのを聞くと、私はそういった自動搬送式もオッケーだと思います。どこも駅近だったりして、交通至便なところでカジュアルに手を合わせるのは、ありだと思いますね。

秋田:大体、あの自動搬送式の機械って、故障したりするんじゃないですか?

井上:そこが問題なんです。今はできたばかりでいいですが、いつかマンションの大規模修繕のようなことも出てきかねない。潰れないところを探さないといけないと思いますけどね。

秋田:その搬送式の納骨堂がいいとか悪いとかって、ぼくがあれこれジャッジする立場にはないですが、どうしても見えてしまうのは、デベロッパーの陰。量とか効率を求めたもので、率直に言えば、ほとんど反宗教的で、お寺がこれまで長い間に培ってきた節度を超えていると思っています。

仲野:その言い方だと、むちゃくちゃお嫌いですよね?

秋田:宗教が大事にしてきたものをかなり否定しているような気がするんですね。駅に近いし便利やん、建物もきれいで気持ちいいやん、というふうにお客様本位で決められていく。だんだん価値観が変わってきているんでしょうね。

井上:いえ、納骨堂を選ぶ人は利便性優先であっても、故人に手を合わせたい気持ちがあってこそだと思います。その部分は、従来のお墓に求めるものと変わらないんじゃないかな。経営主体のお寺が、堂内で法話や写経の会をやり、参加する人もいます。さっきの仲野先生の言葉のように、お参りの回数が増えたという人がとても多いですしね。

秋田:ぼくらはお寺で何百年という単位でずうっと培ってきた儀礼とか慣習を引き継いで、次へとまた繫いでいきたいんです。「土に還る」って日本人の死生観のベースじゃないですか。だから、批判はしませんが、私はうちのお寺で搬送式はやらないと思います。

井上:じゃあ、ロッカー式とか仏壇式とかの納骨堂はいかがですか?

秋田:それは、まあ、許容できるというか、うちの寺でもやっていますしね。それは地に根づいているということと、お寺さんがしっかり責任を持ってなさっているところが多いんじゃないかなと思いますね。

井上:自動搬送式の「回るところ」とどう違うんですか?

秋田:いや、自動搬送式は販売とか設計、管理とか、全部デベロッパーがやっているじゃないですか。彼らの考え方は完全に収益優先で「お墓ビジネス」です。お墓には矛盾もあれば、不合理もある。完全にシステム化できないんです。そういう構造の中で出来上がったものから、生き死にの物語は引き継ぎにくいんじゃないかと思っています。

仲野:私も秋田住職の意見に賛成で、搬送式は嫌ですね(笑い)。何となく感覚ですが。うちの母親も、もし搬送式の墓を選んでたら、絶対賛成せえへんかったと思います。

井上:でも、その搬送式をご覧になったら、また違うと思います。食わず嫌いのかたは絶対多いと思うんですよ。

秋田:骨を納める高層マンションのようなお墓っていうのは、グローバルで見た場合、異様な建物だと思います。

仲野:その建物の中に1万人分ものお骨が入っていると思ったら、極めて気持ち悪いですよね。

秋田:ところが、香港とか中国が同じような問題を抱えていて、その搬送式を日本のデベロッパーが売りに行ってるんです。日本の技術力はすごいんですよ。アジアでああいったものが林立してくるのは予想されるんだけど、私にはいいとか悪いとかは言えないから。でも、食わず嫌いはいけないから、一度…。

井上:一回、ご案内しますから、来てください。

秋田:行きましょう。案外いいじゃないって、すっかり変わったら困りますけどね(笑い)。

【プロフィール】
井上理津子■いのうえ・りつこ。1955年奈良市生まれ。ノンフィクションライター。著書に『葬送の仕事師たち』『親を送る』『さいごの色街 飛田』など。最新刊はさまざまなお墓を取材した『いまどきの納骨堂 変わりゆく供養とお墓のカタチ』。

仲野徹■なかの・とおる。1957年大阪市生まれ。大阪大学大学院・医学系研究科教授。専門は「いろんな細胞がどうやってできてくるのだろうか」学。著書に『こわいもの知らずの病理学講義』『(あまり)病気をしない暮らし』など。

秋田光彦■あきた・みつひこ。1955年大阪市生まれ。大蓮寺の29代目の住職、應典院代表。人生の末期を支援するエンディングサポートをNPOと協働して取り組むなど「協働」と「対話」の新しい地域教育にかかわる“おもろい住職”。

がん患者に「食べていけないもの」はない 沢山食べよう

胃がんなどの術後、治療後に伴う食事制限によってやせ衰えていく印象を漠然と抱きがちな闘病だが、実際には「旨いメシ」を楽しむことは十分に可能である。

 2006年7月に胃がんで胃の全摘出手術を受けた王貞治氏は、術後1年足らずで、周囲も驚く健啖ぶりを見せていたという。

「大好物のラーメンやパスタ、天ぷらにステーキまで基本的には何でも口にできるようになっていました。もともと“食べることが大好き”という方ですが、ビールも飲み、デザートもいける。すごい回復力でした」(球界関係者)

 がん患者の食生活といえば、抗がん剤の副作用による食欲不振や嘔吐に加え、胃がんや食道がんなど、治療した部位によってはほとんど固形物を食べられないケースもある。

 だが、がん治療と食事の問題に詳しい上尾中央総合病院の大村健二医師(外科医)はこう語る。

「本来、『がんになったら食べてはいけないもの』などありません。闘病中は栄養不足になりがちで、筋肉量も減少していくので、むしろ魚や肉など、高タンパクのものを食べたほうが良いのです。よく『栄養を摂るとがん細胞も成長してしまう』と言われますが、まったくの迷信です。免疫力を保つためにも、良好な栄養状態を保つことが重要です。

 お酒やコーヒー、香辛料も適量ならまったく問題ありません。味付けを薄くして食欲が湧かなくなるくらいなら、気にせず濃い味付けにしてしまってかまわないと指導しています」

 日本胃癌学会の『胃癌治療ガイドラインの解説』にも、次のように書かれている。

〈肉や魚、乳製品は消化も良いので、ぜひ積極的に摂って欲しい〉〈甘い物も食べて良い〉〈お刺身も新鮮であれば何の問題もない〉〈普段から患者さんが好きなおいしいものを、心豊かに楽しみながら食べさせてあげることが大切です〉

胃がん、肺がん、大腸がん「3大がん」にかかる治療費のすべて

 内閣府『がん対策に関する世論調査』(平成28年)によれば、がんが怖いと思う理由の上位に「治療費が高額になる場合があるから」が挙げられている。だが、その「治療費の総額」を知っている人は、どれくらいいるだろうか。怖いのは、「お金がかかること」よりも「正しい金額を知らないこと」なのだ。

◆怖いから不安、不安だから怖い

 アメリカンファミリー生命保険会社(現アフラック)が行なった「がんに関する意識調査」(2011年)では、がん治療にかかわる費用(入院、手術、薬代など)がどの程度かかると思うかを尋ねたところ、がんにかかったことのない回答者の半数以上が「300万円以上、もしくは300万円程度」と回答した。

 一方で、がん治療を経験した人の66%が「50万円程度」ないし「100万円程度」と回答。このギャップは現在も歴然と存在し、がん罹患経験のない人は「がん治療にかかる総費用」に関する知識が乏しいままだ。

 そうした不安を如実に反映しているのが「がん保険」だ。高額な医療費に備えた「先進医療特約」は根強い人気を誇り、保険会社の“ウリ”になっている。

“がんになるといくらかかるかわからず心配だから、万一に備えて特約を付けておこう”―加入者の心理が働いているのだろう。「がん治療費.com」を運営する笠井篤氏が指摘する。

「『がんになったけど治療費はどれくらいかかりますか?』と相談をされる方は非常に多い。実際には、公的保険制度が適用される標準治療なら意外とおカネはかからないのですが、その事実を知らず、経済的な不安を漠然と感じている人が大勢います。がん治療にかかる自己負担の『総額』がいくらなのかを正しく知ってさえおけば、がんに関する治療費の不安も解消されるはずです」

◆手術以外にいくら必要?

 掲載した表を見てほしい。前出の「がん治療費.com」が蓄積するデータをもとに、5年間の治療過程でかかった費用の「総額」を算出している(胃がん、肺がんのステージIVなど、1年間の総計のケースもある)。

 まず知っておきたいのは、「手術」「放射線」「抗がん剤」の三大療法以外にも、治療後の定期検査など必要な費用が多く存在するということだ。自身も乳がんを患った経験を持つ、FP(ファイナンシャルプランナー)の黒田尚子氏が解説する。

「病院に支払う医療費は、初診・再診料などの診察にかかる費用に加え、手術・放射線・抗がん剤などの治療費、その前後に行なうMRIやCTなどの画像診断料、血液検査やエコー検査などと多岐にわたります。

 私が乳がんになった時も、抗がん剤治療に適応するかどうかを調べるために、別の病院で心臓の検査を受けました。がん治療費は、こうした費用が積み重なっているのです」

 がんにかかる費用は、時として100万円以上する手術費、数十万円する検査費と積み重なり、額面だけ見ると高額なケースが多い。例えば、表のステージIの大腸がんの切除手術の場合をみても、手術費が107万2210円、総額144万5180円となっている。

 しかし、「総額」の項目の隣にある「自己負担額」の数字をみると、20万43円になっている。日本では、公的医療保険により患者の自己負担が3割で済むうえ、この自己負担額をさらに減らす「高額療養費制度」があるからだ。

「高額療養費制度とは、1か月に支払った医療費の自己負担額が一定限度を超えた場合、超えた金額が支給される制度のことで、保険適用の治療にのみ申請できます。限度額は年齢や収入で異なりますが、70歳未満で年収約370万~約770万円の一般的な収入の人は、例えば医療費が月額100万円かかった場合も実質的な自己負担額は月8万~9万円になります」(黒田氏)

 表の「自己負担額」は高額療養費制度を適用した後の費用を記したもの。保険が適用される治療だけならば、自己負担は大幅に抑えられるのだ。

心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、糖尿病 薬や治療法の本当の実力

自分で薬や治療法の「本当の実力」を知るための指標「NNT(Number Needed to Treat=治療必要数)と呼ばれる数値が注目を集めている。

 NNTは、「薬や手術の臨床試験の結果を用いて、“1人の病気の発症や死亡を防ぐのに、何人がその治療を受ける必要があったか”を表わす数字」のこと。その逆の数値である「NNH(有害必要数=その治療法で「何人に1人の割合で副作用が出るか」を表わす)も存在する。

 今回、本誌は医療経済ジャーナリストの室井一辰氏の協力のもと、「the NNT」に加え、国際論文データベース「NCBI Pubmed」から、NNTが記載されている論文を抽出して分析。心筋梗塞、脳梗塞、高血圧、糖尿病に関する「命が助かる確率」を公開する(以下、NNTは「○」、NNHは「×」として表記)。

【心筋梗塞 心臓バイパス手術】
○25人に1人は死亡を回避。10~14人に1人は死に至らない(非致死性)心筋梗塞を避けられる。
×83人に1人は死亡。100人に1人は脳卒中を発症し、43人に1人は腎不全を起こす。3~5人に1人は認知機能が低下する。

 心筋梗塞を防ぐために有効だとされている手術。NNHのリスクが高い印象を受けるが、室井氏は、「心筋梗塞を起こすほど心臓の状態が悪い人にとっては、25分の1の確率で死を免れられるのは大きな希望です。手術の意義は決して小さくない」と評価する。

【脳梗塞 アスピリンなどの抗血小板療法】
○79人に1人は死亡を回避。143人に1人は脳卒中の再発を防げる。
×245人に1人は胃腸などに大量出血を起こす可能性があり、574人に1人は脳出血を起こす。

 アスピリンは血液の凝固を防ぐ効果があり、脳梗塞を発症した経験のある患者などによく使われる薬だ。

「デメリットは無視できないが、致死率の高い疾病だけに、79人に1人の確率で死を遠ざけられるなら試す価値はある」(室井氏)

ギャンブル依存症とパチンコ税、そして久里浜医療センターの嘘

ギャンブル依存症は昨今のギャンブル業界を語る上では避けては通れない問題だ。多くの人がこのギャンブル依存症を理由にカジノに反対をしている。ギャンブル依存症を巡っては、2014年に発表された「日本のギャンブル依存症患者は536万人いる」という久里浜医療センターの報告が衝撃を与えたことは、多くの読者もご存知の通り。

 しかし、依存症患者の数や調査方法を巡って多くの専門家が杜撰さを指摘したことも記憶に新しい。そこで今回はギャンブル業界のご意見番であるPOKKA吉田氏&木曽崇氏の2人にギャンブル依存症対策を巡る業界の裏側を語ってもらった。

──前回の対談では、公的なギャンブル依存症対策の財源として、パチンコ業界はお金を払うべきだと木曽さんは言っていましたが、カジノのほか、競馬や競輪などの公営ギャンブルも含めての新税構想ということなんでしょうか。

木曽崇:いえ、パチンコにかける税金だけの話です。カジノであればカジノ税(売り上げの30%)が徴収されることがすでに決まっていますし、競馬などの公営競技では、売り上げから控除された約25%からレース開催経費を除いた残りが公金になっていますから、現在の控除の中から財源を振り向ければ良い。その一方で、パチンコは一般的な法人税等々を払っているだけで、個別の「パチンコだから」という税金は無いんです。そうすると、なんかおかしくねぇか? っていう意見が当然出てきますよね。実際政治家のなかでも関心を持っている人たちが勉強会を開いていて、僕もそういう所に呼ばれたりしています。

POKKA吉田:俺はギャンブル依存症対策のための新税は当たり前やろと思う。

──パチンコ新税を考えるとき、カジノ税はモデルケースになりそうですが、30%のカジノ税のうち、依存症対策に使われる割合はどのくらいなんでしょうか。

木曽崇:今は特に定まった割合はないんです。ただ、僕らカジノ側の人間たちとしては、依存症対策に使うんだったら、カジノ税として取ったうちの何%を使うか、カジノ産業が始まる前に決めてくれと、ずーっと言い続けています。始める前に決めておかないと、後で必ず揉めますからね。

POKKA吉田:公営競技はどうなの?

木曽崇:公営競技は、控除率25%のなかで、すごくうっすい利益を地方公共団体と国の機関で奪い合っています。そこから新たに依存症対策費を拠出するとしたら、控除率を上げられない以上、どっちがどれだけ払うんだ? って話にしかならないです。こちらも必ず揉めるでしょうね。

──本音ではギャンブル依存症対策なんてやりたくないでしょうね。

木曽崇:カジノ側の我々だけは「後に必ずトラブルになるから、やるなら今のタイミングで決めてくれ」とギャンブル依存症対策費の話をずっとしているんですが、公営競技はそこを触りたくない。僕なんか、かつては某省庁の担当部局から「余計なことを言うなよ」と半ば脅しに近いクギを直接刺されたこともあります。ギャンブル依存症対策のためのお金をギャンブル業界から広く集めるという話は、公営競技を所管する各官庁にとっては触って欲しくないテーマなんですよ。

 我々の業界が払うカジノ税も、今のところは国の一般会計にそのままぶっ込まれるだけで、ギャンブル依存症対策費としてそのまま使われるわけではないんです。国が支払うギャンブル依存症対策費の一部に、便宜上、我々が業界として支払ったカジノ税も使われてますよ、っていう形。

POKKA吉田:ただね、今回のギャンブル等依存症対策基本法の内容もそうだし、今まで政府がやってきたギャンブル依存症対策に連なるやり方を考えたら、こんなことに金払うのは、ムダやなとも思うんですよ。ギャンブル依存症対策のお金がほしいっつうんやったら、その対策を実施するにあたっての費用対効果を示してくれなければ、パチンコ業界は反対すべきだと思う。例えば、政府は来年5月14日~20日にギャンブル依存症の啓蒙週間っていうキャンペーンを予定してるんやけど、すっげぇ寒いのを想像してしまう。

 たとえばだけど剛力彩芽とか出てきてさ、ポスターでバッテンすんの。『ギャンブル、だめ! 依存症、だめ!』って。そんなポスターを街中や学校や病院に張り出すのに金がかかるから税金払えよなんて言われたら、業界としては積極的に反対せぇよって話でしょ。ちゃんとした依存症対策を打ち出せるっていう根拠を専門的に示したうえで金よこせって言うのが筋やと俺は思うねん。

木曽崇:僕はちょっとそこは意見が違って、各ギャンブル業界を所管している官庁が、ギャンブル依存症対策をしていることをPRするための予算は、微々たるものなんです。むしろいちばんお金がかかるのは、ギャンブル依存症対策をするための体制整備や人材育成ですよ。ギャンブル依存症の人に対応するための人材自体が今はいないから、それを育てるところからやらなきゃいけないし、人を育てるためのプログラムがないから、それを作らなくちゃいけない。プログラムを作るためには、ベースとなる基本的な知識や情報が必要だけどそれも今は蓄積がないから基礎研究をしなきゃいけない。つまり厚労省に大きな予算をつけて、治療についての基礎研究とカウンセラーの教育を進め、各現場にそれら人材を配置してゆくプロセスが必要なんです。

POKKA吉田:そこに金がかかるんだと明確にしたうえで、「政府としてはいまのところ知見がないから勉強せなあかん。そういう研究予算が必要だ」って言うんだったら賛成だよ。ただ、その金を使って久里浜医療センターが研究するんやったらやめてくれって思う。

──2014年8月に厚労省は「ギャンブル依存症の疑いがある人間が約536万人いる」と公表して、日本の末期的なギャンブル汚染のイメージを拡散させましたけど、あの数字は久里浜医療センターの調査によるものですよね。

POKKA吉田:でも、2017年9月の厚労省発表では、「ギャンブル依存症の疑いは約320万人」とガタ減り。その差の200万人は、死んだのかっちゅう話や! なのに厚労省の依存症対策っていうのは、酒も薬物もギャンブルも久里浜医療センターを軸にしか考えてないでしょ。

木曽崇:おっしゃるとおりです。久里浜医療センターは、依存症対策の拠点機関として日本全国で唯一指定されている病院ですから、あそこを中心として医療・福祉関係者の研修教育を行い、対策を進めてゆくことが、もう決まっているんです。

POKKA吉田:全国に何箇所も拠点になるような依存症対策の医療機関・治療機関は指定されてんだけど、それを統括する機関として国が指定しているのが久里浜医療センター。だけど久里浜が軸になって依存症についての知見を育てます言うても、知見を育てる気なんかないじゃん。次はゲームだ、インターネットだ、とかって新しい依存症の名前を付けるけど、要は厚労省から予算をどんだけ取るかっていう政治的なことばっかりやってんじゃん。久里浜の樋口進院長が関わっている報告書を読めばわかるけど、適当やで本当(笑)。久里浜の樋口院長なんて、国立病院の院長までやってんだから賢いに決まってるんです。でも、勉強できるやつが正解を語れるとは限らない。アホなはずがないのに、賢いから間違ったことをやってしまう。

──データばかりを見て、現実のギャンブラーを見ていないということですか?

木曽崇:いや、彼は厚労省の旗の下で、大きな数字を出すことを政治的にやっている、一種の活動家なんです。だってパチンコファン人口が1000万人の時代に、ギャンブル依存症の疑いが500万人、しかもその殆どがパチンコ依存だとか、数字自体がおかしいでしょう。そんなにいるわけねぇ、ありえねえだろってみんな言ってたわけですよ。依存者500万人って、パチンコファンの2人に1人が依存者かよ、みたいな話になるでしょ。

POKKA吉田:だったら俺、もうちょっとええ生活してるっつうの(笑)。

木曽崇:なのに、依存症対策の市場を大きくするために、樋口院長は使命感を持って、よかれと思ってやっている。依存症対策はやらなきゃいけないし、それに対して正当な訴えをすることはいいけど、数字を弄んで嘘をついてまでやることじゃないですよ。

POKKA吉田:樋口院長は、アルコール依存症の専門家で、その道に関するレポートはすっごい分厚くて、読んでたらさすが専門家やな~みたいな印象やねんけど、それ以外の依存症についての報告書は、あれ誰でもできるよ。だって、ギャンブル依存症の場合は、SOGSのアンケートを引いて分析しているんだから、あんなん大学生でもできる。

──SOGSってなんですか?

POKKA吉田:SOGSというのは、ギャンブル依存症の研究では国際標準として使われている指標なんだけど、設問に対してどういう回答をしたかで、その人物がギャンブル依存症かどうかを判断するんです。ただ、元の設問が英語なので、適切に日本語に訳さないと、調査結果が大きく変わってしまう。

たとえば、「あなたは大事な人と、ギャンブルを巡って口論したことがあるか」って尋ねられたら、ほとんどのギャンブラーは口論したことがありますよ。でも、「大事な人とギャンブルを巡って取っ組み合いの喧嘩をしたことがあるか」って質問だったら、たぶんほとんどのギャンブラーは経験ないだろうし、俺もないのよ。「深刻な喧嘩をしたことがあるのか」って聞かれたら、思い出さないとわからないんやけど、たぶんない。アンケートって設問が適切かどうか、誘導尋問になっていないかどうかっていうのがすごく重要。

木曽崇:彼らの調査手法もおかしくて、自分の生涯のうちに、1回でもそういう状態にあった人も全部拾ってるわけです。じいさんが「若かりし18、19の頃、ワシはパチンコにハマッててな……」って語れば、そういう人も依存者としてカウントしてしまう。結局、公表数字が大きく変わったときに、なんでこんなに下がったんだと追及されたら、「今ギャンブルなんて一切やってない人まで『ギャンブル依存の可能性がある者』としてカウントしていました」と答えたんですよ。

じゃあ、実際この1年でギャンブル依存のリスクがある人はどのくらいいるのかと聞かれたら、約70万人ですって言い始めるんだから。ケタがちがうじゃねぇか、最初からそう言えよって大紛糾するわけです。

POKKA吉田:そんな久里浜医療センターの知見を磨くためにカネが要ると言われても、無駄づかいにしかなれへんのよ(笑)。それこそ、ロボトミー手術や丸山ワクチンみたいに、過去に医療の世界では無駄なところにお金がいっぱい流れてるわけでしょ。そこからいろんな被害者が出たわけじゃん。そういう研究のためにパチンコ業界に課税するっていうのなら、俺は反対する。それともうひとつ重要なところやけど、樋口院長はアルコールの専門家だから、依存症の問題は、対象物を排除するって考え方を採用しがちだと思われるの。

症状が深刻な人は、まず、アルコールを摂取できないようにする。これは医者として正しい。だけど仮にその同じアプローチを他のパチンコやギャンブルにも使ってくるとしたら、めちゃくちゃな人権侵害やで。それでもそいつが治れば救いがあるけど、それこそ精神異常じゃないヤツを病棟に隔離して、ほんまにおかしくさせるような話につながりかねないんだよね。危険なのよ。

【POKKA吉田氏】
ぱちんこジャーナリスト。パチンコ業界紙『シークエンス』の発行人・編集長。近著に『パチンコが本当になくなる日』などがある。メーカーが主催するセミナーで講師も務めている。 Twitter:@POKKAYOSHIDA

【木曽崇】
国際カジノ研究所所長。日本では数少ないカジノ産業の専門研究者。近著は『「夜遊び」の経済学 世界が注目する「ナイトタイムエコノミー」』(’17年、光文社新書) Twitter:@takashikiso

ごはん、パスタは冷まして食べると痩せる 「レジスタントスターチ」に注目

【食と健康 ホントの話】

 厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取量は、350グラム以上。しかし「平成26年国民健康・栄養調査」によると、実際に食べている量は男女平均292・3グラムだ。目標値のクリアはなかなか難しい。

 それならば、食物繊維の代わりになるものはないのか、ということで近年注目されているのが「レジスタントスターチ」だ。別名「難消化性でんぷん」という通り、主に穀物やイモ類に含まれる。

 食物繊維やレジスタントスターチが健康に有益な理由は、腸内細菌のバランスを整えるためだ。近年わかってきたのは、通称「デブ菌」と呼ばれる、消化されたものを脂肪としてため込みやすくする腸内細菌群の存在だ。一般的に、腸内細菌はヒトの役に立つかどうかで、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」に分けられるが、デブ菌は悪玉菌寄りの日和見菌で、悪玉菌が優位になるとデブ菌も活発に働き、肥満体質に傾くとされる。しかし、消化器外科医で栄養学の研究者でもある、田無病院(東京都西東京市)の丸山道生院長はこう説明する。

 「これがデブ菌だ、というものが同定されているわけではなく、ファーミキューテス門が増え、バクテロイデス門が減ることが、体重増加に関係していると考えられています」

 “門”とは生物分類学上の階級の一つで、ものすごく広いグループの概念だ。その大きなグループのバランスが一定方向に傾くと太りやすい、ということがわかっている。それを阻止するためには、善玉菌を優位にする食事をすることが望ましい。

ビートたけしが語る死 「理想は葬式で拍手喝采」

新刊『「さみしさ」の研究』(小学館新書)でビートたけし氏が論じたのは、男の「老い」と「死」について。だが、その内容は近年流行りの「孤独礼賛本」とは一線を画す。71歳を迎えた、たけし氏が語る理想の老後の暮らし方とは──。

 実は「いい人」って報われないんだよ。品行方正なジイサン、バアサンってのは死んだ後でなかなか思い出してもらえない。盆や正月に「いい人だったね」って家族の話題にのぼるくらいのもんだ。

 町内会の飲み会で、酒の肴に死んじまった近所のジジイやババアの話をする時、「いい人」の話なんて出てきやしない。そういう時にみんなが懐かしむのは、ワガママで迷惑ばかりかけてたヤツのほうなんだよな。

人の目ばかり気にした人生を送ったあげくに忘れられちまうのがいちばんさみしい。だったら“嫌われ者”としてでも誰かの記憶に残ってたほうが清々しいよ。

「憎まれジジイ、世に憚る」だな。オイラも芸能界でそうありたいと思ってる。

 だから家の中でも、職場でも、近所でも「いいジジイになろう」なんて考える必要はない。理想は葬式で「やっと死んでくれた」の拍手喝采が起こることだな。そう開き直りゃ、さみしくて長い老後が楽に生きられるんじゃないかってさ。

高齢者の無駄な薬の出費を減らせるポイントは?

 歳を取るたび、病院に行くたびに薬が増えていくと嘆く人は多いだろう。厚労省の調査によると、75歳以上の4人に1人が毎日7種類以上の薬を飲んでいる。

 寿命が90歳、100歳へと延びることは、この先10年、20年と同じ薬と付き合っていくことを意味する。とはいえ、薬を飲み続けることに疑問を感じている高齢者は少なくないはずだ。薬を飲み忘れて大量に余っていても、「とくに体調に変化はない。本当に必要なのだろうか」と感じることはよくある。

 注意したいのは、薬の中には加齢とともに「効果が薄くなるもの」や「飲み続ける必要がないのにマンネリで処方されるもの」があることだ。『誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方』の著者で北品川藤クリニック院長の石原藤樹医師が語る。

「同じ薬であっても、年齢によって処方の考え方は変わります。高齢になるほど代謝機能が落ちてしまうため、狙った治療効果が得られなかったり、逆に、薬が効きすぎて健康を害する怖れがあります。高齢者にはなるべく薬を減らすというのが医療界の流れですが、昔の名残もあり、高齢者が不必要な出費を強いられているケースが目立つ」

◆糖尿病薬も降圧剤も

 では、どんな薬が対象になるのか。石原氏が「75歳」で服用を見直す薬にあげるのが糖尿病治療薬の「SU剤」と「インスリン注射」だ。

「糖尿病治療は原則として一生継続するものですが、74歳までと75歳以上では『ヘモグロビンA1c』(血糖値にかわる指標)の目標値が違います。74歳までは基本的に7.0%未満程度にコントロールする必要があるが、75歳以上は8.0未満と緩い。多くの高齢者の患者は、場合によっては治療の中止が可能になる。

 とくにSU剤とインスリンは高齢者には低血糖リスクが高く、意識障害や脳細胞にダメージを与えることもある。医師に相談して段階的に服用を減らしていくことができるはずです」

 次に「80歳」で見直すのが心筋梗塞など心血管疾患を予防するスタチン系のコレステロール降下剤だ。

「80歳まで10年以上服用して何事もなければ、段階的に減らしていってもよいでしょう。年齢的に一次予防をそれほど心配する必要はないし、服用を中止しても予防効果そのものは10年以上持続するとされているので、コレステロール値に関係なく見直しを検討できるはずです」

 その他に、脳血栓症などの予防薬ワルファリンは「85歳以上で2年間血栓症がない」なら服用見直し対象で、降圧剤のARAは「70歳以上の世代は効きにくくなる。75歳を目安に他の降圧剤への変更や服用中止を考えていいでしょう」(石原氏)という。

 医療費1割負担の後期高齢者はこれら4種の薬の処方なら薬代と診察料で年間2万円ほどかかる。中止が可能なのに80歳以降も服用を続ければ、90歳までに20万円、100歳になれば40万円も“無駄な薬代”を払うことになるのだ。

 薬をやめることができれば、薬代だけでなく、診察費や通院の交通費、時間にも余裕が生まれる。どうすれば“無駄な薬”をやめることができるのだろう。

「医者は自分から高齢者に“薬を減らしましょう”とはまず言いません。そこで、『ずっと調子がいいんですが、薬を減らせませんか』と聞いてみてください。医学的に必要性が薄いと考えていれば、処方を段階的に減らしてくれるはずです」(石原氏)

 定期的に通院して必要性の薄い薬を服用し続けることを“健康確認の安心材料”と考えるのは、金銭的にも医学的にも理に適っているとはいえないのである。

※週刊ポスト2018年12月14日号

手のひら・足裏の“水虫”みたいなブツブツ… 原因は「歯の治療」や「タバコ」かも!

数週間のサイクルで再発を繰り返す

いつの間にか出来ていた、手のひらや足の裏に出来たブツブツ。手のひらの水ぶくれが気になって、手作業がツラい…。
しかも、何か所にも出来ている…。足の裏にあるから水虫なのか? でも、ウミが出てくるし、何だろう…?――その症状は、「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」かもしれません。 一般にはほとんど認知されていない皮膚病のため、治療が遅れてしまい、長く症状に苦しむ患者さんもいる疾患です。

「掌蹠膿疱症」は、手のひらや足の裏にウミが溜まった水ぶくれ(膿疱)が、次々と左右対称に数多く出現し、かゆみや痛みを伴うことが多い、慢性の皮膚疾患です最初は、手のひらや土踏まず、かかとなどに赤みが生じ、次に膿疱ができます。しばらくすると茶色っぽいかさぶたになり、ガサガサになって皮がむけますが、2~4週間のサイクルで別の場所に再発を繰り返します。初めて「掌蹠膿疱症」を患った患者さんは、水虫が悪化したと勘違いして受診することが多くあります。膝や肘などに赤みができたり(掌蹠外皮疹)、爪が変形したり、はがれて浮いてくることもあります。

女性に多く、重症のケースも!

ひどくなると、手のひらや足の裏全体の皮膚が赤みを帯び、うす皮がむけてヒビ割れて、痛みを伴います。手のひらの皮がむけると、買い物でお金を出すときや、握手をする時に躊躇したり、料理や洗い物といった家事が出来なくてつらい…など、患者さんの生活の質が下がってしまいます。また、患者さんの約10%に、胸骨と鎖骨、肋軟骨などの関節や骨に炎症が起こり、痛みが生じます。重症になった患者さんの中には、皮膚や関節の症状のため、思い通りに動くことが難しいと言うケースもあります。

男性よりも、女性に2~3倍ほど多く発症するといわれており、40歳代から50歳代に多く認められています。
日本における罹病率は0.12%で、患者数は約13万人と報告されています。実はこれは、欧米における罹病率0.01~0.05%の数倍となっています。

“歯の治療”が原因?!

「掌蹠膿疱症」の原因は、未だにはっきりとはしていません。ただし、歯科領域における感染症や扁桃炎、金属アレルギーなどが原因の一つになりうることは分かっています。また喫煙も原因の一つと考えられています。「皮膚病なのに、歯の治療は関係するの?」と意外に感じるかもしれません。 海外での報告は少ないのですが、日本では歯科金属(パラジウムなど)に対するアレルギーが引き金となり、「掌蹠膿疱症」が発症した事例が多く報告されています。 これが、欧米より日本での症例が多い理由の1つかもしれません。 「自分には虫歯はない」と言う患者さんでも、歯科でのレントゲン検査等によって、感染症などが見つかることがあります。

口の中から金属を一掃

なぜ歯の治療や感染が影響するのか。
1つには、銀歯など歯科材料が皮膚に接触することでおこります。また、汗によって金属がイオン化して溶けたり、皮膚の常在菌と金属がくっついてタンパク質をつくることが原因にもなります。誤った歯磨きで出来た傷が、アレルゲンの侵入経路となる場合もあります。歯科関連や扁桃炎などが原因と判明した場合には、扁桃摘出や歯科治療により劇的によくなる例がしばしばあります。金属アレルギーの場合は、口の中の銀歯や金歯を除去してノンメタル状況にし、さらにキレーションという重金属排出のための処置を行います。
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新たな治療の選択肢が!

ただ、患者さんのうち7~8割は検査をおこなっても原因を突き止めることができず、皮膚科的な治療を行います。軽症の場合、患部にビタミンD3外用薬やステロイド外用薬を塗ります。これで治らない場合は、長波長紫外線を照射する光線療法やビタミン剤などの内服・注射、といった治療を行います。しかし、これでも効果不十分な症例や難治例があるのです。これまでは、そうしたケースはなかなか症状が改善せず、患者さんにとって心身の大きな負担になっていました。

ところが、最近、朗報がありました!
11月に、「掌蹠膿疱症」治療薬として、日本では初の生物学的製剤『トレムフィア』が承認されたのです。生物学的製剤とは、化学的に合成した医薬品ではなく、生物が合成する物質(タンパク質)を応用して作られた治療薬。『トレムフィア』は、「乾癬」や「掌蹠膿疱症」の病態形成に関与する因子を選択的に阻害する注射薬です。専門的に言うと、病態に深く関わるIL-23p19という体内物質の働きを特異的に阻害します。

成人には、一般名「グセルクマブ」(遺伝子組換え)として、初回とその4週後、それ以降は8週間隔で、1回100mgを皮下投与します。薬価が高いので、自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」の対象になります。これで、既存治療では効果不十分な患者さんに、新たな治療の選択肢が産まれました。また、「掌蹠膿疱症」の約80%の人が喫煙者です。 禁煙しても、多くの場合は治りやすくなることはありませんが、これを機に禁煙するのもいいかもしれません。
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ヒトには感染しない!

皮膚病で皆さん気になるのは、ヒトにうつるのかどうか。 「掌蹠膿疱症」のウミの中には、細菌はいません。したがって、他の人に感染しません。手足から体のほかの部位に感染することもありません。遺伝に関しても、日本では家族で発症したという症例は稀です。 治癒にかかる時間は患者さんによって違いますが、平均で3年から7年とされています。その間は、対症療法を行って、症状をコントロールすることが大切です。しかし、なかなか病名がわからず、治療が遅れるケースもあります。手のひらや足裏の水泡に不安を感じたら、早目に皮膚科クリニックを受診して下さい。

千春皮フ科クリニック 院長
渡邊 千春(医学博士)

カルシウム不足を見つける、4つのサイン。

骨や歯の健康を保つカルシウム。それ以外にも、体力や筋肉を保ち、正常な血液凝固を促す機能にとって、大切な役割を果たしているという。「カルシウムは、骨や歯が成長途上にある子どもたちが必要とする栄養分だと思われがちですが、体をできる限り長く丈夫に保つためには、すべての人が毎日欠かせないものです」と解説するのは、国家資格を持つ登録栄養士兼イギリス栄養士会のスポークスパーソンを務めるヘレン・ボンドさん。

骨や歯の健康を保つうえで、カルシウムが欠かせないことは常識中の常識。だけど、成長期の子どもだけじゃなく、大人にとっても重要な成分だって知ってた?

毎日、どれくらいのカルシウムが必要なの?

イギリスの国民医療サービス機関「NHS」は、毎日以下の量のカルシウムを摂取することを推奨している。

・1~3歳 350mg
・4~6歳 450mg
・7~10歳 550mg
・11~18歳 男子は100mg、女子は800mg
・成人(19~64歳) 700mg

※700mgのカルシウムは3食分の乳製品に相当。1食分の乳製品に換算すると、牛乳(200ml)、チーズ(マッチ箱大)、ヨーグルト(小1パック)など。

あなたは十分な量のカルシウムが摂取できている?

イギリス政府が実施した「全国食事栄養調査」から判明した最新の統計によると、男性の5%、女性の8%がカルシウム不足で、10代男女のなんと14%がこの必須ミネラルを十分に摂取できていないとか。骨の大部分は18歳までに形成されるから、この数字はかなり深刻。

もしこんな症状に心当たりがあるとしたら、あなたのカルシウムレベルも低い可能性があるみたい。

サイン1:いつも疲れている

朝、なかなか起きられない? だとしたら、カルシウムを摂る必要があるかも。「カルシウムは食物からエネルギーを放出させる手助けをするため、このミネラルが不足すると、いつもより疲れを感じる可能性があります」と、ボンドさんは指摘する。

また、カルシウム不足は、特に妊娠中の女性が疲れを感じる一因なのだとか。「赤ちゃんに十分なカルシウムが行き渡らないと、子宮内で骨が石灰化し始めて、母親のカルシウムを奪ってしまうのです。授乳中の女性はさらに多くのカルシウムが必要になり、1日に成人が摂取すべき量の約2倍、1,250mgを摂ることを推奨しています」

サイン2:太りやすい

ダイエットしたくても、食事から乳製品を一切排除するのは避けたほうが賢明。牛乳やチーズなどの乳製品に含まれるカルシウムは、心臓の働きを含め、筋肉が正常に機能するうえで欠かせない栄養素だから。

「脂肪が少なく筋肉質な人ほど、安静時のカロリー消費量が高まります。このため、筋肉の収縮をコントロールしてくれるカルシウムを十分に消費しないと、体を引き締めにくくなってしまう可能性があるんです」ちなみに、爪半月の有無とカルシウムが足りているかどうかは、無関係なんだって!

サイン3:出血が止まりにくい

通常はケガをすると、血液中を流れる粘着性のある血小板が凝固し、出血を止めてくれる。でも、もし紙などで指先を切ったときに血がなかなか止まらなければ、カルシウム不足になっている可能性があるとか。

紙で皮膚を切ったくらいでは死に至る可能性は低いけれど、血液中に十分なカルシウムがないと、血液が凝固するまでに時間がかかり、失う血の量が増えてしまう。「カルシウムは、医者が呼ぶところの凝固作用、または血液凝固における大変重要な成分です」

サイン4:骨折しやすい

カルシウムは貯蔵されるよりも速いスピードで失われ、骨密度の低下は老化に伴う自然現象らしい。だからこそ、今のうちにカルシウムを十分に摂取して、将来起こりうる問題に備えたいもの。

ボンドさんは次のように注意を促す。「閉経後の女性は、骨を維持するのに役立つホルモンのエストロゲンが減少し、骨折しやすくなります。ちょっと転んだだけで骨折するのは、高齢の女性では珍しくありません」

カルシウムの理想的な供給源

1日に必要な量のカルシウムをきちんと摂るために、次にリストアップした食材を積極的に食べてみて!

・牛乳、チーズ、その他の乳製品-乳製品に含まれるカルシウムは、もっとも体に吸収されやすいそう。

・いわし、ヨーロッパマイワシ、しらす、その他の骨ごと食べられる魚

・ブロッコリ、ケール、白菜など、緑色の葉野菜

・豆腐、大豆、豆乳などの大豆製品

・栄養分を強化した小麦粉を使ったパンやシリアル

カルシウムのサプリメントは飲んだ方がいいの?

本来、バランスの取れた健康的な食生活を送っていれば、私たちが必要としているカルシウムは十分摂れるはず。

「牛乳、チーズ、葉野菜、ナッツなどからカルシウムを摂れば、食品に含まれるビタミンやミネラルも補給し、それらの栄養分からのメリットも得ることができます」と、ボンドさんはアドバイスする。「食事からカルシウムを過剰摂取する恐れは、ほぼゼロに近いといっていいでしょう」

食事から十分なミネラルが取れていないと心配しているのなら、サプリメントを飲む前に医師に相談するのがいいそう。

「カルシウムのサプリを飲むことによって、腹痛や腎臓結石が発生したことを示す研究が複数ありますし、服用中の薬の効果を阻害してしまう恐れも。カルシウムのサプリを飲むなら、医師に処方してもらいましょう」

“救済制度”導入 認知症が住みやすい町「神戸市」を見習え

認知症患者が絡む事故やトラブルへの救済制度を定めた神戸市の「認知症の人にやさしいまちづくり条例」改正案が5日、市議会で賛成多数で成立した。加害者のみならず、被害者の救済まで盛り込んだ条例の成立は全国初と、注目を集めている。

 条例では、加害者の認知症患者の賠償責任の有無にかかわらず、被害者には最大3000万円の見舞金が支給される。一方、患者側も民間保険会社の保険料を市に負担してもらえ、賠償金の支払い義務が生じた場合は、保険会社から最大2億円が支給される仕組みだ。

 厚労省の調査によると、神戸市には今年3月時点で約6万3000人の認知症患者がいる。条例成立で患者本人と家族は万一の事故の際に市に助けてもらえる上、被害者側も賠償金が支払われず「泣き寝入り」するケースは激減するとみられる。財源は、個人の市民税均等割に年400円上乗せし、来年度以降の3年間で9億円を捻出。来年4月に施行される。

「全国初となる見舞金支給制度については、賠償金を支払ってもらえず、被害者が泣き寝入りするケースを防ぐことが狙いです。認知症の方を巡る事故は全国的な課題になっていますが、さまざまな自治体で救済制度導入が見送られてきました。市民に税負担をお願いする形にはなりましたが、全国に先駆けて制度導入を実現することができました」(市介護保険課)

 認知症を装って保険金を詐取される恐れはないのか。

「市の指定医療機関の診断を受けなければ、給付対象者として加入することができません」(市介護保険課)

 なるほど、万全の対策を敷いているようだ。ところで、ここで疑問が浮かぶのが、神戸市よりも税収がウン十倍も潤沢な東京都がなぜ、同じような制度設計ができないのかだ。

 都は20年五輪関連経費で約1.4兆円も支出するのだ。経済ジャーナリストの荻原博子氏はこう言う。

「誰でも認知症になる恐れがあり、神戸市民は年400円という課税額にも納得しているでしょう。一方で、巨額な費用を投じる東京五輪は住民の生活向上に資するのかは疑問です」

 小池都知事は神戸市を見習うべきだ。

ヒートショックによいショックと悪いショック?

「ヒートショック」という言葉を聞いたことがあるはず。ヒートショックは寒い冬に温度差のある風呂で突然死をおこすこととして知られていますが、同じヒートショックでもよいショックがあります。それが、熱い風呂でヒートショックプロテインを増やすことです。いずれのヒートショックも風呂に関係します。

ヒートショックプロテイン入浴法

よいヒートショックとは、ヒートショックプロテインのこと。ヒートショックプロテインの役割は「ヒート=熱」という「ショック=刺激」を与えることで増加する「プロテイン=タンパク質」という意味になります。

ヒートショックプロテインは「タンパク質の修理屋」とも呼ばれるもの。傷ついた細胞内のタンパク質を修復するのです。ヒートショックプロテインは、人間を始めとするほとんどの生物の細胞内に存在しています。

そして、一時的に体温を上げることて体内のヒートショックプロテインを効率的に増やすのがヒートショックプロテイン入浴法です。お湯の温度が42度なら10分間、41度なら15分間、40度なら20分間の入浴が目安。ヒートショックプロテインを増やすことで、運動能力が向上したり免疫力がアップするといわれています。

ヒートショックは体に大きな負担

悪いヒートショックは、冬の入浴でおこる血圧の急激な上昇と下降のこと。冬の風呂は暖かい部屋から寒い脱衣所、そして熱いお湯という、急激な温度変化が短時間のうちに発生します。血圧の急激な上昇や下降が引き起こされるのです。

ヒートショックは体に大きな負担をかけるため、冬の入浴中におこる突然死の大きな要因になっています。血圧が急上昇すれば脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などを発症。血圧が急下降すれば脳貧血でめまいをおこして転倒したりするからです。

ヒートショックを防ぐためには、部屋と脱衣所と浴室の温度差をできるだけ小さくすることが大切。また、風呂もぬるめの湯加減で徐々に体を温めることがヒートショックの予防法とされています。

ビートたけし「孤独礼賛本」が隠す人間の真理を暴露

 新刊『「さみしさ」の研究』(小学館新書)でビートたけし氏が論じたのは、男の「老い」と「死」について。だが、その内容は近年流行りの「孤独礼賛本」とは一線を画す。71歳を迎えたたけし氏が語る老後の生き方とは──。

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 最近は「人生100年時代」なんて言われてるらしい。年金をもらえるのは65歳どころか70歳、そのうち75歳になりそうな勢いだ。確かに、昔に比べりゃ年寄りも若々しくなっている。『サザエさん』の波平やフネは50代という設定なんだっけ? 現代で考えりゃ、あの風貌は70代どころか80代だっておかしくない。そのくらい「年寄り」という概念は変わってきてる。

 そんな雰囲気のなかで、テレビを見ても雑誌を読んでも、至るところに出てくるのが「充実した老後」というキーワードだ。「年寄りも夢や目標を持て」「いつまでもアクティブであれ」みたいに色んなところでジャンジャン煽っている。

 だけどオイラはそんな風潮は真に受けないよ。「きっと誰か得をするヤツがいるんだろう」とすぐに考えてしまう。

 今、ニッポンのタンス預金は総額43兆円とも言われている。おそらくその大半が60代以上のリタイア世代のものだろう。つまり、老人たちが家の中でボーッとしてたんじゃ経済はドンドン回らなくなっていく。カネを吐き出させたい人たちからしてみりゃ、「老人は活動的であれ」って風潮が世間に浸透したほうがありがたい。

 政府だって、年金がパンクしそうな状況じゃ、老人にジャンジャン働いてもらって、支給を遅らせるほうが好都合だ。

「いつまでも若くあれ」って風潮の正体なんてそんなもんだ。だからホイホイ世間の口車に乗らないほうがいいと思うぜ。

◆若者に媚びるな

 そういう流れのひとつだと思うけど、最近「老い」とか「老人の孤独」をテーマにした本が次々とベストセラーになっているらしい。その多くは「老後を素晴らしく、充実したものにするにはどうすればいいか」を語っている。

 だけど、オイラの考えは違う。老後なんてのは「くだらなくて、みすぼらしい」のが当然だ。それを「素晴らしいもの」にしようと虚勢を張ると、かえって辛くなってしまうんだよ。

 男が老いと付き合っていくということ──それはちょっとカッコつけて言えば、必ずやってくる「さみしさ」とどう向き合うか、ということなんだと思う。

 まず、仕事からリタイアして肩書きや役職、世間との交わりを失う「さみしさ」がある。それに、体力も頭の回転も、みるみる落ちていく「さみしさ」。「昔はこうじゃなかった」と悔やみだしたらキリがない。さらに、大事な人を失う「さみしさ」もある。オイラたちの世代は、両親、同世代、下手すりゃ年下までドンドン先に逝ってしまうからね。

 孤独礼賛本が隠している人間の真理は、「人生は、年齢を重ねるほどつまらなく不自由になっていく。夢のように輝かしい老後なんてない」ってことだ。老いるってことは、想像以上に残酷だ。でも、まずそれを受け入れることから始めなきゃダメなんだよな。

 みんな、「いい歳の取り方」みたいなものを気にしすぎてる。この頃の中高年は、マジメに「世間や家族に尊敬される人間じゃなきゃいけない」って考えて、それでがんじがらめになっちまってる気がするね。

 その考え方には大きな落とし穴がある。それは、「尊敬できる老人」かどうかを判断するのは、大抵が自分たちより若い世代だってことだよ。だから、社会的に敬われる存在、模範的な存在であろうとすると、結局は「若い世代に気に入られるかどうか」って話になっちまうんだ。

 そうなると、自分では気がつかなくても若い世代へ「媚びる」気持ちが生まれてくる。自分の素直な欲求や意見があっても、知らず知らずのうちに抑え込んでしまうことになるんだよ。

 人間、普通に生きてりゃ歳を取るほどワガママになるもんだ。「人に好かれよう」「尊敬されたい」なんて窮屈にならずに、ヒンシュク上等で余生を楽しもうぜ。

 沢田研二は、客が少ないからってコンサートをドタキャンして、世間からボコボコに言われてた。でも、自分の思うとおり生きているという意味で、後悔はないんだろうと思う。

 55歳も年下の嫁をもらって「紀州のドン・ファン」って呼ばれてた77歳のジイサンが、自宅で変死しちまったって事件もあった。

 不謹慎かもしれないけど、「そんな生活してたからだよ」って周りから後ろ指を指されても、本人の意思で最期まで若い嫁と暮らせたんだから、ドン・ファンは人生に悔いなしだと思うぜ。

 だからオイラは今後も、ずっと自分の「やりたいこと」を追求していきたいと思ってる。最近もピアノを真剣に習いだしたんだよ。まだ「バイエル」くらいだけどさ。5年後にはショパンを弾けるようになるか、それともオイラが先に死んじまうか(笑い)。まァ、他人からどう思われようとどうでもいいよ。自分が満足いくかどうか、それが大事なんだよ。

子どもの自家中毒ってどんな病気?【前編】原因と症状

「自家中毒」とは、普段元気な子どもが急に何回も吐く症状が数日続き、また元気になることを繰り返す病気で、「周期性嘔吐(おうと)症」とも言われます。では、具体的にどのような病気なのか、原因や症状、治療法などについて、帝京大学医学部小児科客員教授で、帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科教授・学科長の児玉浩子先生に教えていただきます。
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自家中毒(周期性嘔吐症)はなぜ起こる?

「自家中毒」「周期性嘔吐症」「アセトン(ケトン)血性嘔吐症」などは、どれも同じ症状を示すもので、最近は主に「周期性嘔吐症」と呼ばれています。ちなみに、「自家中毒」とは、よりわかりやすく伝えるために日本の医師が考えた呼び名です。 症状の特徴は、患者によって程度はさまざまですが、普段は元気な子どもが急に吐き始め、嘔吐を繰り返し、4~5日で治まり、また元気になることを繰り返すのが共通のパターンです。嘔吐以外にも、倦怠(けんたい)感・蒼白(そうはく)・腹痛・吐き気・食欲不振・頭痛など主に自律神経の異常を訴える場合もあります。発症年齢は、3歳から12~13歳までが多く、5~6歳がピークです。まれに新生児や、成人してからの発症例もあります。

発症のきっかけも、子どもによりさまざまです。風邪、刺激食品の摂取、ストレスなどが誘因になると言われています。ピアノの発表会前に緊張するなどの嫌なストレスや、遠足前に興奮するといった楽しさなどからくるストレスなど、精神的な刺激に体が過敏に反応して症状が起こるようです。心配性の子どもや興奮しやすい子どもは、その状態が増長しないように落ち着かせることが大事です。
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基本的に治る病気なの?

この病気は、基本的に治る病気です。たいていの場合、数年または思春期になると治りますので、そんなに不安にならなくても大丈夫です。ただ、まれに大人になって片頭痛という形で表れる場合もあります。じつは、この病気は片頭痛の子ども版と言われていて、大人で片頭痛の持病がある人の幼少期の症状だという見方もあります。つまり、子どものころ周期性嘔吐症になった人は、大人になると片頭痛を発症する可能性が高くなるということです。片頭痛も、周期性嘔吐症と同じく、突然起こり短期間でケロッと治るという点で、症状に共通点があります。

ではなぜ、子どもの場合だと吐くのでしょうか。それは、いろいろな臓器の中でも、腸は外部からの刺激に反応しやすく、特に子どもは消化器が弱いので、ストレスなどの刺激が嘔吐のような消化器症状として出やすくなるのです。また、遺伝的な関連もあると考えられているので、保護者が片頭痛をお持ちの場合は、子どもが周期性嘔吐症を発症する可能性が高くなります。その場合は、普段から気を付けて子どもの様子を見守ってください。

子ども自身が、突然もよおす吐き気を抑えることは、とても難しいことです。また、突然吐くことは、肉体的な面だけではなく、非常に不安になったりすることもあります。でも、保護者のかたが病気を正しく理解して、上手に付き合えるよう心掛ければ、そんなに怖がる病気ではありません。
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プロフィール 児玉浩子
大阪大学医学部卒業。帝京大学医学部小児科客員教授、帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科教授・学科長。著書に『小児・思春期診療最新マニュアル』(共著・中山書店)などがある。

※この記事は「ベネッセ教育情報サイト」で過去に公開されたものです。

「私、病気なの!?」認知症の高齢者に薬をのませる難しさ

父が急死したことで認知症の母(83才)を支える立場となった女性セブンのN記者(54才)が、介護の日々を綴る。今回は「薬」に関するエピソードを明かす。

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 今、振り返れば、母は若い頃から薬の服用に抵抗感をもっていた。「薬は重病人のもの」と思い込んでいたのだ。それは高齢になっても変わらなかった。血圧などの薬が処方されると、「ちゃんとのんでます」と言いつつ──。

「血圧が下がらないな。薬、ちゃんとのんでますよね?」。2013年、母が認知症と診断されたばかりの頃、かかりつけ医が首を傾げた。私は「はい、たぶん…」と答えたが、当時の私には母の薬を気にする余裕はまったくなかった。父の急死のショックも手伝い、母には妄想、暴言、抑うつなどの症状が一気に噴出。まだ認知症の知識が浅かった私は、散らかった部屋や腐りものがいっぱいの冷蔵庫にも手をこまねいていた。

 そんな中で通院は唯一、癒しがあった。医師と話すと肩の力が抜けたし、調剤薬局では顔なじみの薬剤師さんがいつも明るく声をかけてくれた。

 母が処方されているのは血圧、骨粗しょう症、認知症の薬の3種類、1日3錠。今どきの高齢者としては少ない方らしい。それでも母は毎回、

「え~っ!? 私、病気なの? どこも具合悪くないのに」

 と、判で押したように騒ぐ。

「お薬をきちんとのんでいるから具合が悪くないのよ」と、薬剤師さんがなだめる脇で私は「ちゃんとのんでね」と、1か月分の薬の大袋を渡すだけ。ときどき電話で確認すると、「薬? のんだわよ!」と即答する。それでよしとしていた。

 しかし、やっぱりのんでいなかった。母の独居が始まって半年以上過ぎた頃、意を決して冷蔵庫掃除に挑むと、庫内最上段に大量の薬袋を発見。

 のみ忘れの隠蔽か、断固のまない意思表示か。私は愕然として冷蔵庫を見つめた。

◆風邪にはうどんとみかんがいちばんいいよ

思えば母は昔から、医者や薬に頼らない人だった。戦前に生まれ、体も丈夫だったせいか、薬は重い病人のものと思っているらしい。私が小学生の頃には、風邪程度で病院に連れて行かれることは、まずなかった。

 悪寒がして今夜あたり高熱が出そう…というときは、熱々のうどんとみかんと麦茶をたっぷり。熱めの風呂にサッと入り、首にタオルを巻いて寝かせられる。夜中に大量の汗をかき、翌朝はすっきり気分がよくなっていたものだ。 大人になってからはこんなこともあった。私が出産を控えた正月の三が日に、夫がインフルエンザになったのだ。当時タミフルなどの治療薬はまだなく、休日診療をしてくれた医師が切々と諭した。

「解熱剤で熱が下がっている間に卵かけご飯を食べ、体を清潔にしてひたすら眠ってください。薬でなく、自力で菌をやっつけるんですよ!」

 知っているようで“目から鱗”だった。母がやっていたのもこれだ。すぐに母に電話をすると「生卵は消化に悪いから、うどんに卵を入れて煮なさい」とさらに指示が来た。

 こんな母だから、言われるままに薬をのむことに抵抗があったのかもしれない。

 でも今は、3種類とも必要な薬だ。4年前、サ高住への転居を機に、介護保険で服薬援助を導入した。毎日ヘルパーさんが服薬を確認してくれる。すると認知症の症状が落ち着いて生活意欲が増し、血圧も安定。新居の環境のよさも大いに影響していると思うが、母の健康の一端を支える薬の力を改めて感じるのだ。

年金少ない、仕事がない… お金に困る高齢ひとり暮らし女性の実態

 50才まで結婚したことのない生涯未婚率は男性で23.37%、女性で14.06%にのぼり、過去最高を記録(2015年の国勢調査より)。たとえ結婚していても、平均寿命は女性より男性の方が約6才短く、熟年離婚率も増加していることもあり、高齢のひとり暮らし女性は増加傾向にある。

 国立社会保障・人口問題研究所によると、高齢単身女性の貧困率が、2015年のデータで5割を超えている(貧困とは、全国の平均年間所得545万円の半分以下の所得世帯を指す。生活保護も含む)。

 シニアのシングル女性について調査している「わくわくシニアシングルズ」の代表・大矢さよ子さんによると、「50才以上のシングル女性530人に調査した結果、65才以上の公的年金の受給額は5万~10万円と低い人が多く、就労している人が5割いました」という。

「わくわくシニアシングルズ」では、会員たちが何に困っているのか調査し、生の声を聞いている。高齢のひとり暮らし女性が直面するお金にまつわる悩みを紹介しよう。

◆年金を月15万円以上もらっている人は約2割

「パートを2~3本掛け持ちし、厚生年金と国民年金を納めてきたのに、65才での支給額は月9万円未満」(60代・パート)、「国民年金を払い続け、今の受給額は月6万5000円。生活保護の人の半分という少なさ」(60代・パート)。「わくわくシニアシングルズ」の調査では、月額15万円以上の受給者はわずか22.8%。受給額の少なさに嘆く声は多い。

◆働かないと生きていけないのに仕事がない

「働ける限り働きたい」シニアシングルは7割近くもいるが、実際は「高齢者の雇用の受け皿は少なく、能力があっても年齢で採用されない」(50代・パート)、「ちょっと病気をしただけで、クビになった」(60代・パート)など、現実はかなり厳しい。

◆かつての教育ローンで老後は身動きが取れなくなり…

 働き盛りの時に作った“借金”が、負担になり続けるケースも少なくない。

「2人の子供の塾費用や大学の費用をすべて、教育ローンでまかなってきました。今ではすっかり多重債務者です。子供に贅沢させることなくやってきたのに、教育費で身動き取れないほど逼迫。70才まで支払い続けなくてはならず、自分の老後費用どころじゃありません」(52才・パート)

◆子供が巣立った後も高額家賃の広い家から出られない

「子供がいた時は、3LDKの部屋を借りていましたが、巣立った後は、広すぎる空間を持て余しています。月10万円以上する家賃もつらい。それでも孫が来た時、ワンルームの部屋では申し訳なく、今の快適な住環境も気に入っているので手放せないんです」(70才・無職)

 家には“思い”が宿るため、お金の問題だけで引っ越すのは難しいようだ。

*参考文献/『シニアシングルズ 女たちの知恵と縁』わくわくシニアシングルズ著(大月書店)、中高年齢シングル女性の生活状況アンケート調査報告書2017年

20代男性の5割が「性体験ナシ」 「素人童貞」の割合も調べてみたところ…

性体験は、日常的なものであると同時にプライベートで実態がつかみにくいもの。昨今は、「恋愛や性に興味を持たない若者が増えている」などとも言われるが、そもそも性体験がなければ少子化対策も始まらない。実際はどのような状況なのだろうか。しらべぇ編集部は、全国20〜60代の男女1,537名を対象に、性体験の有無について調査を実施した。

■「性体験なし」は2割

すでに成人している20歳以上への調査だが、「性体験なし」と答えたのは全体の21.7%。男性の未経験者は23.6%だが、女性は19.9%と、いわゆる「童貞」のほうが「処女」の割合よりもやや多い結果となった。

■20代男性の過半数が童貞

「若者のセックス離れ」を検証するために、この調査結果を男女・年代別で見てみると…20代男性は53.5%に性体験がないことが判明。20代女性でも43.1%に及ぶ。女性は、結婚や出産などもあってか30代には22.0%まで下がるが、男性は30代でも未経験者が34.9%。性体験なしに過ごす期間が長い人が、男性のほうがかなり目立つ。

■「素人童貞」は実在するのか?

とくに男性の場合、性風俗店が存在するため、「一般の女性と恋愛や性行為をしたことはないが、プロの女性とは経験がある」という人の話を耳にする。「素人童貞」などと呼ばれるが、そうした男性は実際に存在するのだろうか。今回の調査で聞いた「性体験の有無」と「恋愛結婚の有無」を重ね合わせてみると…

20〜30代男女に絞ってみると、20代男性で「恋愛経験も性体験もない人」は45.8%。

一方、恋愛経験はあるが性体験はない人(貞操派)は7.7%。この比率(完全未経験:貞操派)は、男性よりも女性のほうが差が少なく、20代女性では12.5%が貞操派であることがわかる。また、恋愛経験はないが性体験のみある人は、女性ではほぼゼロに近く、男性では20代で5.6%、30代で7.5%といずれに少ない比率であることが判明。「性体験だけ」を求める素人童貞的な男性は、かなり限られるようだ。

「8年間授乳中です」…断乳しないのは恥ずかしいこと?

「ということは、8年間授乳中ですか!?」

そう言われてハッとしました。気付けば長男を出産して以来、次男、長女と出産し、合計8年間授乳中です。 長男は4歳2カ月まで、3歳8カ月の次男は今も週に一度くらい飲み、1歳半の長女は現在も授乳中。初めは「皆と同じように1歳頃断乳を」と考えていましたが、一度は断乳を経験し、また情報収集しながら自分の気持ちも考えた結果、長期にわたることになっていました。
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見過ごされがちな「心の栄養」

1人目の産後、母乳過多と診断された筆者。胸の張りや乳腺炎などの母乳トラブルが多く、2歳半まで授乳していました。2歳半を迎えて断乳を決意し、母乳マッサージに通いながら、一度は断乳。しかしすぐに長男が熱を出し、水分をとらないため授乳復活となりました。

一度断乳を経験してみて、大きな疑問が浮かびました。それまでの育児は、何をするにしても「子どもに向き合い、愛情をたっぷりあげる」ことが勧められていました。トイトレやしつけも無理にするのではなく、子どもの理解やペースに合わせながら、根気よく教えていきます。

しかし断乳だけは、いくら子どもが泣いても暴れても、おっぱいをあげません。あまりに泣かれるとママも辛いですし、夜も眠れず、胸も張るので痛い思いをします。育児の中で、断乳だけが母子ともに不自然に感じました。

授乳は体だけでなく、「ママに甘えたい」といった気持ちを満たす「心の栄養」を担う部分も大きいでしょう。育児をする上で、心の栄養は最も大切ともいえます。

しかし「1歳過ぎればご飯も食べるし、おっぱいの栄養もなくなる」と、心の栄養は見過ごされがちに。甘えたい気持ちを大切にし、親子ともに心に無理のない卒乳を選択する形があっても良いのではないでしょうか。栄養の話も、母乳は血液からできているので、確たる根拠はないようです。

もちろん離乳食の進みが良くない、夜中に何度も起きる(長女がこのタイプです)、復職するなど、理由があっての断乳もありますが、特に理由もなかったので筆者は自然卒乳へ切り替えました。

臨月に自ら卒乳した長男、タンデム授乳の次男

寝る前のみ長男に授乳する中、次男を妊娠。産婦人科では「妊娠後期までには断乳を考えてほしい。昔はあげてた人もいるにはいます。こればっかりは個人差が大きいのです」といった話がありました。ちなみに妊娠中の授乳は、医師によって意見が分かれますが、基本的には断乳を勧められます。筆者は転勤族で3人とも違う産婦人科で出産しており、それぞれ意見も異なりました。

筆者の場合、お腹の痛みや出血、早産の恐れもなく、寝る前のみの授乳を続けました。しかし臨月に入ったその日に、長男から「もう飲まない」と言われ、卒乳となりました。正確には、3週間授乳していない期間があります。

一方で長女を出産するときには、当時2歳だった次男は39週で破水するその日まで授乳していました。出産の入院中のみせず、退院後も赤ちゃん優先の授乳になり、次男は寝る前のみ授乳するタンデム授乳となりました。
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WHOとユニセフでは2歳以上の授乳を推奨

長く授乳していると、周りからは様々なことを言われます。祖父母世代からは、「恥ずかしいでしょう」「もうやめた方がいいんじゃないの」「栄養もないんだから」などよく言われるものです。

そうなると気になるので調べたところ、WHOとユニセフでは2歳以上の授乳を勧めています(「ユニセフとWHO 母乳育児を呼びかける」)。1歳での断乳の必然性は、実はないのです。自分なりに心が決まれば、振り回される必要はないと思い、気にしないようにしています。

2人目の1歳半健診では、「授乳中」に丸を付けたところ断乳を勧められました。WHOとユニセフの意見は、まだ知られていないようだと認識しました。3人目の1歳半健診でも断乳を勧められそうになりましたが、「3人目ならお母さんももう分かっていて、自分なりにされているんですもんね」と流されました。

現代では家族や仕事にも様々なスタイルがありますが、授乳も様々な選択があっていいのではないでしょうか。ミルクでも、すぐの断乳でもいいですし、同じように長期の授乳でも「恥ずかしい」「栄養がない」と言われることなく受け入れられるようになり、「まだ授乳したい」と望むママが、臆することなく授乳を続けられるようになれば、と思います。

体にいい酒の飲み方 昼飲み、ダラダラ飲みが悪くない理由

酒は「百薬の長」と呼ばれるが、その付き合い方を間違えると、ときに「百害あって一利なし」になってしまう。

 特に、何かと酒量が増える年末年始。呑兵衛には心弾む季節だが、気になるのは体への影響だ。“飲み方”を間違うと、二日酔いや高血圧、さらにはもっと深刻な病のきっかけになってしまうこともある。

◆晩酌より「昼飲み」

 例えば、陽の高いうちから飲むのはどこか後ろめたいものだが、体への影響はどうなのか。岡村クリニック院長の岡村長門医師は、「カロリーや体への負担を考えれば、お酒は昼間に飲む方がいい」という。

「アルコールを分解・消化するのは主に肝臓です。夜にお酒を飲むと、肝臓は就寝中に働くことになってしまう。寝ていても、内臓は休むことができません」

 その点、昼に飲むお酒は、起きている間に分解されるため、就寝中の内臓への負担は軽減される。晩酌は止められないにしても、就寝直前のアルコール摂取は控えたほうがよさそうだ。

◆「ダラダラ飲み」のススメ

「スポーツ中継を見ながらチビチビと」──休日に長い時間をかけてゆったり飲む酒はたまらないが、妻にはいい顔をされないもの。しかし、秋津医院院長の秋津壽男医師によれば、これも悪い飲み方ではないという。

「体の負担を減らし、心地良くほろ酔い状態になるためには、ゆっくりダラダラが最適です。いわゆる悪酔いや二日酔いは、体内で処理する速度を上回る速さでアルコールを摂取してしまうことが原因。短時間で飲み干してしまうより、“ながら飲み”のほうがいい」
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