密室でハラスメントを受けた…どう対処するべき?

豊田議員が、自動車内で日常的に秘書を罵倒していたと思われる問題は、連日ワイドショーなどで音源が公開され、有権者に驚きを与えています。問題は現在罵倒を受けた秘書が暴力行為を受けていたとして、警察に被害届を提出。今後、捜査が進められる模様です。

暴行罪はもちろんですが、車内で身体的特徴を揶揄する、「家族に危害を加える」などと、脅しているとも思える音源が公開されており、名誉教授や侮辱罪に問われるのではないかとの指摘もあるようです。今後どのような展開になっていくのか。法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士にご意見を伺いました。

■どのような罪になる?

「本件では、恫喝しているということですが、あくまで罵倒を繰り返しているだけということになり、かつ、車内という閉鎖空間におけるものであるため、名誉毀損や侮辱には当たりません。なお、現時点では音声が公開されているため、形式的には名誉毀損などに当たる可能性はあるといえますが、被害者が自ら公開しているといえるため、違法性がないということになります。

また、何か危害を加えることを言っているというわけでも必ずしもないため(子どもを轢き殺す云々といったことも言っていたように思いますが、比喩的なものとして使っているように思われるため)、脅迫に当たるかという点についても疑義があります。したがって、刑事上問題にすることができるとすれば、被害届が出されている暴行罪か、実際に怪我をしていれば傷害罪によるしかないと思います」(清水弁護士)現在公開されている情報をみるかぎり、名誉毀損や侮辱には当たらず、脅迫についても罪に問える可能性は低く、暴行罪や傷害罪が有力であるようです。

■密室でのハラスメントを受けたらどうするべき?

今回の件に限らず、密室でのパワハラやセクハラなどのハラスメントを受けることは、稀にあります。そんなとき、どのように対処し、その有無を立証していくべきなのでしょうか?同じく法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士に聞いてみると……。

「本件のようなパワハラは、密室で行われることが多いため、ICレコーダーなどでその様子を録音する、隠しカメラなどを設置して録画するなどして立証するしかないと思われます。また、当該被害を受けている状況を第三者が見ている場合は、その人に証言をしてもらう、ということも考えられます。ただし、証言よりも、より客観的な証拠である録音・録画の方が証拠としての価値が高いと判断されるでしょう。」(清水弁護士)

やはり録音や録画をして「動かぬ証拠」をとっておくしか、密室でのハラスメントを立証する手段はないようです。ただし危険が伴いますので、「密室でのハラスメント」に悩んでいる方は、弁護士に相談し、対策を協議したうえで、行動に出ることをおすすめします。

*取材協力弁護士:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)

*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)

「辞めたいです」に上司「辞めたらぶん殴ってやるから店舗こい」→同じ境遇の人続々 「パワハラ・モラハラに耐える日々だった」

トヨタ系列店に勤めていたとおぼしきある『Twitter』ユーザーが自動車整備士を辞める前の上司とのやりとりを投稿して話題になっています。

整備士辞める前
僕「辞めたいです」

上司
『辞めてもどうせ次もすぐ辞めるぞ』
『今まで信頼してたのにお前に裏切られたな』
『辞めたらぶん殴ってやるから店舗こい。会社と関係ないからパワハラにはならないだろうし』
『みんなうちの会社辞めて後悔してるぞ』

(某青いト●タ)

このユーザーは、続けて「結果やめて何百倍も幸せになりました!!!」とした上で、「その会社にいてものすごく精神強くなった。感謝してる」とツイートしています。

このやりとりに対しては「どうみても恐喝適用」というツイートがあったほか、「自分も辞める日までの間の当たりつらかった」といった同じ境遇の人が続々と集合。「辞める時に同じことを言われた」「引き継ぎ出来なかったらいてもらうと上司に脅された」「パワハラ・モラハラに加えてお昼もまともに食べる時間ない職場だった」といった声があり、中には次のようなツイートも。

俺 辞めるよ
工場長 困る
俺 じゃ残業代全部出して
工場長 困る
俺 じゃ辞めるね
工場長 せめて次のキャンペーンまで居て
俺 じゃ残業代出して
工場長 困る
俺 もう労基行く
工場長 困る

本当にあった独立前の戦い

元のツイート主に集まったリプライによると、会社を問わずに辞める時に苦労している例が多数上がっています。改めて自動車整備士という職業の激務さと職場環境が浮き彫りになったといえるのではないでしょうか。

意地悪な人のターゲットになった時、自分の身を守る方法とは?

「なんで?」 と思うような『意地悪な人』は周りにいませんか? 友達の友達、先輩、上司、部下、親戚……意地悪な人ってどうしていじわるするんだろう!?


普通の感覚で考えても「意地悪の意味」なんて理解出来ません。でも無防備にしていて意地悪のターゲットにされたら、たまったもんじゃありませんよね。そこで今回は、“ターゲットにされる原因”と“意地悪な人から身を守るコツ”についてお話しましょう!

意地悪な人のターゲットにされやすい人

もしあなたが意地悪な人からターゲットにされ、攻撃されたり、文句を言われたりしているとしたら……あなたは以下のような人ではないでしょうか。

・ どちらかというと気が弱い

・ 誰にでも愛想がよく腰が低い

・ 目上の人、上司に対して生意気

・ 真面目でマイペース

・ 仕事が出来て有能

・ 正義感が強い

こういった特徴を持つ人はパワハラやイジメのターゲットにされやすいといわれています。意地悪な人にもタイプがあって、1つは自分よりも弱い人、立場の低い人の足を引っ張ったり、意地悪なことをする『支配欲が強い』タイプ。

もう1つは、自分より有能だったり、意志を強く持って行動する人間を自分の地位を脅かす存在とみなし、「妬み」の感情で意地悪を仕掛けてくる『嫉妬心の強い』タイプです。

意地悪な人から身を守るためには?

●なるべく距離を置く

お人好しのあなたは、どんな人にも良い所はあるはずと思い、意地悪な人の良いところを探してみようとしていないでしょうか?そんな風にまともに取り合ったところで、意地悪な人が変わることはほとんどないのです。だから、とにかく「意地悪な人」からは距離を置いて離れる努力をしてください。

どうしてもコミュニケーションを取らなければいけない状況でも程よくスルーするように心がけましょう。関わり合えばあうほど意地悪はエスカレートします。

●自分を責めない

優しいあなたは自分にも非があると思って反省したり我慢してはいないでしょうか? もし万一あなたに悪い所があって、その間違いを正したとしても、「意地悪な人」は変わらないと覚えておいてください。意地悪は大抵コンプレックスの裏返しから来ています。人に意地悪をする人の多くはその人自身の人生に何か問題を抱えているもの。責任はあなたではなく相手の問題なのです。自分を責めたりすると、よりつけいられることになります。

●対応は冷静を心がける

女性を待ち伏せして下半身を見せる男性なんていうのがニュースになることがありますね。ああいう類の人は女性がキャーッと大声を出したり、恐怖や羞恥で怯えたりする反応を楽しみます。その証拠に、見せられた方が「それがどうしたの?」といった顔でシラっとしているとガッカリして嫌がらせを止めてしまうのだとか。意地悪も同じ。する方は相手の反応を楽しみにしています。

怒ったり、落ち込んだり、強く反論するなんて相手の思うツボです。対応はどんな時も冷静を心がけましょう。嫌がらせについて誰かに報告したり、訴えるなら、そのための準備を落ち着いてすればいいのです。

おわりに

いかがでしょうか? ご参考までにですが、意地悪な人はその顔に性格が表れていることがあります。

・ 顔が歪んでいる

・ つねに睨みつけるような目つきをする

・ 無防備な時に意地の悪そうな表情をしている

初対面でもこういった部分から相手の性格を推し量り、避けることが出来るかもしれません。また、意地悪のターゲットにされてしまい、上記のような対応をしても止まらないようなら、誰か信じられる人に相談するなど、さまざまな方面に助けを求めるようにしてください。解決策は必ずあります。

分かってくれる人は意外に近くにいたりしますし、想像もしなかったような考えを思いついてくれることもありますよ。意地悪な人に悩んでいるなら、くれぐれも一人で問題を抱え込まないようにしてくださいね~!

Written by mami

mami神戸生まれ。女優をめざし上京。舞台脚本執筆をきっかけにシナリオライターの道に。主に2時間枠のサスペンスドラマに携わる。現在はWebライターとしても活動。時々は女優として画面に出ることも!
http://ameblo.jp/kaishi2011/

気づかずに言っている?女子社員が「セクハラだと感じる」NGワード

セクハラというのは、そんなつもりがない言動でも、女性がそう感じた時点で「セクハラ」と言われている。そこで、しらべぇ編集部では、女性社員たちに「セクハラと感じたNGワード」を調査してみた。

(1)「週末は彼氏とデートするのか?」
「金曜日になると、上司が必ず『週末は彼氏とデートするのか?』と聞いてきます。話のネタ的なものなんだとは思いますし、私が気にし過ぎなんでしょうが…。『週末は彼氏とデート=お泊まりしてのベッドを共にする』のかを遠回しに聞かれたり、想像されたりしているようで、ちょっと抵抗がありますね…」(Aさん・26歳)

(2)「まだ子供は作らないのか?」
「昨年、結婚したんですが。社長や上司がことあるごとに『まだ子供は作らないのか?』『まだ子供は考えていないのか?』と聞いてきます。『子供』という単語であやふやになっているけれど、これって夫婦のベッド生活を質問しているのと一緒。立派なセクハラだと心得てほしいです」(Kさん・31歳)

(3)「今度飲みに行こうよ!」
「先輩から好意を寄せられて『今度飲みに行こうよ!』と誘われ、うちは上下関係が厳しい会社なので、断れきれず行くことに…。それからほぼ毎週末のように、誘われてあっちこっちに連れ回されて苦痛です。上からの誘いは、下は断れない。本人は気づいてないとしても、セクハラです」(Sさん・26歳)

(4)「トイレ行かなくて大丈夫か?」
「営業で外出などしようとすると、必ず『出かける前にトイレ行かなくて大丈夫か?』と聞いてくる上司。本人は優しさで言ってくれているんでしょうが、女性たちからは『皆の前で、シモのことを聞かれているようで気分悪い』と悪評判。皆もう大人だし、行きたかったら自分で行くし、言わないほうがいいと思う」(Rさん・26歳)

■セクハラをしたいと思う割合は?
ちなみにしらべぇ編集部では、全国20代~60代の男女1,368名を対象に「セクハラをしたいと思ったことがあるかどうか」を調査したところ、全体のおよそ1割が「したいと思ったことがある」と回答。

大きなトラブルに発展しないためにも、自分の発言や行動が相手を不快にしないかどうか、充分気をつけるべきだろう。

パワハラ防止に努めない会社には、どんな地獄が待っているのか

パワハラが社会問題となって久しいですが、当事者間だけでなく会社にも責任が発生してくることはご存知でしょうか。事実、過去に1000万円もの損害賠償を命じられたケースもあります。無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』の著者で現役社労士の飯田弘和さんは、「会社としてパワハラを軽視するべきではない」と警鐘を鳴らすとともに、職場で取るべき予防策等を記しています。

御社では、パワハラ防止に取り組んでいますか?

パワハラ、パワハラとよく聞きますが、法律の中に「パワハラ」という言葉は出てきません。法律で、パワハラそのものを直接禁止したり、処罰できる法律は存在しません。だからといって、パワハラは許されるものではありません。パワハラは違法行為です。傷害や暴行・脅迫・名誉毀損などで、懲役を伴う刑事罰に処される場合もありますし、民法の不法行為により損害賠償請求される場合もあります。

行為者が処罰され、損害賠償を求められるのは当然ですが、会社も、「職場環境配慮義務違反」などの理由で損害賠償を求められる場合があります。セクハラ裁判などと比べると、まだまだ、賠償額は低額なものが多いのですが、それでも、場合によっては、1000万円を超える賠償を命じられることもあります。

御社でも、しっかりとパワハラに対する規程を定め、パワハラ発生の予防と、万が一発生してしまった時の対応を決めておくべきです。この時、必要なこととしてはトップのメッセージ懲戒処分を含めたルールの定め実態を把握するための仕組みの整備社員教育相談窓口の設置再発防止措置

ちなみに、厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」でのパワハラの定義は次のようになっています。同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいうこの「業務の適正な範囲を超えて」が、しばしば問題(争い)となる部分です。業務の一環なのか? それともパワハラなのか?線引きが難しい問題です。一応

業務上の必要性違法目的の有無労働者の受ける不利益の程度

などを総合考慮して判断します。
以上を踏まえて、あらためてお聞きします。
「御社では、パワハラ防止に取り組んでいますか?」

『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』

飯田 弘和(記事一覧/メルマガ)
就業規則とは、入社から退社までの「ルールブック」であり、労使トラブルを未然に防ぐ「ワクチン」であり、効率的な事業運営や人材活用を行うための「マニュアル」でもあり、会社と従業員を固く結びつける「運命の赤い糸」でもあります。就業規則の条文一つ一つが、会社を大きく発展させることに寄与し、更には、働く人たちの幸せにも直結します。ぜひ、この場を通じて御社の就業規則をチェックしていただき、問題が生じそうな箇所は見直していただきたいと思います。現役社会保険労務士である私が、そのお手伝いをいたします。

ウーマン村本さんも被害に! 被害者の心と体をむしばむ悪質なストーカーから身を守るためには?

人気お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さんにつきまとっていた大学生の女性が「ストーカー規制法違反容疑」で逮捕されました。

さらに、レストランチェーン『サイゼリヤ』 の店員だった20代女性が自殺した原因は、副店長によるセクハラやストーカー行為にあるとして、遺族が会社と当時の上司に損害賠償を求める訴えを起こしたことも報道されています。

芸能人や有名人に限らず、一般の人々もその恐怖にさらされる可能性のある「悪質なストーカー行為」。村本大輔さんも「4回引っ越しをした」と訴えているように、長期にわたって生活を荒らされてしまう恐れがあります。

被害に遭わないための対策には、どのようなものがあるのでしょうか?
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◆女性の被害者が圧倒的に多い

警視庁の資料によると、平成12年にストーカー規制法が施行されて以来、ここ3年ほどは特に「認知されたストーカー事案」や「ストーカー事案による検挙」が増加傾向にあり、平成26年度は両者とも法施行以降で最多となっています。

また、ストーカー被害者の性別については、全体の約9割(89.3%・平成26年)が女性と、圧倒的に女性の被害が多いことも判明しています。
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◆ほとんどが「顔見知り」による行為

さらに、同資料からストーカー行為の加害者について見てみると、平成26年の統計では「交際相手(元交際相手も含む)」が51.0%と半数以上となっており、「配偶者(元、内縁も含む)」の8.6%をあわせると全体の約6割を占めることになります。

さらに、「知人友人(11.4%)」や「勤務先同僚・職場関係(10.4%)」をあわせると全体の約8割となり、ストーカー行為はそのほとんどが「顔見知り」によっておこなわれていることが判明します(「面識なし」の相手からの被害は5.8%)。
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◆ストーカー規制法とは?

ストーカー規制法(正式名称:ストーカー行為等の規制等に関する法律)では、「つきまとい等」「ストーカー行為」の2段階に分けて、被害者の安全を脅かすような行為を規制しています。

「つきまとい等」に該当するのは、「待ち伏せ・つきまとい・押しかけ」といった典型的なストーカー行為だけでなく、「面会・交際の要求」「監視していると告げる行為」「無言電話・連続した電話・ファックス・電子メール」などもあてはまります。

さらに、こうした「つきまとい等」の行為が繰り返しておこなわれた場合、「ストーカー行為」とみなされ、より厳しい規制や罰則の対象となります。

ほかにも「つきまとい等」に該当する行為には下記のようなものがあります。

・乱暴な言動(大声での罵倒、家の前でクラクションを鳴らすなど)
・著しく気分を害する物の送付(汚物、動物の死体など)
・名誉を害する
・性的羞恥心を害する

◆まずは警察に相談、あわせて自分でできる対策を

ストーカーをおこなう加害者に、警察から「警告」や「禁止命令」といった対処をしてもらうためには、まずは被害者が警察に相談に行くことが必要です(冒頭の村本さんの例でも、警察に相談→警告→逮捕、という手順を踏んでいます)。

もしも、上記のような行為の被害に遭っている場合は、最寄りの警察署に相談するか、生活の安全に関する不安や悩みについての警察相談専用電話「#9110」(プッシュ回線、携帯、PHSのみ。ダイヤル回線の場合は参考資料を参照)を利用しましょう。

また、警察に相談する際は、被害状況をできるだけ詳しくしっかりと説明し、「警察に動いてもらう」必要性を訴えることも大切です。

さらに、自分でできる対策として、集合ポスト(カギをつける)やゴミ出し(夜間は控える)など、ストーカーに狙われやすい場所に気をつけることも重要です。

また、近年では、昨年ブログでストーカー被害を告白した市川海老蔵さんのケースのように、SNSやブログで被害者の行動を知って、つきまといや待ち伏せといった行為がおこなわれる事例もあります。

そのため、こうしたサイトなどに自分の行動を書き込む際には、「誰が読んでいるのか」ということに十分に配慮することも大切といえるでしょう。

井澤佑治(いざわ・ゆうじ) 舞踏家/ダンサー。通販メーカーのコピーライターとして、健康食品などの広告を数多く手がけたのちに、ダンサーとして独立。

国内外で公演やワークショップ活動を展開しつつ、身体操作や食事療法などさまざまな心身の健康法を探究する。現在はダンスを切り口に、高齢者への体操指導、障がいや精神疾患を持つ人を対象としたセラピー、発達障害児の療育、LGBTの支援などにも携わっている。

<参考資料>
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/stalker/seianki26STDV.pdf
(平成26年中のストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等の対応状況について)

http://www.npa.go.jp/safetylife/soudan/madoguchi.htm
(警察総合相談電話番号)

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/stoka/stoka.htm
(ストーカー規制法 警視庁)

【ビジネス女子マナーQ&A】下ネタが過ぎるセクハラ上司。上手にかわす方法は?

今回のビジネス女子マナーは、オフィスのセクハラ上司対策についての相談です。

「直属の上司がキモくてしょうがありません。指示を伝えてくるときなど、なにかにつけて、下ネタを差し込んでくるんです。下ネタを言った後、どう?みたいな顔をするので、本人は、おもしろい冗談を言っているつもりのようです。その顔を思いだすだけで、腹の底から怒りがわいてきてしまいます。とはいえ、反抗して目を付けられるのも困るし……。どう対応したらいいんでしょうか」(広告会社勤務・28歳)さっそく鈴木真理子先生に教えていただきましょう。

下ネタ上司は意外に多い

セクハラしてくる相手が営業先やお客様なら、真っ先に上司に相談すべきですが、肝心の上司が当事者だと、本当に困ってしまいますよね。しかし、これは決して珍しいことではなく、多くの女子社員が不快に感じていることのひとつでもあるんです。

実は私の知り合いにも、下ネタが大好きな男性の部長がいます。彼はとくにお酒を飲むと、若手の女性の部下がいようとお構いなしに下ネタをかましてきます。相談者さんがおっしゃるように、本人はおもしろいことを言っているつもりなのだと思います。

私もアラサーの頃は、そういう場に居合わせることを、とてもしんどく感じました。自分に対して言っていなくても、そういった話が耳に入ってくるだけで不快だし、それを発している人も幼稚に思えて、尊敬できなくなってしまいますよね。

男性だけじゃなく、年配の女性でも、聞きたくもないプライベートの男女の話を赤裸々に話して、得意げな人もいますよね。下ネタが好きなのか、ある種のマウンティングなのか……。いずれにしろ、これもある種のセクハラですね。

最初はかわいく拒否、それでもダメなら無視

数か月前のこと、その部長の部下のひとりの女性に会いました。
彼女の、下ネタ対応が本当にスマートだったので紹介しますね。

彼女は部長が下ネタを言うたび「ブブー」と言って、ジェスチャーつきでブーイングを知らせ、注意するのです。2~3回でしょうか。
飲み会の席でしたから、頻度も多かったんですよね(笑)。それでも部長は、めげずに下ネタを繰りだしてきます。すると、彼女は今度はスルー。無言、そして無表情で、聞き流すんです。それが3回くらい続きました。そうしたら、だんだん上司も言い疲れてきたのか、シュンとおとなしくなっちゃいました。

「キャ~」とか、「止めてください!」などと反応すると、敵は喜んでいると勘違いすることもあるんです。しまいに「君もソッチの話が好きだよね」なんてことを考えたりする。冗談じゃありませんよね。最初は、やんわりと指摘する、それでもダメなら無視をする。それが堅実女子の賢いかわし方だと思います。

下ネタ好きな上司を告発する!?

行き過ぎた下ネタはオフィス環境を悪化させ、業務に支障をきたすことになります。それは会社にとって不利益なこと。そういった判断の上で大きなトラブルになる前に、人事部など、相談窓口に連絡するという方法もあります。それはあなた自身が決めることですし、選択は自由です。

ただし、頭にきたからムカつく上司をとっちめてやろう、という短絡的な気持ちだとしたら、ちょっと落ち着いてみてください。カーっと頭に血が上った状態では、正しい判断ができないことも。自分にとって、なにがいちばん有益なのか、冷静に考えてみてくださいね。

賢人のまとめ
心の耳を閉ざしてみましょう。不快な表情さえ、反応してくれた、と楽しむ輩もいます。無反応こそが最大の防御、です。

プロフィール;女子マナーの賢人 鈴木真理
三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 (株)ヴィタミンMサイトhttp://www.vitaminm.jp/

女性ストーカーの特徴「いかに自分が傷ついてるかアピール」

ストーカーによる凶悪犯罪というと、男性が犯人であることが目立っている。しかし、実際には女性が加害者になるケースも、男性加害者のケースと同様に多いというのだ。

 女性ストーカーの行動には「いくつか特徴がある」と、ストーカー問題に詳しいNPO法人「ヒューマニティ」理事長の小早川明子さんが指摘する。

「女性はつきあっている時から徹底的に相手を調べ上げています。人間関係、取引先、親のことなど。女性は筋力がないから、力で男性に勝てない。いざとなったら誰を味方にするか、どこに乗り込むか、頼れるモノを探しています。

職場に乗り込む、公衆の面前で泣き叫ぶのも女性が多い。一方、男性は社会的な場所よりもプライベートな空間で行動を起こすことがほとんどです」

 また、「いかに自分が傷ついているか」をアピールするのも女性特有だという。

「男性の場合は“死ね”、“殺してやる”などと攻撃的な言動にでることが多いですが、女性は自分が“死ぬ”と言う。また、物を置くケースも多い。玄関前に花を置いたり、植木鉢を少し動かしたり、少しずつ“自分の存在をアピール”する。

それが高じると、首を吊るためのロープを駐車場に置いておくなど、“ここに来た”という形跡を残しながら、“いかに自分が苦しんでいるか”という痕跡を残そうとエスカレートする。用意周到で執拗なのは女性ならではでしょう」(小早川さん)

 フリーターの北川加奈さん(仮名・30代)の話を紹介しよう。

「彼の携帯のメールを常にチェックしてしまいます。彼は携帯にパスワードロックをかけているので、何か隠しているんじゃないかと不安になって、彼が寝ている間にパスワードを何百通りも入れて解除しました」

 加奈さんの行動はストーキング行為と言われてもおかしくはない。

「普通ならここまでやらない、“なぜか止められない状態”は、もうストーキングです。その対象は恋愛だけではありません。息子の嫁が気に入らないといって、嫌みを言い続けたり、家事や育児の様子を監視したりするなどというのもストーカーです。

ママ友など友人との間でも、“急にあの人が冷たくなった”、“仲間外れにされた”という思い込みから周囲の人間を“敵”だと見なし、ストーキング行為に発展することもあるのです」(小早川さん)

3人に1人がパワハラ被害を経験 「カッターで頭部を切られた」「物を投げつけられた」という報告も

厚生労働省は、4月28日、「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」の結果を発表した。3人に1人がパワハラ被害を受けたことがあるといい、「唾を吐かれた」といった報告もあった。

調査の対象は、全国の企業・団体に勤務する、20~64歳の男女1万人。2016年7月22日~27日にインターネット上で実施された。32.5%が過去3年間にパワーハラスメントを受けたと回答。内訳としては、「繰り返し経験した」が7.8%、「時々経験した」が17.8%、「一度だけ経験した」が6.9%だった。

「職場での会話での無視や飲み会などに一人だけ誘われない」

「繰り返し経験した」人ほど被害は深刻で、「眠れなくなった」(36.1%)、「通院したり服薬をした」(20.9%)という人も多かった。パワハラの内容としては、暴言などの「精神的な攻撃」が54.9%で圧倒的に多く、

「いること自体が会社に対して損害だと大声で言われた」(男性、50歳以上)
「全員が観覧するノートに何度も個人名を出され、能力が低いと罵られた」(男性、20歳代)

といった被害が報告された。次に多かったのが、「過大な要求」(29.9%)で、「多大な業務量を強いられ、月80時間を超える残業が継続していた」(男性、20歳代)という人も。

「人間関係からの切り離し」(24.8%)も多かった。「今まで参加していた会議から外された」(女性、50歳以上)、「職場での会話での無視や飲み会などに一人だけ誘われない」(男性、30歳代)といった訴えが寄せられた。

「身体的な攻撃」を受けたという人も6.1%いた。

「カッターナイフで頭部を切りつけられた」(男性、20歳代)
「唾を吐かれたり、物を投げつけられたり蹴られたりした」(男性、20歳代)

というのはもはやパワーハラスメントというよりも、単なる暴行だ。

このような被害を受けても「何もしなかった」という人が40.9%と最も多かった。相談するにしても、「社内の同僚」(21.6%)、「家族や社外の友人」(17.6%)、「社内の上司」(17.3%)など身近な人に相談している。

「社内の担当部署」(9.7%)、「社内の相談窓口」(8.6%)、「社外の相談窓口」(3.6%)を頼る人はあまりおらず、残念ながら、パワハラを防ぐ施策がほとんど役に立っていないことがわかる。

何もしなかった理由としては、「何をしても解決にならないと思ったから」が68.5%と最も多く、パワハラの被害を受けた人に諦めが広がっているようだ。

企業は「相談窓口設置」で対策したつもりになっているが活用されず

企業調査は、2016年7月25日~10月24日に、正社員が30人以上いる全国の企業・団体を対象に実施。4587社から回答を得た。そのうち、パワーハラスメントの予防・解決のための取組を「実施している」企業は52.5%だった。

実施している取り組みについては、「相談窓口を設置した」が82.9%と最も多く、「管理職への講演や研修会」(63.4%)、「一般社員への講演や研修会」(41.2%)が続いた。しかし効果を実感できた取組としては、「管理職への講演や研修会」(74.2%)、「一般社員への講演や研修会」(69.6%)が「相談窓口」(60.6%)を上回った。

従業員への調査からも、社内外の窓口を利用する人は少ないことがわかっており、そこを何とか改善していきたいところだ。

「モラハラ男・女」診断リスト10

離婚理由として近年よく耳にする「モラルハラスメント(以下、モラハラ)」。精神的虐待を指すこの行為は、夫からの離婚申し立て理由の2位(17.4%)、妻からの離婚申し立て理由の3位(24.9%)と高い割合を占めている。(※平成25年度の司法統計より)

モラハラはDVの一種だが、身体的な暴力は伴わず、言葉や態度などで相手を攻撃・支配しようとするもの。

結婚した途端にモラハラ夫(妻)化するケースも多く、長く付き合っていても、表面化するまで気付きにくいのが特徴だ。そこで、交際相手のモラハラ化リスクをチェックするための診断リストをご紹介しよう。

■モラハラ予備軍チェックリスト10
□1.自分と価値観や立場の違う人を理解しようとしない
□2.他人の成功話や幸福なニュースを嫌がる、見下す
□3.疑い深い
□4.店員や後輩に偉そうな態度をとる
□5.周囲にも自分のやり方を押し付けがちである
□6.素直に謝ることがなかなかできない
□7.誤りを指摘されたり、反対意見を言われたりすると怒る
□8.自分に不利な状況になると逃げ出したり人のせいにしたりする
□9.趣味やストレス発散法を持っていない
□10.相談できる友人やコミュニティを持っていない

いかがだろう? 心理カウンセラーの監修によって作成したこのチェックリストで、3つ以下なら「心配なし」、4~6つだと「要注意」、7つ以上は「危険信号」だ。

一般的に、モラハラをしてしまう人は自己愛が強く、自分を守りたいがために他人を攻撃してしまうケースが多い。とりわけ、「自分を脅かす存在」「自分の正しさや偉さを否定しかねない存在」には攻撃的になりがちだ。

このタイプは何か問題があった時、その原因を他者のせいにする他罰的傾向が強く、ストレス耐性が低いことで攻撃的になりやすい面もある。

では実際にモラハラを受けた場合、どのように対処したら良いだろう? 

モラハラは暴力と違って痕跡が残らないだけに、訴えようと思っても、事実(証拠)を示すのが難しい。加害者は“外ヅラの良いタイプ”も多いだけに、被害を訴えても、“よくある夫婦ゲンカ”くらいにしか受け止めてもらえないことも珍しくないという。

泣き寝入りしないためには、相手の侮辱的文言を書いたメモやメール、録音記録や日記帳など、相手にされた行為を何らかの形で記録・保存しておくことがポイントだ。弁護士によると、こうした記録が残っているだけでも、立証や交渉に役立つそう。

結婚すると、相手が“自分のモノになった”と勘違いしてしまうのか、ガラリと豹変する人がいる。モラハラ被害に遭わないよう、上の診断リストをもとに、彼氏・彼女の言動をあらためてチェックすることをお勧めしたい。

上司のハラスメントを未然に防げる 部下のコミュニケーション術

まだ経験の浅い新社会人は、上司とのちょっとしたやりとりにも、何かと気を遣ってしまうもの。

でも気を遣うあまり、コミュニケーションをとることを恐れ、その結果人間関係がギクシャクしてしまうのは最悪だ。

そこで今回は、『誰とでも仲良くなれる敬語の使い方』(明日香出版社刊)の著者であり、企業向けのマナー研修講師も務める松岡友子さんに、目上の人とコミュニケーションをとる上で大切にすべき心得をうかがった。

・インタビュー前編はこちらから

■目上の人にかわいがってもらうための、コミュニケーションのツボ

――松岡さんは普段、ハラスメント防止セミナーの講師もしていらっしゃるそうですね。本書の内容からして少し意外な印象を持ちました。

松岡:実は、マナーとハラスメントは密接につながるものです。

まず、ハラスメントを引き起こす大きな要因に、コミュニケーション不足があると考えています。そして、コミュニケーションが不足しがちになると、どうしても互いにモヤモヤとした感情が溜まっていき、普段なら何とも思わないことに不快感を持ちやすくなってしまう。

ではなぜ、コミュニケーション不足になってしまうのかといえば、インタビュー前編でお話したような正しい距離感をとれなくなっていることが原因であることが多いんです。

つまり、距離感を誤ったコミュニケーションをとってしまったために誤解が生じ、互いに不愉快な気持ちになり、コミュニケーションをとりたくなくなる……という悪循環が生まれやすくなるわけです。

――では、4月から新社会人となった方に向けて、目上の人とうまく距離感をとりつつ、失礼な言葉づかいにならないようアドバイスするとしたら、何と伝えますか。

松岡:普段からていねいな言葉づかいを少し意識することをおすすめします。

外での用事を終えて帰宅したら、独りごとでいいので、今日あったことを言葉にしてみる。たとえば、「体格のいい人と食事をした」ということを何と表現するかを考えてみてほしいのです。

「でかい奴と飯を食った」と「大きい人とご飯を食べた」。どちらを自己表現として選ぶかは人それぞれです。でも、そもそも選ぶためには、選択肢を持っていなければなりません。その意味でも、実際に言葉にしてみて、「語彙力の大切さ」に気づくことが第一歩だと思います。

――そもそもの語彙力を増やためには、どんなトレーニングがおすすめですか。

松岡:ひと世代、あるいは、ふた世代ぐらい上の人と話す機会を沢山持つといいでしょう。私自身、そういう方が対談なさっているのをテレビなどで見て、言葉づかいについて学ぶことがありますから。

できるだけ目上の人と積極的に話をし、「こんな言葉の使い方があるのか」と驚いたら、自分でも使ってみる。このサイクルを繰り返すだけで、語彙力は確実に高まるはずです。

――ただ、年上の人に話しかけることに苦手意識を持っている若い人もいると思います。そのような人は、まずどのようなことを心がけるべきでしょうか。

松岡:そういう人にとっては、すごく勇気の要ることだと思いますが、出身地や趣味など、どんなに些細なことでも構わないので、自己開示をしてみることをおすすめします。

話しかけられる側にしてみれば、こわがらずに思い切って飛び込んできてくれる若い人というのは可愛いものです。なので、あまり遠慮せずに、目上の人にも自分からどんどん話しかけてみる、ということをしてほしいですね。

――小さな失敗もするかもしれないけれど、まずはコミュニケーションをとること自体が重要だ、と。

松岡:おっしゃる通りです。「失敗」ということでいうと、いつも若い方向けの研修でご紹介する話があります。

ある企業の管理職の方の話ですが、この方は、新人がやってくるといつも「オレの目が黒いうちに、沢山失敗しておけよ」とおっしゃるそうなんです。

自分の育てた部下が、後々、違う部署に行ってから、「どういう育て方をしたんだ」といわれてはかなわないと。なので、自分の管理下にいるうちに沢山失敗して、ちゃんと成長してから他の部署へ行ってほしいということらしいんですね。

初めてこの話を聞いたときは「上司としての本音だな」と思えましたし、部下への接し方として素晴らしいと感じました。

――たしかに理想的な上司ですね。

松岡:私自身、客室乗務員時代にチーフパーサーをしていたことがあるのですが、新人が「ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」という挨拶をしてきたら、「これからは絶対、そういう挨拶はしないように」と注意していました。

職場の先輩に迷惑をかけない新人なんていません。ただ、お客様にご迷惑をおかけすることは許されない。つまり、新人の仕事を見守り、お客様にご迷惑をおかけしないよう、新人の失敗をカバーすることが上司の仕事なんです。

なので、先ほどのメッセージとあわせて、「もし、『新人のやることが迷惑だ』なんていう先輩を見かけたら、ろくな先輩じゃないから、私のところまで引っ張ってきなさい」とも言っていました。

――いまのお話に勇気づけられる新社会人の方は多いと思います。最後になりますが、読者の皆様へメッセージをお願いします。

松岡:言葉は大切な自己表現です。TPOに合わせて服を選ぶように、相手に合わせた敬語表現を使い分けることができれば、多くの人とコミュニケーションを取ることができる魅力的な人になれると思います。

言葉を沢山知っていれば、自分のメンタルを救うことにもつながりますし、表現力の豊かな人はまわりから愛されます。

ぜひ本書を参考に、誰とでも仲良くなれるビジネスパーソンになっていただきたいですね。


上司の「人事権」がハラスメントの温床に? 生産性を「見える化」すれば余計な権力が要らなくなる

世の中には、上司に対する悪口や批判的な言説であふれかえっています。私も小さいながら会社を経営しており、嫌われ上司の一人かもしれません。これだけ頑張っても部下にやいのやいの言われてしまうとは、上司とはいかに辛い仕事かと実感します。

もちろん上司の側にも問題があるために、このような状況になっているところもあります。最も不思議なのが、部下に対する各種ハラスメントに関するもの。これだけコンプライアンス重視の世の中になっているのに、なぜバカなパワハラ・セクハラ上司はいなくならないのでしょうか。(文:人材研究所代表・曽和利光)

「直言されない上司」がダメになるのは当然

どんな上司であっても、会社内では何らかの権力、権限を持っています。最も大きなもののひとつが「人事権」や「評価権」です。この権限は部下にとって、自分の人生を大きく左右させられる可能性すらある絶大な力とも言えます。

昇進できなかったり望まない異動を命ぜられたりするのは、部下にとってとても怖いこと。上司を恐れて直言を躊躇するようになることは、ある意味自然なことと言えるでしょう。

しかし、このことは上司の「成長」にとって大変なマイナスになりうるのです。ハラスメントのみならず、様々なダメ上司の言動は「フィードバックのない環境」で生み出されます。人は他者からフィードバックを受けることによって、様々なことを改善し、成長していきますが、その大きなきっかけを失ってしまうからです。

しかも『異文化理解力(THE CULTURE MAP)』(邦訳:英治出版刊)の著者であるエリン・メイヤーによれば、日本はタイと並んで、極めてハイコンテクストで間接的なネガティブフィードバック(批判の指摘)を好む文化であるとされています。そもそもお互いに空気を読み合い、直言しにくい国民性と言えるかもしれません。

上司は部下を「権力」でなく「権威」で動かすべき

フィードバックを受けなくなる上司は、対人関係における気づきのモデルである「ジョ=ハリの窓」で言うところの「ブラインド・セルフ(自分では気づいていないが、他人にはバレている自分)」に意識の光を当てることができなくなります。

自分のことのはずなのに、自分で気づいていない自分とは、大概の場合「認めたくない自分」です。それは社会的望ましさの低い自分であり、一般的・社会的な場面において良いと思われない言動をする自分の姿です。

しかし余計な権力をもってしまった人は、社会的望ましさの低い姿をさらしても「それをやったらダメですよ」と諭す人がいなくなり、抑制が弱まってきます。それがハラスメントの温床となっているのではないでしょうか。

誤解を恐れずに極論を申し上げますと、私は上司という立場の人から、様々な権力をある程度取り上げるべきだと思います。上司たるもの、与えられた権力によってではなく、仕事での能力や人柄などによって、自然と部下に影響を及ぼすべきです。

部下は上司が偉いから言うことを聞くのではなく、その能力や人柄を信頼して上司の言うことを聞く。そういう関係が理想だと思います。経理の決裁権などは組織運営上必要なので、特に取り上げる必要はないかもしれませんが、特に「人事権」などは上司から取り上げるべき最たるものだと思います。

「説明責任」を持たせて余計な権力行使を抑える

ただし、ここで言う「取り上げる」というのは、「何も触れさせない」という意味ではありません。人事評価などは、日常的に部下の仕事ぶりを観察している上司にしかできないというのも事実ですから、もちろん人事評価は上司がすべきなのです。

しかし、完全に任せきってブラックボックスにはしてはいけない。そうしてしまうと、変な権力の温床となってしまうということです。なお、この場合の「権威」とは信頼の力で心理的に周りの人を従わせることができる力を指し、「権力」とは何らかの強制力を背景に物理的に周りの人を従わせる力として使っています。

例えば人事権において、人事評価や昇進や異動についての意見は、上司がもちろんすべきですが、そこにおいては必ず「なぜ、そうしたのか」についての説明責任を同時に持たせなければなりません。

彼はなぜこのような低い点がついているのか、なぜ彼女を異動させることにしたのか、なぜ彼を降格させるのか。人事について精緻な説明を求めることで、上司の「余計な権力行使」に一定のプレッシャーを与えることができます。

データを使えば「生産性の高いチームの組み合わせ」も分かる

ただ、これだけではまだ甘いかもしれません。組織や人のことは大変曖昧で目に見えないために、口のうまい上司たちは気に食わない部下たちを、なんやかんや理由をつけて放逐してしまうかもしれません。

加えて行うべきことは「見える化」です。最近は様々なデータを用いて人事を行う「データベーストHR」などが進化していますが、例えば適性検査などを全社的に導入し、どういう人がどういう仕事で高いパフォーマンスを上げているのか、どういう組み合わせのチームの生産性が高いのかなどについて、きちんと「見える化」することが可能になりつつあります。

そんな中、もしも上司がその結果に反したことをしようものなら、ここにも大きな説明責任が発生するはずです。組織の状態の「見える化」に反対する人がいたならば、それは性悪説に過ぎるかもしれませんが、組織を恣意的に自分の権力のほしいままにしておきたいと考えている可能性があります。

このような努力を行って、上司たちから無用な権力を取り上げて、権威によって人を動かさなくてはならないようにすれば、ハラスメントのようなことをしている上司は見向きもされなくなり、人を動かすことができなくなるために、自然と消滅していくのではないでしょうか。

何も話せない!? 恋愛トークは「ラブハラスメント」か

AKB48の大家志津香がTwitterでつぶやいた、「ラブハラスメント」という言葉が話題になっている。これは、大家が2月6日に、

「友達同士で『彼氏いないの?』とか『結婚しないの?』という会話で相手に不快な思いをさせた場合【ラブハラスメント】というハラスメントに当たるらしい。もうなにも話せない」
「『呼吸してる?』くらいしか言えない」

などとツイートしたことが発端。「はてなキーワード」によれば、「ラブハラスメント」とは、「恋愛及び性に関する話題を公共の場及び他者の面前で持ち出すことにより、他者に精神的苦痛を与えること、またその行為全般を指す」とされている。

また、Twitterをみてみると、数年前から「ラブハラスメント」「ラブハラ」といったワードを使った投稿がされていることがわかる。

今回の大家のつぶやきに対しては、

「しーちゃんのおっしゃるとおりですがな。世知辛い世の中になっていくね。(ToT)」
「うーむ。何でもハラスメントっていやいいと思ってるフシは否めない。もちろん今まで泣き寝入りしてたモノが顕在化したとも言えるけど」
「全くだ。ハラスメントハラスメントになりそうだ」
「馬鹿馬鹿しい!会話の一つやん。何度もひつこく聞くならもんだいあるけど。
すぐ『ハラスメント』言うやつは、頼むから引きこもっててくれ」

と、“何も言えなくなる”というツイートがある一方で、

「確かに、話したくない時に恋愛について、人前で聞かれるとハラスメントかもしれない
ラブハラスメントとか...まあ確かに自慢されたら殴りたくなるけど...」

と、「ラブハラスメント」を感じるときがあるという意見も投稿されている。

恋愛トークは、多くの人にとって世間話の定番ともいえるが、その分不快に感じるケースも多いということだろうか。あなたは「ラブハラスメント」について、どう思う?



マタハラ防止策 1月から企業に義務化

具体例で啓発・話し合い

妊娠や出産を理由にした従業員への嫌がらせ「マタニティー・ハラスメント(マタハラ)」の防止策が、1月から企業に義務付けられた。各社は問題となる上司の言動を示すなど啓発に力を入れるが、マタハラは同僚からも起こりうる。皆が働きやすい職場づくりに課題は多い。

 2015年秋、東京スター銀行に転職した女性行員(41)は、面接で「子育てしながら一緒に働きましょう」と言われ、驚いた。以前の勤務先では、第2子出産後に職場復帰する際、「前と同じポジションは用意できない」と、補助的な業務に替えられたからだ。妊娠や出産を理由に不利益な配置変更をすることは、男女雇用機会均等法などで規定するマタハラにあたる可能性がある。

 東京スター銀行の育休取得者は毎年10人を超え、子育てと両立して働く行員も増えている。それに伴い、マタハラ防止にも取り組んできた。社内セミナーで、マタハラを違法とした14年の最高裁判決を例に周知を徹底。ママ・パパ行員と管理職向けのコミュニケーションガイドも作成し、「こんな忙しい時に休職なんて困ったなあ」など問題になる言動を例示した。

 女性は現在、育児との両立のため午後6時半までの勤務だが、複数の顧客を抱える責任ある仕事を任されている。「上司が理解を示してくれ、子育て中の同僚もいて働きやすい」と話す。多くの企業は、法改正前からマタハラ対策に力を入れてきた。SOMPOホールディングスは16年、損害保険ジャパン日本興亜などグループ企業全社員対象の「人間尊重ポリシー」を改定し、妊娠を理由とした差別行為は一切行わないと明記した。

 また、産休・育休取得者に対する上司向けマニュアルを作成。「産休前の部下に『復帰後は時短だよね?』と言うのは、本人がフルタイムで働く意欲があるかもしれないので『BAD』」などと事例を示した。出産を理由にした事業主による解雇、降格などは改正前から違法だったが、今回新たに上司や同僚のマタハラも禁じられ、企業に防止策が義務づけられた。

 NPO法人マタハラNetの前代表理事、小酒部(おさかべ)さやかさんは「企業のマタハラへの理解がさらに進むだろう」と話す。一方で、「育休取得者や時短勤務者が抜ける分を、周囲が長時間労働で補わなければならない職場もある。そうした人が疲弊すれば不満がたまり、マタハラを誘発する恐れがある」と懸念する。

 厚生労働省の15年の調査でも、マタハラの加害者は上司や男性だけでなく、同僚や部下、女性も多かった。セクハラやパワハラとの違いが浮き彫りになった。働きやすく、マタハラの起きない職場づくりを模索する企業も出てきた。損保ジャパン日本興亜では、育休取得者の復帰前に職場のメンバー全員が集まり、生産性をあげ、誰も残業せずに済む働き方を話し合う。

 役員と社員合わせて4人のコンサルティング会社、旅館総合研究所では、社長の重松正弥さん(44)以外は全て既婚女性。個々の事情に応じた働き方ができるようにと、午後5時半以降の残業を禁止し、保育園に入れなかった子がいる社員は在宅勤務にした。取締役で子育て中の岩沢優花さん(34)は、「日頃からメールやインターネット電話での連絡を密にし、お互いさまの気持ちで業務を補い合っています」と話す。

 職場のコミュニケーションに詳しい第一生命経済研究所主席研究員の宮木由貴子さんは、「親の介護や自分の病気などで制限のある働き方をする人が、今後増えていく。マタハラが起こるような職場はもたなくなる。長時間労働の是正や、感謝を言葉で伝えるなど丁寧な意思疎通にも取り組むべきだ」と指摘する。(福士由佳子)

■マタハラの防止策 改正男女雇用機会均等法と改正育児・介護休業法が2017年1月に施行されたことで、企業に義務づけられた。政府の指針では、具体策として〈1〉マタハラの行為者に厳正に対処すると、就業規則などで規定して周知徹底〈2〉相談窓口の設置――などを行うべきだとしている。

マタハラにあたる言動の例

▽妊娠した部下に上司が

・「産休や育休は認めない」

・「(派遣・契約社員に)更新しない」

・「(正社員に)パートになれ」

▽妊娠で重労働を免除された人に同僚が

・「あなたばかりずるい」と仲間はずれにする

▽職場復帰後

・普通ありえないような配置転換

・減給

▽時短勤務者に同僚が

・何度も「あなたが早く帰るせいで周りは迷惑している」

(厚生労働省の資料から)

■マタハラの防止策:改正男女雇用機会均等法と改正育児・介護休業法が2017年1月に施行されたことで、企業に義務づけられた。政府の指針では、具体策として〈1〉マタハラの行為者に厳正に対処すると、就業規則などで規定して周知徹底〈2〉相談窓口の設置――などを行うべきだとしている。

マタハラ防止強化の法改正 職場が「恐怖症」に陥る懸念も

妊娠や出産を理由に、職場の上司や同僚から嫌がらせを受けるマタニティー・ハラスメント、いわゆるマタハラ被害が社会問題になっているが、今年1月よりマタハラ防止を強化する法改正が施行された。

「改正育児・介護休業法」と「改正男女雇用機会均等法」がそれだ。まず企業(事業主)には、妊娠や出産、育児・介護休業の取得に伴う嫌がらせの防止対策が義務付けられた。そのうえ、派遣労働者についても派遣先企業を事業主と見なし、対策義務の周知徹底を掲げている。

 また、改正育児・介護休業法では非正規労働者が育児休業(育休)を取りやすくしたのもポイントだ。

 これまでは、(1)勤続1年以上(2)子が1歳になった後も雇用継続の見込みがある(3)2歳になるまでに契約が更新されないことが明確でない──の3条件を満たす必要があったが、改正後は(2)と(3)が廃止され、子が1歳半になるまでに更新されないことが明確でない限り育休を認めることが新たに加わった。

 もちろん、派遣社員やパートなどを含めた有期労働契約者の育休取得条件のハードルが下がったことは喜ばしいことだが、実際には育休の取りやすさはあまり変わらないと指摘する声もある。

 社会保険労務士の稲毛由佳さんがいう。

「会社と有期労働契約を結んで働いている人の中で圧倒的に多いのは、契約更新の有無を明確に示されず、『更新する場合もある』とグレーにしているケースです。この場合は法改正にかかわらず、育休は取れることが多い。

 妊娠が分かった途端に会社から『更新しない』と言われたら取得できないと思うかもしれませんが、いまは妊娠や出産、育児を理由とした不利益取り扱いは禁止されているので、会社もあからさまに雇い止めをすることはできません」

 それでも出産を機に、泣く泣く会社を辞める女性が後を絶たないと稲毛さんはいう。一体なぜなのか。

中林美和も被害に!?「モラハラは関係修復が難しい」と語る弁護士が指南する対処法

MCやDJとして活動しているZeebraさんが、妻でモデルの中林美和さんにモラハラをしているのではないかとの報道が話題になっています。「モラハラ」の実際の概念は実ははっきりとはしませんが、一言でいえば、「言葉や態度で人の心を傷つける精神的暴力」と考えていただければよいのではないでしょうか。近年は、肉体的暴力(DV)の被害もさることながら、モラハラによる被害を理由に離婚を望む人も少なくありません。そこで、今回はモラハラと離婚の関係について考えていきたいと思います。

■モラハラと認定されるのはどのような行為か

先ほども書いた通り、何をモラハラというかは実はあいまいです。それは、人の感じ方によるところが大きいからです。しかし、例えば、「役立たず」、「こんなこともできないのか」、「生きてる価値がない」など、相手を侮辱したりこき下ろしたりするような言葉を日常的に吐いていれば、モラハラということができるでしょう。また、「相手が話しかけているのに無視をする」、「食事を作らせておいて手を付けない」という態度も、反復継続したりすれば、精神的な暴力、すなわちモラハラと認定されることになると考えられます。

■「モラハラ夫婦」の関係修復は可能か?

夫婦の一方のモラハラが他方にとって限界を超えるものであった場合、関係を修復することはかなり難しいものです。そもそも、モラハラをしている側は、自分がしていることがモラハラだとは気づかない、あるいは気づいていても認めないことが多々ありますので、そのような場合には関係修復は不可能と考えるべきでしょう。

仮に関係修復が可能だとすれば、モラハラをしていた側が心からそれを反省し、謝罪をすることが最低限必要な条件です。しかし、相手が限界を超えてしまっている場合、「謝ってもその場限りで、またすぐに元通りになる」と考え、すっかり信頼を失っていることが多いので、簡単に修復できるわけではありません。実際、その場では謝っても「元の木阿弥」になる人は非常に多いように思います。

■モラハラされた側の対抗策は「証拠を残す」こと

モラハラをされた側としては、我慢の限界を超えたら離婚を検討することになるでしょう。自分が苦しんできたことについて、慰謝料を請求したいと思うのも当然です。しかし、そのためには、モラハラ被害の証拠が手元に残っていなければなりません。

モラハラをする人間は小賢しいことが多く、往々にして、証拠を残さない形で嫌がらせをします。例えば、メールやチャットで嫌がらせをすることはあまりありませんし、また、嫌がらせをする前に録音されないようにスマホを取り上げたりすることもあります。ですので、モラハラ被害というのは実は証拠が残りにくいのです。

もちろん、メールやチャットで嫌がらせの言動があれば、そのデータは消えないように保存しておかねばなりません。また、できるだけ近い時期にされたことをメモとして残しておく(日付も入れておく)、恥ずかしいかもしれませんが、友人にメールなどの形が残るもので相談しておくことは次善の策と言えます。

モラハラというと何か軽い感じがしますが、実際にはDVと同じくらいに人を苦しめるものです。泣き寝入りすることがないよう、できるだけ証拠を残しておくことをお勧めします。

*著者:弁護士 寺林智栄(ともえ法律事務所。法テラス、琥珀法律事務所を経て、2014年10月22日、ともえ法律事務所を開業。安心できる日常生活を守るお手伝いをすべく、頑張ります。)

忘年会での「PPAP」強要「ピコハラ」に警戒の声…パワハラではないのか?

今年、世界的に大ヒットしたシンガーソングライター・ピコ太郎さんの楽曲「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」。インターネット上では、忘年会などでPPAPのモノマネを強要されそうだと怯える人から「ピコハラだ」という声が上がっている。

インパクトのある曲調から、忘年会の余興にはぴったりのように思えるPPAP。しかし、ツイッターでは「忘年会ピコ太郎やる的な流れになって全力で拒否してる」「職場の飲み会で4回もペンパイナップル歌わさせられた。PPAPハラスメントだ」といったつぶやきが見られ、PPAP強要を苦痛に感じている人は少なくないようだ。

忘年会でのPPAPなどの一発芸強要は、パワハラにあたるのだろうか。田村ゆかり弁護士に聞いた。

●一発芸強要はパワハラ?

「忘年会での上司からの部下に対する一発芸強要が、違法なパワハラ、つまり不法行為(民法709条)として損害賠償責任を負うのかどうか、考えてみましょう。

まず、職場でのいわゆるパワハラと言われる行為の中で、仕事と関係がない単なるいじめ・嫌がらせの場合は、部下が受けた被害の種類・程度と、上司の行為との相関関係によって、社会通念上許される限度を超えた場合に違法となります。

これに対して、上司が持っている権限と関連している、たとえば『部下のミスを指摘して改善させる』といった行為はどうでしょう。部下の心理的負荷などを過度に蓄積させるような行為は原則として違法ですが、合理的な理由に基づいて、一般的に妥当な方法と程度で行われた場合は正当な職務行為と言え、違法とはなりません」

田村弁護士はこのように述べる。

「また、一口にパワハラと言っても、その態様は様々です。暴行したり傷害を負わせるなどの身体的な攻撃はもちろん、無視や仲間はずれもパワハラに含まれます。言辞(言葉や態度)による攻撃の場合は、それが上司の職務権限の範囲内なのか、権限の濫用となるのかが問題となります」

忘年会での一発芸強要は、「権限の濫用」と考えられるのだろうか。

「たとえば、これまでの忘年会で一発芸が慣例として行われてこなかったにも関わらず、上司が執拗に特定の部下に対して一発芸を強要するような場合は、違法なパワハラとされることもあるでしょう。

これに対して、毎年その年度の新入社員が一発芸を披露することが恒例となっている忘年会で、新入社員に対して『PPAPをやってはどうか』と提案したにすぎないような場合は、違法なパワハラとは言えないでしょう」

【取材協力弁護士】
田村 ゆかり(たむら・ゆかり)弁護士
経営革新等支援機関。2016年度沖縄弁護士会破産・民事再生等に関する特別委員会委員。

事務所名:でいご法律事務所
事務所URL:http://www.deigo-law.com/

あなた大丈夫?ヌーハラ以外にも…知らずにやってる「〇〇ハラ」まとめ

最近ニュースなどで話題の“ヌーハラ”。“ヌードルハラスメント”の略で、日本を訪れる外国人に、日本人が蕎麦などの麺類をすするときの音が苦痛を与えているということ。

報道番組『ユアタイム~あなたの時間~』(フジテレビ系)キャスター市川紗椰は「私は絶対すする」と宣言するなど、タレントのみならずネットでも熱い議論が勃発している。このヌーハラのみならず、スメハラ、マタハラなどさまざまなものに“ハラスメント”がつくこの時代。そこで今回は保険ショップの『保険クリニック』が行った、「30種類超の“ハラスメント”を対象にしたアンケート調査」から最新の“〇〇ハラ”事情を紹介したいと思います。

■認知度の高い「〇〇ハラ」TOP10でも知らない言葉がいっぱい!?
全国に住む20歳~60歳の男女800人に対し、33種類のハラスメントを提示し「あなたが聞いたことのあるハラスメントは?」と質問したところ、TOP10は以下のような結果になりました。

1位・・・パワハラ(男性281人)(女性273人)

2位・・・セクハラ(男性277人)(女性277人)

3位・・・マタハラ(男性203人)(女性267人)

4位・・・モラハラ(男性186人)(女性264人)

5位・・・スメハラ(男性85人)(女性131人)

6位・・・アカハラ(男性75人)(女性79人)

7位・・・オワハラ(男性68人)(女性77人)

8位・・・ドクハラ(男性34人)(女性69人)

9位・・・アルハラ(男性50人)(女性44人)

10位・・・ゼクハラ(男性26人)(女性20人)

5位のスメハラ(ニオイによる苦痛)まではわかっても、6位以下は「ちょっとなんのハラスメントだかわからない」という人もいるのでは?意味を簡単に説明すると「アカハラ」とはアカデミック・ハラスメントの略で、大学の教職員が学生などに対して行う嫌がらせ。「オワハラ」は就活終われ・ハラスメントで、企業が学生に内定を与える代わりに、就活を終えるように迫る行動です。「ドクハラ」はドクター・ハラスメントで、医師による患者への嫌がらせ。

「アルハラ」はアルコール・ハラスメントでお酒を強要されるなどの嫌がらせ。「ゼクハラ」は『ゼクシー』などの結婚情報誌を彼の前に置いたり、親が自分の子どもに「結婚はまだ?」と聞いたりとプレッシャーを与える行為。似たような言葉としてランク外に「マリハラ」(マリッジ・ハラスメント)もあります。未婚の人に結婚やお見合いを執拗(しつよう)に迫る行為のことです。

どの言葉も聞き慣れないという人も少なくないのでは?

■認知度ゼロの〇〇ハラは「レイハラ」や「レリハラ」など
ちなみに上述の調査で、なんと1票も入らなかった認知度0の「〇〇ハラ」が以下の3つ。
(1)テクハラ(テクノロジー・ハラスメント)
IT機器の操作に不慣れな人に対する嫌がらせ
(2)レイハラ(レイシャル・ハラスメント)
人種的偏見に基づく嫌がらせ
(3)レリハラ(レリジャス・ハラスメント)
宗教団体やその関係者から受ける精神的・肉体的・経済的な苦痛を伴う嫌がらせ

このほか、年齢を理由とした嫌がらせ「エイハラ」、カラオケを無理に歌わせようとする「カラハラ」、SNSを使った嫌がらせ「ソーハラ」などといったハラスメントもあるようです。知らず知らず、被害者にも加害者にもなりうるハラスメント。自分が誰かを傷つけていないか今一度考えてみてはいかがでしょうか。

以上、世の中にたくさんあるハラスメントを紹介しました。『VenusTap』の過去記事「マタハラ被害者に聞いた!3位雇い止め“実際受けたマタハラ”1位は」のように、被害が深刻な場合は、各都道府県の労働局雇用均等室など専門機関に相談しましょう。

根絶されていない「アルコールハラスメント」の実態

仕事の飲み会の席やプライベートで、お酒を飲む機会がある人は多いのではないだろうか。お酒を飲むときには、マナーやルールを守ることが大切である。

日本法規情報は、運営するウェブサイト『労働問題・労働審判相談サポート』『モラルハラスメント被害相談サポート』『セクハラ・パワハラ相談サポート』『弁護士事務所相談サポート』の運用情報や相談者へのアンケートを元に、「アルコールハラスメントに関するアンケート調査」を実施。その結果を発表した。

「アルコールハラスメント」とは、アルコール飲料に関する嫌がらせ全般を指す言葉で、アルコール類の多量摂取の強要など対人関係の問題や、酩酊状態に陥った者が行なう各種迷惑行為などの社会的なトラブルを指す。今回は、アルコールに関する嫌がらせやトラブルについて調査を行なった。

■「アルコールハラスメントという言葉を知っている、聞いたことがある」と答えた人は6割

質問:アルコールハラスメントという言葉を聞いたことがありますか
調査の結果、「アルコールハラスメントという言葉の意味を知っている」と回答した人が42%、「アルコールハラスメントという言葉を聞いたことがある」と回答した人が17%、「アルコールハラスメントという言葉を知らない」と回答した人が42%でとなった。アルコールハラスメントはメディアでも取り上げられるようになり、6割近い人がアルコールハラスメントという言葉を認知しているという結果になった。

■9割以上が「アルコールハラスメントは、絶対に良くない」と考えている

質問:アルコールハラスメントについてどう思いますか
調査の結果、「絶対によくない」と回答する人が94%、「仕方ないときもあると思う」と回答した人が6%となった。アルコールハラスメントは、どんな状況であれ許されないと考えている人がほとんどであるということがわかった。一昔前は、接待の場や社内の飲み会などでのアルコールを強要するケースがあったが、この結果は近年、アルコールハラスメントという言葉や行為の危険性が社会的に認知されてきた結果だと思われる。

■約半数が「アルコールハラスメントに関わったことがある」と回答

質問:アルコールハラスメントに実際に関わったことがありますか
調査の結果、「強要を見たことがある」と回答した人が25%、「強要されたことがある」と回答した人が25%、「強要したことがある」と回答した人が3%、「関わったことがない」と回答した人が47%となった。約半数以上がアルコールハラスメントを見たり強要されたりした経験があり、良くない行為であることは認識されているが、根絶されていない実情が浮かび上がった。

■「飲めない人への強要がトラブルになりやすい」という回答が最多

質問:アルコールハラスメントとはどのような場合に当てはまると思いますか
調査の結果、「体質的に飲めない人に強要すること」と回答した人が22%、「未成年や運転手など法律的に飲めない人に強要する」と回答した人が19%、その他、「場を盛り上げるためのイッキ行為」、「酔ったうえでの迷惑行為」、「意図的な酔いつぶし」、「飲めないことをバカにする」があげられた。飲めない人への強要が、アルコールに関するトラブルの大きな原因の一つであることがわかった。また意見が分かれている部分から見ても、アルコールハラスメントには、様々な形態があり、単なるお酒の飲むことへの強要には留まらないことがわかった。

■ルールを守った節度ある行動を

飲酒は適度な量で人に迷惑をかけないようにルールを守れば楽しいものだが、限度を超えるとトラブルの大きな原因となる。これまでの調査からわかるように、昔に比べてアルコールによる嫌がらせの認識は大きくなってきている。急性アルコール中毒や飲酒運転の危険性もあり、注意しなくてはならない。アルコールハラスメントは身近なハラスメントの一つである。最近では未成年の飲酒など、限度を超えた行動が大きな問題を起こしてしまい、社会問題となっているのも事実だ。

樟葉法律事務所の三輪貴幸弁護士は、次のように話す。

「軽度・適度の飲酒であれば、気分を楽しくして人々のコミュニケーションを円滑にする効用があることは広く知られていることと思います。とはいえ、現代社会においては人々のコミュニケーションの取り方も多様化し、酒席での歓待が必ずしも万人にとって、心地よいコミュニケーションのあり方ではなく、トラブルの基にもなることも広く認識されるようになってきました。

通常の社会生活で相手方が不快に感じることを強要することが許されないのと同様、酒席だからといって、その『してはいけないこと』のハードルが下がることはないと思います。例えば、職場関係での酒席におけるアルコールハラスメントは、場合によってはパワーハラスメントやセクシャルハラスメントに結び付き、個人間で不法行為責任が問題となることがあるだけではなく、会社自体の責任を問われることにもなりかねません。

また、あまりに悪質な場合、飲酒の強要行為が強要罪となったり、人を酔いつぶさせてしまう行為が過失傷害罪や傷害罪となったりするおそれもあります。一方が嫌な思いや不快な思いをしている対人関係というのは、もはやコミュニケーションが成立している関係ではなく、違法な状態にすらなっている可能性がある、ということを念頭に入れ、ルール・マナーを守った節度ある飲酒を心がける必要があります」

アルコールハラスメントは「良くない行為」と多くの人が考えながらも、知らず知らずのうちに相手を傷つけてしまうこともある。お酒を楽しむためにも、ルールを守った節度ある行動を心がけていくことが重要なポイントだといえる。万が一、アルコールハラスメントに巻き込まれている、もしくはアルコールハラスメントが起こっている、と感じた時には、早い時期から専門家に相談するようにしよう。

派遣社員の女性に多い!? “パワハラ一体型のセクハラ”の実態と対処法

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。

わが国で『セクシャルハラスメント』(以下“セクハラ”と略す)という言葉が一般的に使われるようになったのは1989年の新語・流行語大賞の新語部門でこの言葉が金賞を受賞したころからだったかと記憶しています。

そのころと比べればずいぶんと世間のセクハラに対する目は厳しくなり、女性が理不尽な不快感に苦しむことの少ない社会にはなったように思います。

しかし、筆者が最近気になっているのは“限りなくパワハラと一体化したセクハラ ”で、絶対的に優位な立場を利用して卑劣な行為を行う人を見ていると同じ男性としてとても情けない気持ちになってしまいます。

都内でメンタルクリニックを開院する精神科・心療内科医のT先生は、『パワハラ一体型のセクハラが原因で適応障害などの大事(おおごと)に至ってしまう前に一度、心療内科の医師のところへ相談にきてほしい』と言います。

子育ても一段落してパートやアルバイト、派遣といった形でまた働いてみようと考えておられる女性のみなさんにも参考にしていただければ幸いです。

●セクハラ被害の相談件数は、派遣労働者のほうが正社員の3倍以上も多い

T先生が言う“パワハラ一体型のセクハラ”とは、これまでも「対価型セクハラ」などと呼ばれてきた“職場における階級の優位性を利用して下位にある者に対して行う性的なハラスメント行為 ”に近い概念です。

製造業などの作業現場で監督・指導をする立場にある上司が、作業スペースの狭さを利用して作業員の女性に体を密着させてきたりすることもこれに当たるでしょう。

セクハラ自体が本来パワハラの一種であるとする考え方もありますが、筆者が近年この“限りなくパワハラに近いセクハラ行為”が目立つのではないかと感じていることには統計的な裏づけもあります。

厚生労働省が公表している『個別労働紛争の相談状況』や『派遣労働者実態調査』の直近の数字と、総務省が実施している『労働力調査』の雇用形態別雇用者数の数字などから算出すると、2014年以降のセクハラ被害の相談件数は派遣労働者で正社員の実に3倍以上も多い ことがわかっています。

そのため、近年のセクハラは“単に性衝動に基づいたもの”と考えるより、“パワハラと一体化したもの”の方が多いと考えた方が自然だからです。

よほどのことがない限り無期限の雇用を保障されている恵まれた人たちによって、景況や業績といった理由で企業側の都合でいつ雇用契約を打ち切られてもおかしくない非正規雇用という弱い立場で働いている人たちが、理不尽で不快なセクハラ行為の被害に遭っている。

そうだとすれば、これは看過できないことなのではないでしょうか。

●左手薬指のダミー指輪の効果も今は昔、既婚女性こそセクハラ被害に遭いやすい傾向が

しかもこうした“パワハラ一体型セクハラ”の加害者となっているような相対的に上位の職責にある人たちが、ここ数年来の傾向としてセクハラ行為の対象を“未婚女性”から“既婚の女性”へも広げてきている ことが、このタイプのセクハラ問題をより深刻化させていると、前出のT先生は指摘しています。

『たとえば以前であればセクハラ行為の主たる被害者であった未婚の女性が、わざとダミーの指輪を左手の薬指にすることでセクハラ被害に遭う危険性を減らすことに効果がありました。「既婚者の女性と、面倒なことにはなりたくない」といった思いが加害者側にあったからです。

ところが最近は、「既婚の女性の方がセクハラ行為に対して我慢強い 」みたいに相当身勝手な思い込みを抱いているセクハラ加害者が増え、ダミーの指輪のようなセクハラ撃退法が功を奏さなくなりつつあります』

このようなお話を日頃からセクハラ被害の相談に携わっている医師の口から聞くと、パワハラと一体化したセクハラというものは被害者の“生活”という人の暮らしの根源的な部分の弱みに乗じているため、かなり質(たち)の悪い ものであるような気がしてきます。しかしそれでも、『対処法はある』と、T先生は言います。

●パワハラ一体型セクハラの加害者は自分の立場が揺らぐことが何よりもこわい

『パワハラと一体化したセクハラ行為をする人は、被害者である非正社員の女性が抗議をすることはあっても“雇い止め”につながりかねない法的な手段にまで出ることはまずないだろう と高をくくっています。

非正規雇用の人にとっては数か月とか半年の単位でやってくる雇用契約の期限のときに会社側が「この人は面倒だ」と感じるような状態にあれば、雇用契約を打ち切ることに会社側には現行法上何の非もないため、適当な理由でもって雇い止めにしてくれるだろうと思っているからです。

したがって法的に闘う場合にはセクハラ上司が明らかに法に触れる行為をしているという証拠の収集 が必要で、これは次の職場を探しておく必要がある非正社員のセクハラ被害者にとってはかなりの負担になります。

一方、パワハラ一体型セクハラへの対処法として、法的な手段ではなくわれわれ医師に相談していただくという方法が存在します。この場合法的に“闘う”のとはちょっと違って、被害者の心身の健康を“守る” という感じの対処の仕方になります。

パワハラ一体型セクハラの被害者にはストレスからくる集中力の低下、不安感、恐怖感、抑うつ感、イライラ感、わけもなく涙が出る、喉の異物感、頭痛、胃痛などの心療内科的な症状が伴うため、医師の立場で患者を守るというスタンスの対処法です』(50代女性/前出・心療内科医師)

T先生はこう言い、具体的には次のような段取りの対処法をおしえてくださいました。

パワハラ一体型セクハラの被害に遭ってしまったときには、

(1)事態をできるだけ落ち着いて省み、自分には非はなく悪いのはセクハラをする上司の方である ことをまず自覚する

(2)その上で、セクハラ上司の上司にあたる立場の人の中で、できるだけ信頼がおけ自分の話をきちんと聴いてくれそうな人は誰かを選定する

(3)(2)ができたらわれわれ医師の方で事態の改善に有効と考えられる診断書を書きますので、(2)で選定した“セクハラ上司の上司”に診断書を携えて 相談してください

パワハラ一体型のセクハラをする加害者は自分の立場が揺らぐことが何よりもこわいため、このような対処法が有効であるというのがT先生の見解です。

その点が“単に性衝動に基づいたセクハラ”と質的に区別されるということでした。

なお先生によれば心療内科や精神科のほか、レディースクリニックやウイメンズクリニックのような看板を掲げている医療機関であればほとんどのところでセクハラの相談にのってくれるとのこと。

法務関連の専門機関と連携しているクリニックもある とのことです。

自分の立場の優位性や自分が手にしている権力をいいことにパワハラ一体型のセクハラをしてくるような上司に、泣き寝入りをつづけることはありません。

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