幸せ呼ぶ猫神の呟き

結婚、仕事、家庭…あなたの「ストレス度」を診断


◆ライフイベントにはストレスがつきもの

最近、ストレスがたまっていますか? 人はどんなときにストレスを感じやすいのでしょう。
1960年代後半にアメリカの心理学者、ホームズとレイが約400人の男女の回答をもとに、「社会的再適応評価尺度」というデータを作成しました。これは結婚を50点とした場合、他のストレスは何点になるのかという差異を評価したデータで、心理学理論のなかでよく登場します。まずは上位10位から見ていきましょう。

1位 配偶者の死 100点
2位 離婚 73点
3位 夫婦別居生活 65点
4位 拘留や刑務所への留置 63点
5位 家族の死 63点
6位 自分のけがや病気 53点
7位 結婚 50点
8位 解雇・失業 47点
9位 夫婦の和解・調停 45点
10位 退職 45点

「結婚」を基準にすると、「配偶者の死」は2倍のストレスになります。この上位10位のなかでは、半分が結婚や夫婦生活にかかわるライフイベントであり、パートナーとの別れに関する項目が上位3位を占めています。夫婦のパートナーシップを重んじる米国文化ならではの結果かもしれませんが、家庭を持つ人にとって夫婦関係は人生の要でもあり、この関係性が崩れると何よりも大きな打撃となることが分かります。
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◆ハッピーな出来事でもストレスはたまる

では、11位以下の出来事はどんなことなのでしょう。20位までを見てみましょう。

11位 家族の健康上の大きな変化 44点
12位 妊娠 40点
13位 性的な障害 39点
14位 新しい家族ができる 39位
15位 ビジネスの再調整 39点
16位 経済状態の変化 38点
17位 友人の死 37点
18位 仕事の変更 36点
19位 配偶者とのけんかの数 35点
20位 1万ドル以上の借金 31点

11位以降は夫婦(男女)の関係、家庭の問題、仕事やお金の変化など、さまざまなライフイベントが登場してきます。さらにこれに続く順位では、家庭と家族の問題、仕事や労働条件の変化、環境や活動の変化、学業における変化、生活習慣の変化など多岐にわたっていき、ライフイベントも小さなものが増えてきます。

この評価尺度で注目したいのは、7位の「結婚」、12位の「妊娠」や14位の「新しい家族ができる」のように、一般的にめでたく幸せなことでも、ライフイベントが大きいとストレスも高くなることです。つまり、毎日が変化に富んで楽しく、愛情にあふれた生活を送っているとしても、ライフイベントが大きいと、本人も気づかないうちにストレスをためやすくなっているということです。

◆ライフイベントが重なると健康にも影響が

また、いくつものライフイベントが重なると、心身の健康が崩れ、病気になるリスクも現れます。この評価尺度では、1年の間に合計200点から299点までのストレスに遭遇すると50%の人に、300点以上では80%の人に、翌1年間に心身の健康障害が現れるとされています。

たとえば、結婚(7位、50点)後に引っ越し(32位、20点)をし、妊娠(12位、40点)した。それを機に退職し(10位、45点)、生活条件が変わった(28位、25点)。家庭の経済状態も変化し(16位、38点)、苛立ちが募って配偶者とのケンカが増えてしまった(19位、35点)というケース。

よくある例ですが、こうしたケースでも実は合計すればストレス度は253点にもなり、この評価尺度では2人に1人が健康障害に陥るということになります。1年という短い間に結婚、引っ越し、妊娠、退職という大きなライフイベントが重なり、生活や経済状態も変化するのですから、幸せでも受けているストレスは非常に大きいということです。

または、仕事を解雇されて失業し(8位、47点)、家計が苦しくなった(16位、38点)。住宅ローンを返却できず家を手放し(21位、30点)、引っ越しをした(32位、20点)。その後、新しい仕事を見つけて職についたが(18位、36点)、労働条件が変わり(31位、20点)、上司ともそりが合わない(30位、23点)というケース。

こうしたケースも最近増えていますが、合計すると214点となり、こちらもこの評価尺度では2人に1人が健康障害になると考えられます。歴史的な大不況、震災の影響、企業の海外移転などで職や家を失い、新しい仕事が見つからない、仕事につけてもなじみにくさに苦しんでいる人は多いと思います。このように、自らの努力では解決しにくい問題を抱えると、心身の健康リスクは高まってしまいます。

この評価尺度は半世紀近く前の米国の調査によるものであり、現代の日本人の価値観には合わないかもしれません。したがって、この評価尺度をそのまま鵜呑みにすることはできません。

とはいえ、何らかのライフイベントが起きたときには、それに付随して環境やライフスタイル、経済状態が変わっていくものです。すると、パートナーや家族との関係にも影響が現れ、家庭という人生の基盤と健康を失うリスクも高まるということは今も昔も言えそうです。また、大きなライフイベントを経験すると興奮が続き、ストレス状態に気づきにくいものですが、自分が感じる以上にストレスはたまっています。適度に休養をとる、気分転換をするなどして、ストレスの解消を心がける必要があります。
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大美賀 直子(精神保健福祉士・産業カウンセラー)



衛生面は大丈夫? 詰め替えボトルの雑菌・洗い方

◆詰め替えボトルは衛生的? 大事なのは洗い方よりも乾燥過程

近年、エコや経済的な観点から、最初に買ったボトルを再利用して、中身を入れ替えるタイプの商品が増えています。お風呂でのボディソープ、シャンプー、リンスはもちろん、化粧水やクリーム、キッチンの食器用洗剤、洗濯時の衣類用洗剤。醤油を小分けして使うための醤油注ぎや、飲み物を分けて持ち歩く水筒なども、中身を詰め替えて使い続ける点では似ています。

中身が口に入れるものかどうかで、取り扱い時の感覚はだいぶ変わってくるようですが、ボディソープなどを含む洗剤の場合は、仮に中に少し有害な雑菌などが混ざっていても、泡をすすぎ流す過程で薄まるため、医師としては正直あまり心配はいらないのではないかと思います。 醤油注ぎや水筒は、洗浄後にしっかり乾燥させる人の方が多いでしょう。実は細菌の繁殖を防ぐという点では、この「乾燥」という過程が重要。細菌が増殖するには、水分、養分、温度が必要なので、水分をしっかり乾燥させていれば、細菌の増殖は防げるのです。
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◆乾燥させなければ大差なし? 洗浄回数による細菌数の違い

しかし毎日使う製品の場合、中の水分を軽くふき取るとしても完全に乾燥させるのは難しいものです。多くの人がしていそうな「洗浄はするが乾燥は完璧にしない」状態は危険なのか、考えてみましょう。容器をすすいでも、いったん水を出しても少しの水分は内側に残ります。同じく雑菌も付着している可能性がありますが、何度かすすぐとそれらの数はかなり減っていきます。

例えば、500ml入りの容器の水をざっとすすいだとき、雑菌が含まれているかもしれない水分が中に5ml残ると仮定しましょう。ここにさらに清潔な水を入れて、捨てる作業を繰り返したとします。同じ動作を3回繰り返すと、5/500×5/500×5/500=1/1000000となり、百万分の1になります。もしも液体を入れていた容器中に微生物が増えていた場合、残っていた微生物の数も百万分の1になります。

しかし微生物は最初の数から増えていく特徴もあります。上記の手順で微量の微生物と水分が容器内に残っていて、2時間で2倍に増えていくと仮定しましょう。2時間後に2倍、4時間後に4倍、6時間後に8倍……と考えると、20時間後には約1000倍、40時間後には1024×1024で約1000000倍となります。つまり詰め替えから2日間で1000000倍になるということです。2時間という仮定が短いと考えて、細菌の増えるスピードを4時間で2倍として考えても、8日後には結局1000000倍になってしまう計算です。容器を3回すすいでごく微量の微生物が残っていたとしても、一定時間すれば細菌はどうしても増殖してしまうのです。

ただ、詰め替え容器の細菌が原因での事故のニュースなどを聞かないことからもわかる通り、実際は洗浄しても洗浄しなくても詰め替えてから一定時間すれば大差なく、実際の人体への重大な影響はないと考えられます。

◆しっかり衛生的に保ちたい人は2つ以上の容器の準備を!

それでもやはり気になる人は、上記のすすぎ作業に加えて、冒頭で書いたような乾燥の手順を加えましょう。菌数はさらに減らすことができます。毎日使うものは完全乾燥を待つのは不便なので、容器を2つ用意して、洗浄後に完全に乾燥させる時間を作れるようにすることが大切です。念には念を入れたい方は、窓際や屋外で太陽光線に当ててしっかり乾燥させましょう。
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◆人体への影響は? 詰め替えボトルに雑菌が混入した場合

上記の菌の数以上に気になるのは、菌の種類かもしれません。毒性の強い菌の場合、数が少なくても感染したら一大事です。

しかし実際のところ、家庭内の詰め替えボトルにこれらが混入する可能性はほとんどないと考えられます。例えば、キッチン、洗面台、浴室にもともと住みついている微生物は、病原性があまり強くありません。「弱毒菌」と呼ばれる菌か、私たちの皮膚にいる「常在菌」です。これらの菌は病原性が弱いのはもちろん、侵襲力も強くありません。詰め替え時に容器内に混入したからといっても、日常的に身のまわりで共存できている菌に過ぎません。自宅の環境にいる菌の大部分は自分が持ち込んだ菌なので、恐ろしい病原性はないと考えてよいことになります。

ただし例外があります。それは指に傷がある時です。血液によって皮膚の常在菌が変化してしまうことがあります。なかでも黄色ブドウ球菌は血液が大好きな菌です。シャンプー・リンス中では、栄養状態が悪くて増殖しにくいとされていますが、最近の製品は、アミノ酸やいろいろな天然物の抽出成分が添加してあって栄養豊富です。もしも混入すると増殖する可能性は十分あります。指に傷がある時は、念のために詰め替え作業を避けた方がよいでしょう。黄色ブドウ球菌は花粉症の人では鼻水に混入している可能性が高い菌です。花粉症の人は花粉症の時期には、詰め替え作業を避けた方がよいでしょう。
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西園寺 克(医師)

免疫薬ICIで進行がんが治る!? 5年生存率、衝撃の米データ

「免疫チェックポイント阻害剤(ICI)」を使えば、手術できない進行肺がん患者が「治癒」するかもしれない―。

 岡山大学病院呼吸器・アレルギー内科の木浦勝行教授は「実際に使ってみるまで、これほど効果のある薬だとは思っていなかった」と驚きを隠さない。免疫を活性化してがんを撃退するICIを投与した「IV期」の進行肺がん患者の中に、画像検査でほぼ見えない程度まで腫瘍が消え、その効果が長期的に持続する人が現れ始めたからだ。

 国内ではまだ日が浅いが、米国がん学会で昨年、「5年生存率16%」という衝撃のデータが報告された。先行開発されたICI「オプジーボ(一般名ニボルマブ)」の投与を受けたIV期の肺がん患者129人を追跡調査した結果だ。

 この数値は、従来では考えられないほど高い。転移や組織への浸潤があるIV期の患者は、手を尽くしても「1年間で80%が亡くなり、次の1年間でさらに80%が亡くなる」(木浦教授)という厳しい状況が続いていた。今も5年生存率は5%に満たない。米国で調査した患者も一般的な抗がん剤治療では効果がなかった人たち。まさに死の淵から生還したと言える。

 さらに木浦教授が目を見張るのは、長期生存患者16人中12人は調査時点でがんの治療を受けていなかったという事実だ。もう治療しなくてよい―。つまり、治癒した可能性があることを意味している。

時系列で生存率をグラフにした「生存曲線」を見ると、ICIの特徴がくっきり浮かぶ。最初は抗がん剤などの治療と大差ないように見えても、ICIは長期的に平らになり、右下がりになる他の治療とは明らかに異なる。木浦教授は「もう数年たたないとはっきり言えないが、進行がんでも治るチャンスが出てきたのかもしれない」と期待を込める。

 肺がん向けのICIはオプジーボに続き、「キイトルーダ(一般名ペムブロリズマブ)」や「テセントリク(同アテゾリズマブ)」が国の承認を受けている。岡山大学病院はICIに放射線治療や別の薬物療法を組み合わせるなど、さまざまな併用療法の臨床研究を進めている。

 ICIだけでなく、がん細胞の増殖に関わる分子を狙い撃ちする「分子標的薬」が奏功する場合もあり、進行がん治療の選択肢は確実に広がっている。それは多くの患者に生きる希望を与えることにつながる。かつて「進行がんの患者さんは治せない。肺がん研究をやめよう」と思ったこともあると述懐する木浦教授の表情も明るくなった。 昨年9月に誕生した岡山県内初の肺がん患者会「ライオンハート岡山」も希望の灯(ともしび)の一つだ。長期生存する患者が現れたからこそ、木浦教授も会の設立を後押しできた。

 肺がんの治癒―。ずっと胸に抱いてきた目標が、ようやく手の届くところに見えてきた。

岡山大学病院 新薬や医療機器開発目指す

 岡山大学病院にある「新医療研究開発センター」は、ICIをはじめとする革新的な医薬品や医療機器の開発に必要な臨床研究、治験を行う「臨床研究中核病院」の機能を担い、基礎医学から臨床医学につなげる「橋渡し研究拠点」としても、中心施設として研究を支えている。国から両方の拠点に指定されているのは中国四国地方唯一だ。

 同センターは2010年に開設され、現在は昨年稼働した総合診療棟・西棟の6階にある。隣接して全国的にも珍しい治験専用の個室病床6床も整備された。

 新薬や新しい機器が一般診療で使えることを確認するために行う治験は3段階あり、まず健康な人を対象に安全性を調べ、対象疾患の患者に処方して有効性や用法・用量、副作用を確認する。同センターは3段階全てに対応できる。センターには臨床研究コーディネーター、治験病床には専任の看護師20人を配置し、「万一、副作用などが起きた際はすぐ対処する」(石川貴子看護師長)という。

 治験病床では、今年4月末までの約1年間に24件の治験が行われ、延べ107人の患者を受け入れた。大半はがんに関するもので、病床の稼働率が8割を超える月もある。

 センターと同じフロアに、細胞製剤やウイルス製剤の試験薬を作製し、管理する「探索的医薬品開発室」、尿や血液といった生体試料を収集・保管する「バイオバンク」もある。「機能をワンフロアに集約することで、新薬の開発から実用化まで効率的かつ安全に進める」(黒田智・治験推進部副部長)のが狙いだ。

 ICIに関わる新治療の研究について、臨床研究部長の堀田勝幸教授は「保険承認済み、もしくは厚生労働省に治験実施が認められたICIを患者さんに提供している」と説明。それ以外の科学的な根拠に乏しい“免疫療法”は扱わないという。

 副センター長で、治験推進部長を務める四方賢一教授は「岡山大学の研究から開発された新薬や医療機器を、早く患者さんに届けたい」と話している。

 ■岡山大学病院(岡山市北区鹿田町、086―223―7151) 呼吸器・アレルギー内科の受付時間は午前8時半~正午。午後は予約のみ。土、日曜、祝日は休診。

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