公立夜間中学について説明する「よみかき教室」の大塚正純さん=4月14日午後7時18分、福岡市博多区千代、松沢拓樹撮影© 朝日新聞社 公立夜間中学について説明する「よみかき教室」の大塚正純さん=4月14日午後7時18分、福岡市博多区千代、松沢拓樹撮影

 「公立夜間中学」で学びたい人たちがどれぐらいいるかを調べようと、福岡市教育委員会がアンケート形式のニーズ調査をしている。

 市役所や公民館にあるチラシの回答票などで14日まで答えることができる。

 公立夜間中学の授業は全日制の中学校と同様に、週5日。教諭が教え、課程を修了すれば中学卒業の資格を得る。2016年12月に教育機会確保法が成立し、文部科学省は各都道府県と政令指定都市に「少なくとも1校の公立夜間中学」の設置を目標に掲げている。現在、12都府県に36校あるが、九州・山口・沖縄には一つもない。

 福岡市教委のアンケートは選択式で、公立夜間中学で学びたい理由を「中学校(ちゅうがっこう)の勉強(べんきょう)をやり直(なお)したいから」「外国籍(がいこくせき)で、日本語(にほんご)を学(まな)びたいから」「読(よ)み書(か)きを覚(おぼ)えたいから」などから選ぶ。年代や中学を卒業しているかどうかなども尋ねている。

■英語、中国語、韓国語版も

 福岡市ではボランティアで自主夜間学級を開いている元教員らが公立夜間中学の設置を求めてきた。博多区の市立千代中学校内で開かれている「よみかき教室」の共同代表、大塚正純さん(68)たちは17年と20年の2回、市議会に公立夜間中学の設置を求める請願を出した。

 週2回の教室には10~90代のおよそ30人が通う。子どもの時から家計を支えるために働き学校に通えなかった人や、母国で十分な教育を受けず来日した外国籍の人らがいる。公立夜間中学ができれば「毎日勉強したい」という声にも応えられ、卒業資格も得られる。

 ニーズ調査について、大塚さんは「潜在的な需要を把握するためには、調査が当事者に届くことが大事。学びから遠ざけられていた人に届けないといけない」と指摘している。

 市教委のホームページ(https://www.city.fukuoka.lg.jp/kyoiku-iinkai/k-seisaku/ed/yakanchu.html)からも回答でき、英語、中国語、韓国語版もある。問い合わせは相談専用ダイヤル(092・711・4809、平日午前9時~午後5時半)へ。(松沢拓樹)